ショッピングモール

 今日は久しぶりに同級生とのショッピングだ。ショッピングと言えば聞こえはいいが、実際はただの買い物だ。それでも、ずっと楽しみにしてきた。こんな機会めったにないから。  待ち合わせ場所の時計の下にスマホをいじっている同級生がいる。いや、同級生なんてものではない。もっと深い関係。そう。親友だ。僕のたった一人の親友。近くに歩みを進めると、彼は顔を上げた。そして、顔に笑顔を浮かべる。 「おはよ!」  僕が元気よく言うと彼も同じように返してくれた。これが、僕の親友。キナリ君だ。 「じゃあ、行く?」  そう言い、一緒に歩き出した。  お決まりの「待った?」「待ってない」のキャッチボールを交わしながら、ただただ歩いた。  大きなショッピングモールにつくと、僕は興奮が止まらなかった。それは、彼も同じようで、目をきらきらと輝かせている。  きっと、この年代は、カラオケとかゲームセンターによく行くのだろう。もちろん、ショッピングセンターにも行くのだろうが、そこまでメジャーではない気がする。もし行っている人がいるなら申し訳ないけど。  ただ買い物をするだけでも、親友と一緒なのだ。すべてが新鮮で、すべてが楽しい。
傘と長靴
傘と長靴
 自分の書いた物語を誰かと共有したいと思い始めました。  拙い文章ですが、目に留めていただけると、幸いです。