七匹猫の始まりの物語 第十話

七匹猫の始まりの物語 第十話
 十 八重と水月の過去話  八重は水月をとりあえず美術館から引っ張り出して来ると、携帯片手によく分からない道を歩いた。  「う〜ん、とりあえず食べ物がある場所に行って、水月に腹ごしらえさせれば良いかな?」  「腹ごしらえって何よ。私八重の家で居候させてもらってる訳じゃないでしょ〜。」  不機嫌な水月をよそに、八重は通りを歩いた。  一歩進むごとに、暗い気配が増えていく気がするのだが、まぁそれは気のせいとして、八重の間からすると、こちらの方に屋台がある気がするのだ。  「それにしても今日お祭りでもあったのかな?こんな屋台ないと思うんだけど。」  「それよりさ、八重。」  ぶつぶつと呟く八重に、水月が突っ込む。
オルカ
オルカ
ただいま休暇をいただいているよ。 休暇中は紅茶でも飲んで過ごそうか(多分これ休暇じゃない)