過ぎた日のたね 5

過ぎた日のたね 5
「え、は?え、万引きしてないって言ってたじゃん。まじで言ってんの?」 動揺してしまい変な声になってしまった。 うろたえる僕の前で、モリタコウスケは平然としている。 「そう!まじ!」 元気な声が暗い道に響く。 もう本当に気味が悪い。 怖い。 「お前さ、なんでそんな呑気でいられんの?馬鹿なの?ふざけすぎだろ。やってることまじでやばいよまじで」 僕は我慢出来ずに、感情のまま捲し立てた。 ちょっと血が昇りすぎたか、と思って顔をあげる。
築2年
築2年