泡沫

泡沫
都会の夜が静寂に包まれたこの日、僕は一人暗い森を歩いていた。 「今日は月が綺麗だ」そう呟くと美しい満月が、より一層キラキラと輝いて見えた。 そんな中、僕はこの世界と "さよなら " しようとしている。 生きるのが疲れたとかそんなんじゃなくて、ただただもうどうでもよかった。 僕が描いた絵を上手だねとたくさん褒めてくれた母、何もない僕に愛を教えてくれた君、そのひとつひとつが僕にとって大切な宝物だったのに、神様は理不尽に僕から全てを奪い去った。 裕福とも言えない暮らし、それでも僕は愛していた。 「私、月が描く絵 大好きよ」ある日、そう言ってくれた母の笑顔が忘れられなくて、僕は狂ったように絵を描いた。母のおかげで僕は美大にも行けて 浮いたお金で絵の道具を買うこともできた。 僕にとって母は大切な人だ
micoto.
micoto.
初めまして。micotoといいます。 プリ小説でも小説を書いてるので よろしくお願いします🙇‍♀️ 皆様にちょっとした幸せを 届けられますように