塵は塵に 後編②
アスペルガー症候群と診断された時、私は幼いながらにこの社会の異端者であると理解した。当時、医者から受けた詳しい説明はまだ未熟な脳には理解出来なかったが、少なくともこの世界という地獄で生きていくことを強いられている事に気が付いた。
それからか、親の態度はめっきり冷たくなり、周りの人間も心なしか距離を取るようになっていった。
憂鬱な日々の連続で、いつの日か、生きるという行為が億劫になった。むしろ、死にたいとさえ思えるようになった。だが、自殺する勇気も度胸もなく、いつまでも決断を渋って、結局惰性でここまでずるずると生きてきてしまった。
街ゆく人々を羨ましく思った。彼らは私の苦労なんぞつゆも知らない。ただ生き生きと生活を営むことが出来るだなんて、私が喉から手が出るほど欲しかった財産だ。それなのに、なぜ私はこんなに惨めなのだろう。いつから彼らと私にこんな差が開いたのか。彼らと私の違いは一体何だ。私が障害を持っていることか。たかがそんなくだらない理由でどうして線引きされる?
人間が嫌いだ。周りの人間も。そして自分が人間であることも。何もかにも嫌気が刺して、反吐が出る。
空飛ぶ鳥が羨ましく思う。彼らには人間のような緻密で窮屈で身動きの取れない社会なんて持っていないからだ。ただのんびりと生を受け入れ、静かに空を滑る。悩みなんてないし、考えたって出てこない。
あぁ…今思えば、私が役者なんて職業についたのも、もしかしたら“人間以外の何者かに”なりたくて、自分自身でさえ道化に仕立て上げ、人間である事を忘れようとしていたのかも知れない。
0
閲覧数: 6
文字数: 676
カテゴリー: その他
投稿日時: 2022/7/12 8:29
高野豆腐
優しくしてちょんまげ(○ٹ○)
小説とかノウハウ無しに感覚で書いてるから、
見るに耐えない可能性が微レ存。
未熟者なので、多目に見てやってくださるとありがたいです。<(_ _)>
ちなみに更新おそおそ人間なので、どうかご承知を。
あとハートとかコメントをしてくれると嬉しすぎて月までぶっ飛んで、月面に星条旗の旗立てちゃうので気軽にドシドシください。
/⌒ヽ
⊂二二二( ^ω^)二⊃
| / ブーン
( ヽノ
ノ>ノ
三 レレ