いのち

いのち
あのひとの手はあたたかくて、 それは「生きている」ってことなんだろうと思う。 命がひとつ目の前に当たり前のように立っている。 あたしは夕闇に浮かんで息づいているその素肌を見つめていた。 後ろに見える外灯や木々や花壇、 あのひとはそれらに少しも馴染むことはなくて、 驚くほど鮮明に力強く、形あるものとして、形ないものとして、 堂々と存在していた。
みかこ
みかこ
お絵描きも手芸も好き。