幸せじゃない

幸せじゃない
本を読んだ次の日、笑顔で仕事を頼んできた人がいた。 僕が引き受けることはあたりまえだとでも言うように、どんなことをすればいいか説明している。 事細かに説明して、「お願いできる?」と最後に聞かれる。 いつもの僕なら、笑顔で承諾していた。 けれど、僕は「断り方」を知り、その時は手が開かない状態だった。 一つ深呼吸をして、意を決して言った。 「すみません、今手が空いてなくて、できないです」
冬華
冬華
書きたくなったら書きます。思うように、手の動きに任せて。 そんな作品でよければ、ゆっくり読んでいってください。