平安恋物語
春の終わり。
御簾(みす)のすき間から、夕暮れの風がやわらかく流れ込んでくる。
わたしは香を焚きしめた髪を指で整えながら、
今日もまた、くるはずのない文(ふみ)を待ってしまう。
あの方に出会ったのは、たった一度。
桜の花びらが散りしきる夜、
月のしたでふと影が重なった。
「そなたの声、どこか懐かしい」
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文字数: 717
カテゴリー: 恋愛・青春
投稿日時: 2025/11/15 11:13
千歳飴
皆さんの要望に答えて小説を綴っております。
2025/11/15~