どこかのだれかさん 14

どこかのだれかさん 14
二章 1, 夜。とぼとぼ歩いている。あのマンションを出て、お日様が二回程沈んだろうか。水分を含んだ空気。夏がくる 郊外の街を考えながら歩いている。人の気配は感じない。同じようなデザインをした一軒家が並んでいる。街灯があたしを照らす。影はなかった あたしは死んで間もない。それが確信できた。あの廃屋で。あのマンションで
ポックリあたし
ポックリあたし
しんでます