いちばん暖かい日

いちばん暖かい日
“今日はよく晴れましたね” 振り向くと、暖かな声色のおばあさんが隣に座っていた。 ベンチに腰かけ春の陽気に眠気を漂わせていた私はふと我に返る。 「えぇ、ここのところ雨続きでしたから、久しぶりにこうやって外で日を浴びられますね。」 公園に散歩に出かけるのは私の楽しみの一つであった。 「お姉さん、よくここで座っているでしょう?私もよく来るもので来る度にあなたを見かけていたわ。」 おばあさんは前から私のことを気にかけてくれているようであった。 初めて会ったようで実はそんなことないなんてのはよくある話。 「ところで、お姉さんにひとつ聞きたいことがあるのよ。」 おばあさんは私の返事を待つことなく淡々と話す。
うる
うる
恋愛、感動もの多め。 書く専門。たまに読む。 まだまだ高校生。