アリジゴク 第2話
「おい、あれ和磨だよな?」
「かずま〜‼︎来たのか‼︎」
本当に気が重い。“カズマ”なんて下の名前で呼ばれたのはいつぶりだろうか。俺は、同級生の咲口が若女将をしている旅館「咲(さき)」に足を運んでいた。
「お、おう久しぶり。」
ぎこちない俺に、やつらは笑いを隠しきれない。
「相変わらずだなぁ」
そう言ってきた大輝(ダイキ)には流石にムカついてきたが、これでも一応、おれは大学准教授だ。どうせお金の話になればいくらでも形勢は逆転するだろう。まぁそんなにでしゃばりたいわけでもないし、自分のことを話したいわけでもないから、そんなことするはずないけれど。いや、あの頃の俺なら一番に自慢していたかもしれない。
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カテゴリー: ミステリー
投稿日時: 2023/7/17 22:45
最終編集日時: 2023/7/17 22:46
K.l
大学一年です