メトロノーム④
「…母さんが、言ったんだ。」
「…え?」
「姉ちゃんに、“本当の気持ち”を思い出させてほしいって。」
「私の…本当の気持ち?」
「うん。あ、どうして母さんがそうやって言ったかは…知らないよ?」
“待って!もしかして私、光に心を読まれてる…⁉︎”
なんと、光は灯が訊こうとしたことを予測して、質問されるより先に答えを返したのだ。
−姉の『理由を知りたい癖』はかなり面倒で厄介なので、光はできるだけ答える機会を減らしたいと思っている様子。
それを知らず、灯は“えっ、どうして私の知りたいことがわかるの⁉︎”と驚いている。
…お互いが一言も喋らない、静かで気まずい空気がしばらく流れた。
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カテゴリー: 恋愛・青春
投稿日時: 2023/4/5 23:46
白羽 唯
ファンタジー小説を主に制作する、小説作家志望です。
まだまだ文章が下手&Novelee初心者なので、温かい目で見てもらえると嬉しいです!
誠に申し訳ないのですが、都合により不定期投稿になります。すみません。