来世でまた君の涙を拭きにいく

来世でまた君の涙を拭きにいく
エピソード2 私はびっくりして、動けなかった。 (足音もなにも聞こえなかったのに!) 彼は私に近づいてきて私の大粒の涙を優しく大きな手で拭き取った。  「なっ、!?」  彼の優しい目鼻立ち、彼の優しい手の感覚に私は酔いしれそうになっていた。 (危ない危ない!)私はふと我に返り、彼の手を少し振り払い余裕そうな素振りを見せてこう説いた。
千住あかり
千住あかり
楽しく小説を書いてます。