推しと汗だくトレーニング!? 〜ダンベルよりも恋が重い〜

部屋の中に、昼と夜の区別はない。 遮光カーテンを通してわずかに差し込む陽の光に、ヒグラシの鳴き声が重なった。 「……ああ、今日も最高だった……」 PCの前、体型に見合わぬ小さな椅子に沈み込むのは、引きこもりニート歴3年目の俺。 その手には、終わったばかりの配信のアーカイブコメント欄が表示されている。 画面の中で笑っていたのは、Vチューバー『なつめちゃん』。 穏やかな声、ふわっとした話し方、たまに見せる毒舌、そして何より──ゲームがうまい。
きんにくやろう
筋肉が好き、おバカなコメディが好き、私は私の作品が好き