アニメ好きのみかん!!
6 件の小説超能力
俺はユウト。しがない24歳のサラリーマンだ。 突出した取り柄もなく、ただただ平凡。 だがそんなある日、変な夢を見た。 その夢では、俺が重症の患者を手でかざして治療しているのだ。 手をかざすだけ。そんな事だけで、その患者はあっという間に元気になった。 その夢が、5日経っても頭から離れず、仕事が進まなかった。 会社へ行く間、俺はあの夢についてずっと考えていた。 (もしかして、俺、超能力使えるんじゃね?) んなわけないよな… 会社に着き、はぁ、とため息をついた途端。 「社長が車に轢かれて骨が折れたんだって!」 「…えっ」 同僚の1人が、静かな仕事場で叫んだ。 静かな仕事場は一変、ざわざわうるさくなった。 そんな中、俺は勝手に体が動いた。場所も知らないくせに、どこかに向かって、何故か4時間かけて社長の病床まで来た。 「ユウト君…。」 「意識はあるんですね」 「ああ、昔鍛えていて、受け身のとり方も上手かったようだ。左腕の骨は折れたが、無事だ。」 骨が、折れた。 俺は超能力の存在について思い出した。 「あの…ちょっといいですか?」 「なんだね?」 「その折れた骨、治せるかもしれません」 「何を言っているんだ、医者ではないだろう?」 社長の視線が少し厳しくなる。 もう後戻りはできない。俺は骨が折れた部分に手をかざしてみる。 「…まさか、これで治ると思って……ん?」 社長の折れていた左腕が動くようになった。 「すごい、すごいぞユウト君!!これは奇跡だ!」 そこから、俺の人生は一変した。 給料が現在から40万以上あがって、ウハウハ状態。 その給料と引き換えに、社長が紹介する病人の病気を治していくのだ。 タバコを辞められない人、お酒を辞められない人、ガンの腫瘍がいくつもできた人、と、色々な人を治した。 楽しい人生を謳歌していた時、初恋の相手、ハルカちゃんから電話がかかってきた。 「もしもし…ゴホッ…ユウト…君かな?」 「は、ハルカさん…どうしたんですか、風邪ですか?」 「実は最近…ゴホッ…ユウト君の噂話が聞こえてね…色々な病を治すって…」 ハルカさんと働いてる場所は違うはずだ。だけどそこまで話が広まっているのか…? 「それでね、ゴホッ…えっと、私の病気を治して…くれる?」 「ど、どんな病気なんだ?」 「それはね…っ…左骨がふいに折れて、タバコとお酒、飲んでなかったのにいきなり中毒になったり、ガンの腫瘍がたくさんあるの…他にも色々…辛いの、助けて…」 え… それって………。
すごいゲーム2
目を開けると、木造の田舎っぽさを感じる家の中にいた。 「どこだ…ここ…?」 とりあえず家をうろちょろすると、気づいたことがある。 (…なんか、俺の家と同じ造りじゃないか…?) まあ気の所為だよな、と思ってその考えは受け流す。 本当に、ここはどこだ。 うーん…と唸っていると、目の前に封筒が現れた。 開けてみると、丁寧な字で書かれた手紙だった。 『目覚めたか。お主、この世界がすごいゲームだ。生身の体で、もんすたーとやらを倒してレベルアップしたり、好きなことを楽しめる。期限は残り7日だ。せいぜい楽しんでな。』 「…え…!」 自分を体を動かしながら…ゲームができる? そ…それって最高じゃないか!! その封筒をポッケに突っ込んだ後、俺はすぐさま外に出た。 外に出ると、そこは草原が広がっていて… ちょっと数は少なめだが、モンスターがうろついている。 武器は…と考えていたら、手元に強そうな剣が現れた。これで切りつけろってことか。 俺はどうせ死ぬ。なら楽しめ楽しめ!と言う気持ちが勝ち、俺は暴れまくった。 弱いモンスターをいろいろ倒すと、銃みたいなのでレーザーを放ってくるモンスターが集まってくるのだ。 敏捷というステータスが上がると、レーザーなんて普通に避けられる。 次は上からレーザーが降り注いだり。それをシュッと避けるのはとても楽しい。 そこから5時間。 「ふう…」 ワールド・シリアで死ぬほど見てきた攻撃モーションを真似して攻撃すると、スキルと見なされダメージが上がる。 気づくと、レベル40になっていた。 すると、視界の右上に何かが表示された。 「モンスターを倒した数120…」 もっと。もっとやるか。 ___________________ __応援、応援を要請。 現在、警察官を含め約120人を殺して暴れ回っている30代と見られる男性がいます。 情報によると、ゲームと現実の区別がついていない、人間を殺した時、経験値と呟く。 人間のことを、“モンスター”と呼び殺していることが判明しています。 我々の手には負えません、至急、応援を要請します! そして7日後、1万人の被害者と共に、彼は死んだ。 (よく分からない人は解説をご覧ください。それでも分かんなかったら質問お願いします)
すごいゲーム1
「はあ…」 俺はハルマ。プロゲーマーだった。 俺が得意だったのは、6年前からリリースされているこのワールド・シーリアというゲーム。 だが6年も経つと、やはり別のゲームに移るプレイヤーも多い。 その事によって、俺の活躍は波に飲み込まれるように消えた。 「なんかすごいゲームねえかなぁ…」 6年間ずっと遊んできたワールド・シリア。だが熱中しすぎていて、もう新しいゲームについていけてない。 そう悩んでいたところ。 目の前から体長2m以上の化け物が、僕の前に現れた。 「…え?え、えええええっ!?」 僕はめちゃくちゃ叫んだ。なにこれ、怖い。ゲームのキャラはすごいな。こんなやつに、俺のコマンド1つで立ち向かっているのか…… 俺が叫んだのを目にした化け物は、何がおかしいのか、笑いはじめた。 「ははははは!やあ愉快!まあいいだろう、そなた、すごいゲームが欲しいのだろう?」 「え……え…あ…は…はい…」 もう訳が分からない。でも、今この化け物は、僕の欲しいものに関して話した。 「その反応、気に入った。実は今日、お前の命を奪う予定だったのだ。だがお前、生きる意味を無くしている人とは思えない反応だ!愉快!はっはっは!」 「え…!?」 今、命を奪うって……? まだ頭が整理できてないのに、目の前の化け物は、話を続けた。 「我は生きる意味を無くしかけているやつの命を奪うのが好みでな。だが、お前、まだまだ生きていけそうだ。」 生きる意味…確かに、俺は小さな頃からゲーマーになりたくて…3年間ゲームで稼いできた。 でも今は…。 「どうだお前、我にお願いすれば、すごいゲームを楽しんでから死ねる。お願いしなければ、お前は今ここで死ぬ。」 え。 「どっちも死ぬんじゃないですか!」 「しょうがないだろう。我がいてもいなくても、お前はどーせ死ぬ運命なんだ。我はお前を未練なく死なせようとしてるのに、何様なんだ。」 確かに…… どうせ死ぬなら、その「すごいゲーム」を楽しんでからの方がいいじゃないか。 俺はそうすることにした。 「お願いします!すごいゲームをやらせてください!」 「はっはっは!よかろう。それじゃあ…」 化け物がそう言った後、俺の意識は少しの間途切れた。
僕のペット
時は20××年。 数々の研究を重ねてきた人間たちは、まるで動物本物のような生物を作ることに成功した! その技術が公表され、数年が経つと、普通のペットとして飼うくらい普及されていた。 一人暮らしのケンタは、20万をかけてそのペット、まるで本物のウサギを飼った。 「うわすげぇ…毛並みもモフモフだし、動作も細かい…肉とか食うのかな?」 肉をあげた途端、美味しそうにパクパク食べた。ウサギって肉を食べるんだっけ。 それはともかく、他の野菜も与えてみたが、肉の方が反応がよかった。 それをきっかけに毎日お肉をやると、ちょっと太った。 そして、よくおねだりしてきて…とても可愛かった。 だが、僕のペットを飼って2ヶ月。 仕事の収入がきっかけで、今までの肉の量を買うことが厳しくなった。 次第に肉の量が少なくなってきた僕のペットは悲しそうだ。 その状況が2週間続き、気がついたら。 「……いけないなあ。でも、そんなにお腹空いてるならしょうがないよな。」 僕の腕の上に乗っている、僕のペット。 痛いだろ、腕をかじるなよ。 僕の腕は、骨も見えるほど噛みちぎられていて、僕のペットは、幸せそうな顔をしていた。 ……ならいいか。
かくれんぼ
幼稚園生のさやかちゃんは、お家の中で、かくれんぼをしたくなった。 「もーいいかい?」 「まーだだよー」 まだなのかな?もういっかい聞いてみよう。 「もーいいかい?」 「まぁーだーだよー」 「まだなんだー遅いなぁ…」 と呟きつつ、またもーいいかい?と聞こうとした時。 「あれれ?」 私は思った。 家に誰もいないのに…なんで返事が帰ってくるんだろう…?
好きな人
僕は、前から彩花(あやか)という少女に惚れていた。 でも中々1歩を踏めずに…話しかけることすらもできず…彼女は遠くへ行ってしまった。 はあ…会いたいな…いくら金を詰めば会えるのだろう。 “そこ”は、どんな場所なんだろうな? でも僕はある日、彩花さんに話しかけることに成功した。 あえたのだ。 「彩花さん、実は前から会いたかったんだ。そして…前から、とても好きだったんだ!」 俺は大声を出して言った。 すると、通りすがりの女の人が、心の中で呟いた。 (何あの人…お墓の前で、何を喋っているの?)