花泥棒
初夏の風は水面を抜けると、土手の草を撫で、
やがてその脇道にある民家の軒先に達した。
引き戸は中途半端に開いたままで、擦りガラスの向こうの
玄関に、吊るされた洗濯物が揺れるのが透けていた。
のみならず、その原因は先ほどから辺りを吹き回す、
いやに生ぬるい風なのだった。
日は高く昇って、その光が薄暗い部屋の中を照らしていた。
台所の蛇口から、水が滴り落ちる音が響いていた、
が、それはうるさいというほどでもなかった。
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カテゴリー: 恋愛・青春
投稿日時: 2026/6/12 10:05
道徳的な山羊
「後川」だった者です。17歳の若造です。「カクヨム」での投稿も始めました。
第七回N−1 12位 435点
第八回N-1 9位 318点
第九回N-1 8位 489点
King of Novelee vol.3 5位