苦い紅茶
僕には、密かに思いを寄せている人が居る。
その人は、僕の会社へ行く道の途中にある小さなカフェの店員さんだ。
カフェは海の目の前にあり、
夏は海水浴場の海の家にもなるそうだ。
彼女との出会いは1年前、新しく出来たこのカフェに同僚と寄ってみた時の事だった。「いらっしゃいませ。ご注文はお決まりでしょうか。」
その時、僕は彼女に一目惚れしてしまった。ぱっちりとした目に、少し高めの鼻、くせ毛ひとつないポニーテールの髪とその間から見えるうなじ。
口では言い表せないが、とにかく運命的なものを感じてしまったのだ。
それから僕は毎日会社へ行く途中、彼女に会うために必ずカフェを寄った。
今日もまたぼくはそのカフェでブラックコーヒーを頼む。
「いらっしゃいませ。」
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カテゴリー: お題
投稿日時: 2022/12/4 6:06
最終編集日時: 2023/5/7 6:07
憧れ屋