第七章 光と獲物の狩り方

第七章 光と獲物の狩り方
翌朝、雨は光を連れて山に入り、狩りの仕方と敵からの逃げ方を教えた。 「それじゃあ、今日は獲物の狩り方と敵からの逃げ方を教えるね。まずは獲物の狩り方から。獲物を狩る時は獲物に極力自分の存在を気付かせないように。近づく時は足音1つ立てず、ゆっくりと横から行くんだ。ほら、あそこにウサギがいる。まずは捕まえてみよう。」 光は辛そうな顔をしながらも、ゆっくり近づいて行った。ウサギはまだこちらに気づいていない。 「今だ!」 後ろからついてきてくれいた雨が、小声で光にタイミングを伝えた。光はそのタイミングに合わせてウサギに飛びかかったが、失敗して逃がしてしまった。 茂みの向こうへ走り去っていくウサギを見つめながら、光は悔しさに唇を噛んだ。 体が震える。 胸の奥がぎゅっと締め付けられる。 「……ごめんなさい、おじさん……」
エヴァンゲリオン
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