僕の優しいロボット(1)

僕の優しいロボット(1)
僕の母の代わりに、ロボットが来た。 どこからか調理実習の時の匂いが漂ってくる。 シャッとカーテンを開く音がした。 何事かと目を開いて、窓にいるなにかにピントを合わせた瞬間、それは優しい声で「おはようございます。」と言った。 「もう朝ごはんの時間ですよ。」 機体は僕の近くまで近づいてきた。 いやな冷や汗が出てきて、触れてほしくないなと思った。 ロボットはまだ起き上がれない僕を横からのぞきこんで止まった。
ぽんとりんご
ぽんとりんご
投稿も内容も不定期です