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六回目の初夏

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六回目の初夏

影響されやすい性格

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大人になりきれない私は

至極単純な性格だ。 音楽を聞けば音楽を作ってみたくなるし、 本を読めば本を書きたくなるし、 絵を見れば絵を描きたくなる。 その類の才能が無いことは九割自覚しているのに、何故か残りの一割を潔く諦めきれず時間だけが過ぎ去っていく。 きっとその最後の一割を諦められるのが "大人"ってやつで、 その一割を信じ続けられるのが "才能"ってやつだ。 薄汚れた布団の上で寝転がりながら、私はこんなもんじゃない!才能の無い人間はいないんだ!と、これまたありきたりな言葉で自分を奮い立たせる。 まだ靄がかかって掴みきれない"才能"の影をじっくりと目で追いながら、今日も大人になれない私は燻り続けている。 いっそのこと爆発して火事にでもなってしまえばいい。

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