わかってないよ。(後編)
その子がいじめられていたなんて、思ってもいなかった。
見た目はすごく可愛い方だと思うし、細身で身長も高かった。
僕は正義のヒーローじゃない。平凡な高校生だ。いじめの主犯格になったりはないけど、見てみぬふりをしてきた。
日常が平凡であればいいと思って、友人の話に合わせたりして波風たてぬよう生きてきた。
でも、屋上からでてきた君は泣いていた。僕に「死にたかった」そう言った。
僕には「死ぬな」そんな言葉、軽々しく言えなかった。だから僕は「一緒に生きよう」と言ったんだ。
それからは、僕と女の子はいじめられるようになった。
それでも僕は二人だからといじめから耐えた。毎日苦しかったけど、この子を一人にさせまいと、頑張った。
毎日屋上で一緒にお弁当を食べて、君は大学に進学したいこと。好きな花は桜だという事。色々教えてくれた。
卒業式にいなかった彼女は屋上から飛び降りたららしい。
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カテゴリー: 恋愛・青春
投稿日時: 2022/10/8 20:01
ぽんこ
短編小説を書くのも読むのも好きです!
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