エマとニコ〜第四十二章〜

エマとニコ〜第四十二章〜
 次の日もニコはメイヤーズの診療所に来ていました。ジョゼと三十秒だけキスします。 「口内の炎症もおさまって…顔色も良くなってきたな…」 「カサカサでヒビ割れてた唇も最近、プルプルになってきたでしょ?」 「ゾエキッチュが違法じゃなければ…寿命を延ばせるんだけど…」 「ママもゾエキッチュの卵を探してくれてるんだけど、普通のお店には置いてないみたい…」 「最近、ジョゼから…僕の嫌いな匂いがしなくなったんだ…」 「嫌いな匂い?もしかして…ゲロの臭いかな…」 「昔のジョゼは…悪い事を考えてる人間が…発する独特の匂いがしてた…」 「昔の私は…悪い事ばかり考えてたかも…」 「今は良い匂いがする…」
金子さとり
金子さとり
児童文学作家を目指してます。第二のハリポタ的な名作を書きたい。ジブリアニメ化されるのも夢。トランスジェンダーなので男性脳と女性脳の切り替えが可能です。男性の目線で書く方が好きかも。