推しの子_世界的スーパーアイドル
私の名前は音柚鈴金鳳花。読みはねゆずラナンキュラスでバリバリのキラキラネームだ。実は私には前世の記憶があって、前世の私は銘花依椋羽(めいかいむう)という名の社会人だった。(これでも充分キラキラしてると思うが)ある日突然、頭が割れそうな程の頭痛がそこからの記憶はない。
私の父、もとい音柚鈴金鳳花の父は私が小さい頃にすでに他界しており、母に至っては仕事で数年前から海外に住んでいるそうだ。私は所謂ハーフというやつで容姿は日本人のかけらも感じられない。
でも、とんでもなく美少女な私はなぞの自信を持って、この世界を生き抜くことを決めた。
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数年後...
「あなた、ラナ!?音柚鈴ラナ!?」
前世では“推しの子”という漫画が流行っていた。実際私は知り合いから話を聞く程度だったがとてつもなく詳しくなってしまった。しかし、なぜ私の目の前に美形たちが集結しているのだろうか。
「私よ!覚えてない?有馬かなよ!」
「有馬かな?あの天才子役?」
「そうよ!今は違うけど...」
「あなたたちは、、、星野アクアとルビー?」
「そうだよ!久しぶり!」
「久しぶりだな」
「ラナ!あなたってこの学校だったの!?」
「お前、、、高1であってるか?」
「あってるよ」
「入学式では見かけなかったはずだけど」
「あぁ、ちょっと忙しくてね。今学校に来たばっかりだよ」
「それより!ラナ!あなた芸能科に入ったの?」
「そうだけど?」
「よかったわ!あなたまで普通科に行っていたら大騒ぎよ!」
「あなたまでって、もしかしてアクアが普通科に入ったの?」
「そうなのよ!」
「ふ〜ん、まぁいんじゃない?」
私は行くから、一言だけ言い残して私はこの後の仕事のためにこの場を去ることにした。
家に帰ると私はすぐさま、お風呂に入りベッドで寝た。ご飯なんて、ここ数日一度も取っていない。最近は忙しくて食事の時間さえなかったからだ。
私は一体何のために生きてんだろ、そんなことをふと考えながら今日も変わらず眠りについた。
次の日、ルビーが私の席で私を待ち構えていた。
「おはよう、ラナ。ところで、少し話いい?」
「何?ルビー」
「ラナって今ガチに出演するんでしょ!?」
え!?とクラスのみんなが驚く。
これなかなかの極秘情報なんだけどな、、、。
「ルビー、それ言っちゃダメなやつ」
「あ、ごめん」
「音柚鈴さん!今ガチに出るってほんと!?」
「まじで!?」
「え、ほんとに?嬉しすぎるんだけど‼︎」
あっという間に私の周りには人だかりができてしまって、抜け出すのに苦労してしまった。
現在、私はモデルとして活躍している。そのおかげか、日本でも有名な人になってしまったみたい。
「話は終わり?ルビー」
「...」
「...はぁ、場所を変えて話そ」