弱者

 川底に、ワニがいた。ワニは僕を見つめると、すぐに川の奥深くに潜った。何故なら僕が、鉄砲を持っているからだ。どこか遠くで、水鳥の鳴き声が聞こえた。水鳥はワニには敵わず、ワニもまた鉄砲には敵わない。そこに、上の人間には決して敵うはずがない自分の姿を重ね、僕は銃口をわずかに下げた。しばらく歩くと、河岸でワニが赤子を喰らっていた。 弱い者いじめは、良くない。  僕は、そっと銃口をワニへと向けた。
除草機1号
除草機1号
基本超短編を書きます。ストーリーは何となく決めます。新参者ですがどうかよろしくお願いします。