フレイル=サモン(CVⅢ)

フレイル=サモン(CVⅢ)
サウラ国領土〈ジェノバ中央都市・ハーブ魔導士の家〉 「えーっと…一旦説明してもらえるか?」 ゲージに放り込まれた実験動物を睨みながら、ラノスは唸るように尋ねた。先ほど彼の額に噛み付いた黒ネズミは、飢えた獣のようにゲージの一部をガリガリと削っている。  ラノスとシノ、ハーブとファームの四人は、大きなテーブルを両側から挟むようにして座っていた。部屋の隅では二度寝中の白狼が静かな寝息を立てており、その背中には黒猫のチャームも丸まっていた。 「はい…」 見習い醸造師のファームは、ラノスの問いかけに少ししょんぼりした表情で口を窄めた。 「この子はヒバナネズミの“サンゴー”。ハーブ師匠が飼育している実験動物の一匹で、ここ最近は私がお世話をしています。餌やりや飲み水の交換程度ですが」 「ちょ、ちょっと待ってくれ。飼育しとる実験動物って言うたか?」 助言獣は眼を丸くして話をぶった斬った。シノの方をチラ見すると、「何に驚いてるんだろう」と言わんばかりの稀有な瞳と目が合った。
クリオネ
クリオネ
※注釈※ 時折り過去話に手を加える事があります (大きく変えた場合は報告します) 定期的なご確認をお願いします。 novelee様の不具合か、 長い文章の一部が 途切れている場合があります。