影とまっしろ

影とまっしろ
 こんなに好きだった世界は、僕を残して君を写した。  どう見たって一つのずれも無いはずの輪郭を見るけれど、それは確かな別物で。  生きているような振りをして、本当はまだ息しているだけだった。そんな事実が踵を掴んでいたせいで、結びつかないままの今日に虚をつかれた。  ただ君の影だけは本物で、そこに嘘偽りは無い。それを知るための僕だったとするならば、この空白も大切にすべきなのだろうか。
4時22分
4時22分
愛とも言うその暴力で 君と二人で喧嘩したい - 「MAD HEAD LOVE」 米津玄師 -