〇〇○を守るための「嘘」
皆さんは「嘘」をついたことはありますか?ここでもし「NO」と答えた方は私はすごいなと思います。人間誰しも、なんだって嘘を付かずにはいられないと思うからです。多くの人は自分を守るための嘘を並べます。私もそうです。誰かのために嘘をつく、誰かを守るために嘘をつくこんなことを出来るのは自分よりも誰かを大切に出来る人だと思います。
これは、私がまだ小学5年生の時の話です。私が住んでいる場所は、田舎で、近所には大きなスーパーなどはなく、買い物するにしても、隣町まで行かないと行けませんでした。周りは緑の木々や草花、海に囲まれています。なので、人はそこまで多いとは言えませんでした。私のクラスも人クラスしかなく、33人が学年の中で1番多かったです。もちろんクラス替えなどは存在せず、中学にも、同じクラスで上がります。
私のクラスは個性が強い子が多く、私もその中の1人でした。なので、何年も一緒にいると、今まで分からなかったその人の性格が嫌でも分かるようになり、クラスのグループが何度も変わっていました。私は、その頃野球をしていて、一緒のチームに入っている女子と毎日一緒にいました。喧嘩をしたとしても、すぐに笑い合える中でした。
ある時、いつも1人でいる女の子がある男子に告白の手紙を出しました。その相手は、クラスの男子の中では1番発言力がある子でした。その女の子は、身長は低く、体はすごく痩せています。運動神経もあまり良くはなく、失敗をするごとに男子たちや、女子に笑われていました。ですが、告白をされた男子がふざけながら声をかけているのを何回か見かけ、私から見るとからかいのようにしか見えませんでしたが、その女の子は嬉しそうに笑っていました。その時私は
(可哀想だな)
と、他人行儀にしか見ていませんでした。今思えば、すごく嫌なやつだなと自分でも思いました。
告白をされた男子は、みんなの前に出て、女の子が勇気を持って描いたであろうその手紙を、目の前で破き、こう言いました。
「お前の彼氏?wwそんなのになるなら、豚の彼氏になった方がよっぽどいいわ。」
と、クラス中に聞こえるように言いました。周りの、男子は笑い、女子はみんな苦笑いを浮かべ、憐れむような目で見ていました。私も、周りのみんなに合わせて笑いました。私はここで、自分を守るために自分に「嘘」を使いました。私は怒りが湧き上がりました。
(女の子が、勇気を持って告白をして、手紙を描いて渡したのに、嫌っていたとしても、そこまでいう必要はないはず、どうして、そんなに、笑えるの?誰もあの子のそばにいってあげないの?)
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カテゴリー: その他
投稿日時: 2023/8/13 13:17
神楽咲 深雪
一章説づつ出していくのでよろしくお願いします!