主人公のいない、ハッピーエンドの転生後の話

「......ライアン.....?」 転校初日。 かのように、教壇の上に立たされ、自己紹介していると突然、1番後ろの、窓際の席に座っていた少女が、そう呟いた。 いや、呟いた、ではなく、叫んだ、に等しい声量だった。 本当に勘弁してほしい。 ただでさえ、〖御厨 騎士(みくりや ないと)〗っていう厨二チックな名前なのに、それを後押しするように、今流行りの〖異世界転生〗のように、見知らぬ外国の名前を、まるで遥か昔から知ってました、また今世でも会えたね!かのように叫ばれると、こちらが羞恥心に耐えられんのだ。 案の定、周りの奴らにくすくすと笑われてしまった。 「なんだー?知り合いか?2人とも」 「.....いえ、初めてですが.....」 「え、あ、覚えてないの.....?」
にゃすけ
にゃすけ
恋愛やホラー、ミステリー、サスペンス系が好きです!よろしくお願いします!