根無し草の畢生

根無し草の畢生
僕はずっと、優しい人間になりたかった。 誰かを傷つけないことが、優しさだと思っていた。 誰かを責めないことが、正しさだと思っていた。 誰かに嫌われても、その人を嫌い返さないことが、人間としての強さだと思っていた。 けれど気がつけば、僕は自分の輪郭さえ失っていた。
ざわひ
よろ