遺書
私がこれを遺書というのは。それが一番しっくり来たのです。死ぬ訳では無い。死ぬはずもなかろうと。だって死ぬには惜しいほど、他のどれよりこの生が、一番楽しく心地よいのに。書き残したところで、どうせ手のひらに収まる程度の薄っぺらさの。届けるわけでもないものなら、捨て置いて行っても誰の迷惑にすらならない。きっと埋もれるここは墓場。私を覚えていてくれるのならば、私は忘れられても構わない。狂ったふりでいるのはすきだ。これもまた黒く。分からないのが正解の、分かってしまったらきっとあなたも汚れたでしょう。謝意。こいつは欲張りだが、とてもねむいので、起きていることにする。