突発的妄想劇場 第三夜

突発的妄想劇場 第三夜
 先日、あたしは海で溺れかけた青年を助けた。  天気は良かったけど風が強くて、海沿いの港町には波浪警報が出ていた。  そんな状況下でノコノコ船遊びに出たその白痴な青年は、案の定高波にさらわれ船から落っこちて、あっという間に海の藻屑になりかけた。  海辺でその様子を目撃した人間たちはみんな尻込みしたけど、あたしは泳ぎだけには自信があったから、ささっと泳いで行ってパパッと彼を助け出した。 「…キミは…?」  疲労困憊の彼に名を訊かれて、あたしは困惑した挙げ句、 「…名乗るほどの者ではありません」
のりたま
のりたま
何ヶ所かの小説サイトやアプリで試し書き中。 愛用のエディターで書いた文書をコピペすると文字化けすることが多くて悲しいグッスシ。