翠
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心の声が文字としてみえる世界で君だけは見えなかった。 私は物心ついた時から人の心の声 つまり本音が文字として見えた。 授業中にクラスメイトが考えていること。 真面目に授業内容を考えている人もいれば、部活、友情、恋愛、美容、推し、、など様々だ。 どうしてこの体質になったのか? そんなの私が聞きたい。 なぜかって? この体質のせいでいろいろ面倒なトラブルに巻き込まれてきたからだ。 特に小さい頃は大変だった。 自分では悪いと思っていないから余計に。 参観日の日に幼稚園の先生に向かって 「先生って園長先生のこと嫌いなんだね!」 なんてみんなの前で言った。 みんな血の気が引いたような顔になってた。 そりゃー怒られるよね笑 小学生の時は、クラスで 「AちゃんってK君のことが好きなの!?」 なんて大きな声で言ってしまって ほんと大変だった。 だからこの体質はめんどくさい。 とても。 けど、 高校生になって同じクラスになった君だけは文字が見えない。 なぜだろう。 今までこんなことなかったのに。 こんな人は初めてだ。 なぜだか惹かれていく。 気になる、 君が何を考えているのか、 蝉の声ではっとする。 そうか、今はホームルームの時間だ。 なぜだか、大きな入道雲ができている空を眺める君を眺めていた。
クリスマス
聖なる夜がやってくる 街は色とりどりに飾られ、光り輝く 何がクリスマスだ キリストがいなければただの日だ 私はクリスマスなんて嫌いだ いや嫌いなんて嘘 好きになれないだね だって君が消えた日だもの イルミネーション見に行こうねと クリスマスは一緒に過ごそうねと 約束したのに 君は守ってくれなかった ねぇなんで なんで消えてしまったの 私の前から この世から。 サンタさん あなたが本当にいるのなら 私にプレゼントをくれるなら 私が欲しいものはただ1つだよ 彼が欲しいよ
特効薬
冷たい風が吹く。 屋上に立つ私の体にもろに風があたる。 寒い。 もうすぐ冬か。秋はどこに行ったのやら。 はぁ。もう嫌だ。 悩みを全て忘れられる薬があったらいいのに、 と本気で考えてしまう。 自分でもわかってるよ。限界だって。 勉強も部活も習い事も生徒会も。 やりすぎってことくらい。 体の限界がきていることくらい。 取捨選択しないといけないことくらい。 でもね、どれも選べないの。 どれも好きだから。 全部やりたいから。 けど選ばないといけない。 考えたくないよ。 親から。学校の先生から。顧問の先生から。習い事の先生から。 いろんなところからプレッシャーがかかっていることなんて。 何もかも中途半端な自分が嫌だ。 好きだからこそ全部本気で全力でやりたいのに。 それができていない自分に苛立つ。 あぁぁぁもう!何もかも投げ出したい。 逃げたい。 この世界から。 解放されたい。 そう思ってフェンスに触れる。 すると横から 「なんかあったのか?」 と幼馴染の声がした。 「別に何もないし」 「何もない顔じゃないだろ。 お前は何か抱え込んでる時、すーぐ眉間に皺がよって怖い顔になるからな」 え、そんなに顔に出ているのかと反省。 けど言われたままでは気が済まないので言い返してやった。 「そんな私の顔ばっかり見て、 私のこと大好きすぎでしょ笑」 「はぁー?なに勘違いしてんだよばーか」 と言いながら頭を小突いてきた。 「ふっ。ははっ。あははは」 思わず笑ってしまった。 「おっやっと笑ったな」 と太陽みたいな笑顔で言う。 あーもうなんかバカらしくなってきた。 あんたの笑顔みたら。 あんたと一緒にいたら。 あんたと話したら。 全部楽になる。 自然と笑顔になれる。 世界が明るく見える。 あんたは私の世界で1番の唯一無二の特効薬だよ。
なんでかなぁ
なんでかなぁ かっこいいって一目惚れしたのに。 あの日もかっこいいって思ってたのに。 かっこよすぎて毎日倒れそうだったのに。 あんなにかっこいいって思ってたのに最近は思わないよ。 なんでかなぁ 最近は可愛いって思っちゃうよ。 君は可愛いよりかっこいいって言ってほしいらしいけど 私の心の中は可愛いだらけになっちゃうよ。 なんでかなぁ これが愛ってやつかな これが愛しいって感情なのかな
その心は
「疲れたー」「お腹すいたー」「寒いー」 6.7人の高校生が各々に思ったことを言いながら歩く。文化祭準備の休憩としてみんなで10分先のコンビニを目指しているのだ。11月になって急に寒さが増した。あの暑い夏はどこにいったのやら、、。寒さに耐えれなくなったAちゃんが「B君面白いこと言ってー」とB君に言った。すると、「なぞかけをしよう」と言い出した。「なにかお題ちょうだい」と私に言ってきたので、「ゆでたまご」と答えた。少し考えて「できた!」とB君。「ゆでたまごとかけまして、人気インフルエンサーとときます。」『そのこころは』「どちらもあげる時間が大切でしょう」『おぉ〜』と拍手。B君が意外となぞかけが上手いのに感心した。 そんなことをしていると、コンビニに着いた。 私はアイスコーナーに行ってソフトクリームにするか、大福みたいなアイスにするか悩んでいた。寒い季節に食べるアイスはなんとなく最高なのだ。そんなことを思っているとB君がやってきて、「できた!聞いて」と言ってきたので「なに?」と聞くと、「俺の気持ちとかけまして、ソフトクリームとときます」「そのこころは」「アイス」 溶けそうだった。