行末

 わが町には、とある占い師が住んでいる。彼女の占いは百発百中と評判で、いつもテレビや有名人、金持ちが彼女に占ってもらいにくる。一方で、50年間屋敷に籠り続けている彼女には、悪い噂もあった。夜な夜な、人を食べているとか、実は悪魔と契約している、なんて噂もあった。  高い金を払って、僕はやっと彼女の前まで来た。僕は、どんな犠牲を払っても彼女に聞きたいことがあった。 「願いを言いなさい」  妙に透き通り、気色の悪い声だった。僕は大きく息を吸うと、問いに答えた。 「占い師様の行末を占ってください」  屋敷の奥から、ガタンという鈍い音、そして彼女の断末魔が聞こえた。テレビで聞いた声とは違う、人臭い声だった。屋敷が崩れ、天井から女が落ちてきた。ひどく醜く、それでいてどこにでもいるような普遍的な老婆。  彼女が嫌ったもの、それは衰えてゆく自分自身だった。
除草機1号
除草機1号
基本超短編を書きます。ストーリーは何となく決めます。新参者ですがどうかよろしくお願いします。