戒具の腕飾りの少女
少女…いや女性が刑務官に連れられて部屋に入ってきた、彼女は白いシャツに黒いズボンを履いていて、その腕には黒く光る手錠が彼女の動きを制限していた、腰には青い腰縄が巻かれていて、刑務官が彼女を引っ張っていた、彼女の拳は硬く握られていて、手錠を強調していた。
彼女は俯いていて、悲しそうな顔で歩いていた、その様子からは他の囚徒とは違う何かを感じた、僕は一生この表情を忘れないだろう。
刑務官は彼女に
「工藤令美、貴女は今日からHW107です、覚えておきなさい」と、冷淡に言い放つ、
令美さんは消え入りそうな声で「はい…」と返事をした。
令美さんは身体検査に連行された、彼女の必死に反抗する声が聞こえる、しばらくして出てきた彼女はオレンジの囚徒服を着ていて、頭は濡れていて、目は赤くなっていた、囚徒服には三種類あり、罪の重さ順にオレンジ、黒と白の縞々、灰色となっていた、つまり令美さんは何か重い罪を犯したのだろう、頭が濡れているのは検査の後シャワーを浴びるからで、目が赤くなっているのは身体検査で泣いてしまったのだろう。
令美さんの苦悶は終わらない、彼女は手錠をかけられ、連行される、マグショットを撮るためだ、身長板の前に立ちマフボードを持って写真に撮られる姿はまさに女囚だった、その後、黒子などの特徴的な部分をアップで撮影される、令美さんは嫌そうな顔をしていたが反抗しなかった。
さて、それも終わると、彼女は彼女の過ごす部屋に連行さる、薄暗く、廊下面は鉄格子でできていて廊下から中が筒抜けだ、中にはベンチのようなベッドが二つと、トイレがあるだけだった。
それから彼女はこれからの生活について説明を受ける
「まず朝は5時起床、起きたら寝床や服装、髪型を整理して、座って待機していなさい、その後20分で朝ご飯を食べ、20分間朝の運動…体操をしてもらいます、次の80分は自由時間、その後授業を受けてもらいます、授業が終わったら、刑務作業に従事してもらいます、これの終わりが8時、それから夕食を20分、そして一時間の自由時間です、ただし、週に3日、この時間にお風呂に入ってもらいます、その後9時20分就寝となります、理解しましたか?」
令美さんは静かに頷く
彼女の顔はどこまでも暗い、これから始まる日々に恐怖を覚えているのだろう。
彼女は何か違う、何かある、なんだろう?
僕は令美さんの物語を記録することにした