五話目 新妻気取り世話焼き概念の話をしよう
私はユゥくんに仕事の報告を任せて、自分達が拠点にしている宿屋に向かう。
って言っても、この組合の2階に上がるだけなんだけどね。
階段を登ると、長い廊下が伸びていて、幾つもの扉が連なっている。そのうちの一つ、私とユゥくんの名前が書かれた扉の鍵穴に、持っていた鍵を差し込んで捻る。
これで鍵は開いた筈なんだけど、なんかいつもより音が軽い。鍵を捻ったが、扉の錠が開いた感覚はない。これではまるで、最初から鍵が開いていたみたいだ。
少しの警戒をしながら、扉を静かに開ける。ただいま〜、とは言わなかったし、もちろん「おかえり」も返ってこない。忍び足で部屋に入り、キョロキョロと周りを確認しながら玄関をぬける。
やはり、というか案の定というか……、キッチンの方から包丁がまな板を叩くリズミカルな音が聞こえる。
誰かが居る——いや、十中八九|あ《﹅》|の《﹅》|女《﹅》が居る。
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カテゴリー: ファンタジー
投稿日時: 2025/12/23 3:03
ま、良い