恐怖という感情

修学旅行で特急列車に乗ったときのこと。 その日、集合場所に遅れた俺は、駅に向かって走っていた。 先生に連絡したところ、クラスの皆は先に乗車して待っているらしく、とにかく間に合うように来いとのことだった。 改札を突き抜け、階段を駆け上がり、暴れる荷物を必死に抱えながらホームへなんとか辿り着くと、今まさに列車は発車するところだった。 ジリリリ、とベルが鳴り間一髪、俺は最後尾に飛び乗った。 なんとか、間に合った。 ひとまず胸を撫で下ろすと、クラスメイト達はヒソヒソと落ち着かない様子。
セーイ6
セーイ6
SF・ホラーなどの短編小説を書いています。 どこか不思議で惹き込まれるような雰囲気、音や匂いを感じるような文体を目指しています。 何かひとつでも作品を読んでいただけたら嬉しいです。 気に入ったらいいね・フォローなど応援よろしくお願いいたします。 今は不定期の投稿。