終電

なんでみんな同じじゃないんでしょうね。 不平等で、不公平ですよ。 私は一人、際限のない空間の中で茶色く褪せた小さな椅子に座って話をしていた。 目の前には、人一人を隠す分だけの白いカーテンが降り、地面に触れて少し余っている。空間が仕切られたその先には、ぼやけて丸く広がる影だけの存在があった。
夜音。
よるの。