反吐の味
「いい加減にして!!!」
深夜零時に響く怒号、母さんは起きたばかりだった。
自分が風呂を洗わずにずっとリビングで過ごしていたからだ。
仕方ない、病院帰りや寝起きは気分が不安定になりがちな母さんは時に激怒することがあったから。
不安定になる事は自分も同じだったから何も言えなかった、言っちゃいけない気がした。
しかし自分はその時今家に無いもの、買うべきものを調べたりしていたため風呂を洗う時間なんてなかったしそもそも忘れていた。
母さんは怒りながらシャワーだけしに行った。
腕が痒くなって掻きむしった。
ふと冷蔵庫を覗いてみた。するとそこには買ったけど余り使われずスペースの邪魔になっているレモンティーの元が横向きに置かれていた。
それは自分が自ら買ったものだった。
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カテゴリー: 日記・エッセー
投稿日時: 2025/4/4 20:42
注意: この小説には性的または暴力的な表現が含まれています
蛾
どうも蛾です。