ガブ

236 件の小説
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ガブ

初めて小説を書きます。

死にたいって、何回も言っていたけど

死にたい。 ある時から、そう思い始めた。 それまでは、何も波風なく、ずーっと過ごしていた。 1回目は、小学校のいじめ。担任の先生から言わせれば、いつのまにか自分が加害者になっていた。 2回目は、中学生になった途端に担任の先生にいろいろあれこれ、言われ、両親までその担任の先生の言いなりになった。 3回目は、高校生の時、またもや、担任の先生にいろいろ言われ、周りにも迷惑をかけてしまった。挙げ句の果て、友達にまで裏切られた。それがきっかけにトラウマになり、もう二度と教師にも、友情にも、不信感を抱くようになった。 4回目は、自分がニートになってしまい、バイト先の面接は受からず、バイト先の先輩達から、いじめを受けて、やめてしまい、両親からは、モラハラを受けるようになり、何度も、自殺を考えた。 5回目は、仕事ができない自分。 6回目は、周りに不快をまき散らしてしまった事。 7回目は、仕事ができない自分のせいで悪い癖のせいでクビ宣言。 8回目は、父親にプレッシャーを振りかけらる。 9回目は、私の事なんて、助けない。関わりたくないって、言われたこと。 10回目は、いつのまにか癇癪を起こす自分。 11回目は、悪い癖を持ってしまい、多くの人たちに迷惑をかけてしまった。 結局、私は、どうあがいても、周りに不快な気持ちをさせてしまうし、何もできないし、誰にも、愛されてない。 だから、いっそ、自殺しょうか?愛されていない私。 けど、中々、死ねない。 いつか、死ぬ勇気があったら、死ねるのかな?

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時の舟−もし、過去に戻る事ができるように−

もし、本当に、過去に戻る事が、何をやり直したい? よく人は、人間あんな事さえ、なければ、あんな事さえ、なかったら、波風なく、今頃、何にも苦しむ事さえなく、何ものにも、悩むことなんて、なかった。 けど、起きてしまったら、取り返しがつかない。二度と取り戻す事ができない。 どうすればいいのだろうか? そうして、私たちは、罪を犯してしまう。どんなに悔いても、一生、下向いて生きていかなければならないだろうか?

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メヌレット

第六章 再会 友達だと思った時、幸子に裏切られた時、途端にショックだった。 もう、何もかも、信じられなく、なった愛は、部屋に引きこもるように、なった。 その時、ドアのノックする音がする。 姉の富貴子が愛の部屋に入ってきた。 「愛、どうしたの?」と聞くと、愛は、落ち込んでいて、何も話せなかった。 「お父さんとお母さんとそれから、梨香たちも、心配しなくても、私たちは、あなたの味方だから。」 「うん。」と愛はうなずく。 そうして、愛は、再び、大学に行った。 そうして、その夜、愛は、誠と別れた場所にいた。 誠君…会いたい。 なんて、言っても、思ったところでも、誠君は、手の届かないところだな。今頃、いい加減諦めて、帰ろうとした時、一瞬、幻かと、思った。 誠君だ。 「愛ちゃん…。」 「誠君。」                      けれども、私は、やっぱり誠君が好き。けれども、誠君は、婚約者がいることは、知っている。私たちは、黙ってそのまま、別れた。

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これは、人々の家庭の事情により打ち明けない物語である。                 世の中には、何処の家庭にも、問題を抱えていることは、事実だ。                          かといってその事を放置していいわけではない。          あの頃のように、幸せに生きていきたいとそう願って、信じているが、けれども、中々、うまくいかず、頑張る気力も、我慢も限界に近づいた時、ついには、人を殺めてしまう結果になってしまう。                             中には、未遂に終わるが、また、いつ家庭内暴力と癇癪のスイッチが入るかわからない。           悪いくせでも、気をつけなければいけない。                   ついに、冷静に話し合うこともなく、どうあがいても、結局、我慢するだけの時間を過ごすばかりだ。                         心を殺される母親である奥さんの身にもならない夫は身勝手だ。自分だけうまく逃げて、奥さんだけでなく、兄弟の子供にまで、いらない犠牲にさせて、一家の大黒柱の人は、どうかな?                     家庭の何を向き合えていると思う?             自分は、仕事か、もしくは、愛人のところに居座っているのか。挙げ句の果て奥さんには、愚痴を言って、押し付けているだけだ。それを余計な事だの反抗期が、時間が経てば治るだの甘い考えを押し付ける。                    決断遅れた時、大変な目にあって、酷いことになることは、事実だ。                   仮に、カウンセラーに頼ったとしても、「甘やかし過ぎだ。」「かまい過ぎだ。」「厳し過ぎだ。」という。けれども、親からすれば、そうだったのかもしれない。いったい、何がいけなかったのか?わからない。癇癪を起こす子供を見るとまるで、獣みたいに暴力で暴れている子供は、もう可愛い子供ではない。獣であり、悪魔に見えてしまう。そんな親はどうかしているのだろうか?     それでも、自分たちにとっては、たった一人の家族であり、子供なのは、変わりはないし、本当は、可愛いに決まっているのに、それでも、分かり合えないのは、なぜだ?         「ただ一つだけ、愛してください。」とアドバイスされるが、どんなに癇癪起こしても、暴力で暴れたとしても、どう愛したら、いいのかわからない。                        何より、家族にとって大事な事は、『愛』そのものなのだから。                         何処かの街の中で、どう灯があるのだろうか?      幸せに生きているのだろうか?

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いつか、誰かに会う日まで

いつか、友達と再会した時、 私は、いやな奴になっているのかな? それとも、昔と変わらず、優しい人間? どっちかな? なんだか自信ないや。 友達と会うのが、自信がないって、いうより、怖い。 私が、誰かを傷つけてしまったみたいに。 好きで誰かを不快にさせた訳じゃないのに、どうしていいかわからない。

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ティータイム

セキララ・ティータイム情報局 今年のテーマ『今年は、なんだったんだろう?』 私は、今年の前半は、とても良かったです。 観たい映画があって、行きたかった水族館を行って来ました。 後半は、ちょっと油断しがちで、ついてない日がありました。 みなさんも、良いお年を。

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天国の復讐-もう一つの真実の復讐-

第八章−入辺 美麗− これまでかなり恵まれた人間だと、思ってました。母が亡くなって、母の死んだショックから、立ち直ることができたのは、家庭教師だった真理亜さんです。弟もできて、幸せな毎日だと思っていたんですけど、弟は、私のことを毛嫌いしているけど、真理亜さんだけは、私に優しくしてくれた。まさか、あの真理亜さんが、お金のために、私を毒殺しょうとするなんて、思いもよらなかった。それに、もう一人兄がいたなんて、思わなかった。でも、彼女に出会わなかったら、私は、今頃、殺されていたのかもしれない。彼にも出会わなかったのかもしれない。                 美麗の父親は警視庁刑事部長入辺康介だ。          後妻の真理亜と弟の康太がいる。そんな、ある日、真理亜が買い物の途中で、酷いかゆみを感じ始め、急いで車に行った。          真理亜は、そばのへの食物アレルギーを持っていたのです。バッグから、薬を探ろうとしたが、薬が見つからず、探ろうとしたその矢先に、真海朱美が現れた。                         朱美は、「大丈夫ですか?」と声をかけ、「深呼吸してください。」                    真理亜は喋りかけ「く…薬…バッグ…」                 朱美はとっさに、真理亜のバッグを探り、薬を見つける。                       「あった。」と声をあげ、薬を確認するかのように「これですか?」と聞くと真理亜はうなずき、朱美は、「失礼。」とっさに、真理亜のスカートをめくり、太ももに刺す。                           そして、朱美は、真理亜を自宅まで送り届けた。                                                 康介は、朱美が資産家だと知るとウイスキーを持ってきた。「すみませんでした。そんな偉い方とは知らずに。」                      「いえ、こちらこそ入辺さんのような方にお会いできて 光栄です。」                    「いやいや こちらこそ。」                   ウイスキーを飲む。                      「そうだ。今週末、別荘で、ささやかなホームパーティー開くんですよ。」                   「もし、よろしければ奥さまと一緒にぜひ。」        「ああ、申し訳ないんですが職業柄誰か来るか分からない会合には出席できないんですよ。」              「身元のしっかりされた方ばかりでうすよ。」       「反社会勢力に属するような人間は誰もいません。」 「例えば、神楽坂エステートの神楽坂社長夫妻とか。」                        康介はぴくりとし、「神楽坂?」               朱美は「ご存じですか?」                康介は「何度か会ったことは。」              「なら、ちょうど よかった。」と朱美は、バッグから、パーティーの招待状を出すが、康介は「いや ちょうど 今仕事が立て込んでましてね。」とそれでも断るかのように、「そうですか。」と朱美は言うが、康介は「残念ですが。」「どうです もう一杯。」とウイスキーを勧めるが、「もう じゅゅうぶん頂きまいしたので。」「一応、招待状はお渡ししてもいいですか?」「もし ご都合がつけば。」                         「分かりました。」                    「それでは。」と招待状をテーブルに置いて朱美は帰った。                             その頃、康介は、部屋でウイスキーを飲み、               置いてあった招待状を破るが、招待状の住所に身に覚えがある。そうだ。                    そうして、パーティー当日。               康介は、元愛人の瑠璃と再会した。神楽坂と一緒にそして、坂口夫妻と由里と妻の真理亜と一緒にパーティーを楽しんだが、そして、パーティーをお開きの後、瑠璃と会った。             「こういうことは困る。」                 「ごめんなさい。怖くて…。」                   「こんなこと話せるのあなたしかいないから。」             「忘れた方がいい。もう 終わったことだ。」          「康介…。」                       「入辺さん。」                          「俺はもう忘れた。」                   「今後は個人的に近づくことは控えてほしい。」         「分かってます。」                         けれど、瑠璃は自分の失った子供のことが忘れずにいた。                      瑠璃は立ち上がり、帰ろうとするが、「瑠璃。」と呼び止められるが、康介は自分の身につけていいるマフラーを瑠璃に巻く。                      「夜は まだ冷えるから気を付けなさい。」と立ち去ろうとする。「昔のまんま…。」と言葉をこぼす。                          康介はえっと振り向く。                      「中途半端な優しさはやめてください。」と巻いてくれたマフラーを返して立ち去る。           そして、その次の日、康介は、朱美のことで調べていて、瑠璃に連絡した。                            「もう 近づくなと言っていませんでしたか?」         「すまない。一つ 伝えておきたいことがある。」       「真海という女についてだ。」                『真海朱美に関する身辺調査』という資料も持っていた。                        「彼女 1年前に上海で投資家を立ち上げた。」       「運用資金は4,000億円。」                「だが,それまでどこで、何をしていたのかが、まったく分かっていない。」                   「そんな男が、どうして、あの別荘を買ったんだ?」                       「何で、あの場所に俺たちを呼んだんだ?」            「あの女には近づくな。」                 「分かりました。」とその矢先に瑠璃の前に朱美がいた。                              その頃、入辺家では、美麗は大学のレポートを書き終わった。                     美麗は、水槽にお魚に餌をやり、スマホで写真を撮っていた。                          台所では、真理亜は、朝食の準備している。「バキューン!」と康太は、おもちゃの鉄砲で、打つ真似をする。 「康太、カッコイイ!」と褒める。    「おはよう。」と声をかける。               真理亜も「おはよう。」と挨拶する。            康太は美麗におもちゃの鉄砲を向けた。         「死ね 死ね 死ね。」                  美麗はやられたふりをする。「やられた〜。」        そんな康太に真理亜は注意する。              「こら 康太 お姉ちゃんにそんなことしちゃ駄目でしょ。」                        「ごめんね 美麗ちゃん。」と真理亜は謝る。             「また、徹夜したの?」                     「ううん。結局 ソファで寝ちゃった。」          「体は大事にしてね。」                           「おはよう。」と康介は、挨拶する。                 「おはようございます。」と真理亜は挨拶する。             「おはよう パパ。」と美麗も挨拶する。           「出澤君から連絡が来たよ。」と康介が言うと美麗は、ぴくりと反応する。                       その頃、婚約者の出澤さんと結婚の話をしていた。 康介は、康太に「康太、おはよう。」と抱っこする。                         「もうすぐ 戻ってくるそうだ。」              「帰ってきたら すぐに式を挙げることにした。」     「真理亜 急いで準備を始めてくれ 頼んだぞ。」    真理亜は朝食を運び、「ずいぶん 急ね。」           運んできた朝食をテーブルに置く。             「会えるのを楽しみにしてたよ。」                    康太は椅子に座る。                  そうして康介は新聞紙を広げ、美麗はとても乗り気ではなく「どうした?」と聞こうとするが、「心の準備ができていないのよ」と真理亜は言う。                        「いきなり言われても困っちゃうわよね。」                「準備って…決まったことじゃないか。」           美麗は「出澤さんはとてもいい人です。」          「でも…。」                        「でも?」                                                「研究も まだ 始めたばかりだし…。」            康介は新聞を閉じて不服になる。              真理亜は美麗に肩入れするかのように「そうよね。」「博士課程に上がったばかりで、今が大事な時期だものね。」                                    康介は、「研究は もう じゅうぶんに やらせただろ。」                         「これからは 出澤君をしっかり支えてあげなさい。」                        美麗は「でも…。」                         康介は「まだ…何かあるのか?」                  美麗は「おじいさまにも まだ 話してないし。」    康介は呆れている。                        貞吉のドアをノックして、ヘルパーの馬場が「はい。」と声をあげる。                                    康介と真理亜と美麗が入ってきた。                 馬場は真理亜に「馬場さん 少し 外していただいても?」と声をかける。                   「失礼します。」と馬場は、部屋を出る。              康介は貞吉に「どうですか?お体の具合は。」           美麗は貞吉の様子を言う。                    「最近は、具合がいいのよね?おじいさま。食欲もあるし。」                      康介は貞吉に「報告ですが美麗の結婚が決まりました。」                                「相手は、前にご紹介した外務省の出澤文也君です。」                                             「父親が早いうちに亡くなりそこから、自力で外務官僚としての地位を築いている。」                  「まるで かつての私を見ているかのようです。」        「美麗も気に入ってるんですよ。」            「なあ?美麗。」                           「はい。」                     「もちろん お祝いしてくれますよね?」          貞吉は、瞬きをしていた。                    美麗は「反対ですって。」                   康介は笑い、「何を言ってる。」                    「私には、おじいさまの考えてることが分かるんです。」                          「美麗には まだ 結婚は早い 「博士課程が終わるまで大学院に行かせて自分で進路を決めるべきだ」って。」                          「いい加減にしなさい。」                   「そんなこと 分かるはずないだろう。」          「だいたい…本当に思考能力があるかどうかも疑問だ。」                        康介は、思わずベッドガードに触れて、触れた手をハンカチで拭く。                    「孫の幸せを祝福しないわけがない。」           「ですよね?お父さん。」                  その拭いたハンカチを真理亜に投げる。            真理亜は、「失礼しますね。」と引き下がってドアを閉める。                       美麗は貞吉に駆け寄る。                      「ごめんなさい 勝手なこと言っちゃって。」    貞吉は、瞬きをする。                   そうして、次の日。                      美麗はその日、ある漁港の市場にやってきた。市場にはいくつか店が出ていて、活きのいい魚が並んでいる。居酒屋やレストランのオーナー風に男たちや、夕食の支度をする主婦たちで賑わう市場を、美麗は歩いていた。美麗は、イカを触っていた。その時、立ちあがろうとした時、市場の人にぶつかり、美麗は、こけてしまう。その時、「大丈夫ですか?」と守尾伸一郎が声をかける。        美麗は、ぶつかった時、発泡スチロールのケースを壊してしまい、自分の服まで、びしょ濡れになってしまう。                       「すみません 大丈夫です。」              伸一郎は、「あの…ぼろいっすけどよかったら着てください。」自分のサロンを外し、自分の着ている黄色いパーカーを美麗に、渡すが、「大丈夫です…。」                       伸一郎は美麗に「あっちで、手とか洗えるんで。」  「タオル 持ってきますよ。 店に余ってるんで。」        伸一郎はタオルを持ってこようとする。          「ちょっと…。」と美麗は声をかけるが、 美麗は市場の近くで待っていたが、パーカーを着ていた。伸一郎が戻り、美麗にタオルを渡す。「大丈夫ですか?」と声をかけるが、「すみません ホント。」とタオルを受け取る。                       「いえ。」                         美麗は、伸一郎にパーカーにタオルを持って「これ、洗って返します。」                            「全然、大丈夫ですよ。」                               「でも 珍しいですね。」                 「女の子が一人で市場に来るなんて。」            「海洋生物学の研究をしてて 魚が好きで。」        「どうりで。」                       「でも 今日は、 個人的に欲しい魚があって。」     伸一郎は発泡スチールに氷を入れながら、「だったら 俺が勤めてる店で用意しますよ。」         「何の魚ですか?」と聞くと美麗は、「ダボハゼの…雄。」                         そう答えると「ダボハゼ!?」と声をあげる。        美麗は、うんとうなずくが、伸一郎は「釣った瞬間に捨てちゃうような魚ですよ。」          「はい。ダボハゼは食用にも向いてないし、市場価値は、ほぼゼロです。」                 「でも…何かその…。」                        「誰にも相手にされてない感じが好きで…。」           「それで 私 雌を 1匹 飼ってるんです。」と美麗は、スマホを出して、伸一郎にダボハゼの写真を見せる。                          「すいません 何か 引きますよね。」と引き下がる。                             伸一郎は、「いや 意外とカワイイっすね。」       美麗は照れながら、「ありがとう…ございます。」       「初めてです。そんなこと 言ってくれた人。」       「でも 何で 雄を?」と聞くと美麗は、「もうすぐ飼育できなくなるんです。」              「だから 最後に 一度 つがいにしてあげたいなと思って。」                        「飼ってる雌は、昔 この市場で たまたま見つけたからもしかしたら、いるのかなって。」          「恋人探し。」                    「ずっと 小さな箱に入られて恋もしたことがないなんてかわいそうなことしちゃったなって思って。」                           「だから 最後に 好きな人を見つけてあげたいんです。」                       「すいません。完全に引きましたよね。」            「全然。」                             「むしろ すごく真剣な気持ちが伝わってきました。」                       「今度 俺 ダボハゼの雄 釣ってきますよ。」       「傷がつかないように針の返しをやすりで削りって。」                           「そしたら 市場に生きたまま 出しますから。」           途端に美麗は、涙を流す。            美麗は涙ながら、「私 結婚するんです。」         伸一郎は、「おめでとうございます。」と言う。       「ごめんなさい。」と謝り、タオルを返す。       美麗は帰ろうとすると伸一郎は「大丈夫ですよ!」 「俺のパーカーってすごい ラッキーを呼び込むんです。」「だから そのパーカーを着てたら、きっと 奇跡が起こりますよ。」              美麗は、顔を上げる。                    伸一郎は「すいません。」「引きましたよね。」       美麗は、「若干。」伸一郎は、笑い出すと美麗も笑い出す。                       美麗は、頭を下げる。            伸一郎も頭を下げる。                       それから美麗は家に帰ってきて、貞吉の部屋に行った。                            貞吉の部屋のドアをノックして、「おじいさま お土産 買ってきました。」                     そこに入ってきたら、貞吉の隣には、弁護士がいた。                             「お孫さんの入辺 美麗さんですね?」       美麗は「はい。」と答える。                  弁護士は、「私は 弁護士の桑名と申します。」と名刺を美麗に渡す。                    美麗は、名刺を受け取る。                      「弁護士さん…。」                     弁護士は、話し始める。                    「こちらでホームヘルパーをされている馬場様から、連絡を受け、何度か、お伺いしておりました。」                             「入辺 貞吉さまの遺言書についてお知らせがございますので ご家族をお呼びいただけますでしょうか。」と言う。                          そうして、貞吉はお願いするかのように瞬きをする。                           そうして、弁護士は、遺言書のことで、説明始めた。                              「入辺 貞吉さまより ご依頼を受け遺言の内容を変更しましたので、お伝えいたします。」        美麗と康介と真理亜は説明をされる。             「遺言者 入辺 貞吉氏の有する下記の債権 有価証券 不動産 預貯金など 全ての資産 およそ30億円について死後 息子入辺 康介           孫の美麗 康太に均等に譲り渡すこととする」康介は「何も変更などないじゃないですか。」           「何なんですか これは。」               弁護士は「続きがあります。」                   「ただし 入辺 美麗が出澤文也氏と結婚した場合遺産は 全て 世界文化振興財団に寄付することとする」これを聞いた康介は、「バカげてる…。」と呆れる。                                                  「そんなものは、でっち上げだ。」                  「父が遺言の変更などできるわけがない。」             「いいえ。」と否定する。                     「貞吉さんには 極めて明瞭な判断能力があり、遺言の変更は可能です。」                  康介は一瞬笑い、「どうやって意思が伝わるというんだ?」                         弁護士は介護用のタブレットを出した。                「こちらをお持ちして ご意志を伺いました。」        「画面を見ている人の視線をカメラで感じ取り数秒間 見詰めるだけでキーを押すとことができる介護装置です。」                       「わ た し の い さ ん か 」              「み れ い の け っ こ ん か」           「ど ち ら か え ら べ」               「こ う す け」                        康介は貞吉を睨むが、部屋を出て行き、真理亜も出ていった。美麗は内心ほっとした。            美麗は、貞吉に抱きつき、「ありがとう おじいさま。」                          貞吉は美麗が着ている黄色いパーカーを気になるかのように、見る。                 美麗は「これは、奇跡のパーカーです。」              リビングにいた康介と真理亜は話しあう。          「ねえ?この家もお父さまの名義だった…。」            康介は椅子に座って「分かってる。」             康介は、バン!と椅子を叩く。             ピロリンとスマホが鳴る。スマホを見てしまう。相手は瑠璃からだった。                   瑠璃は前に会っていた場所で康介に会う。         「なんだ?」と声をかける。                         「あなたしか いないの。」「どうしたんだ?」康介は、瑠璃の隣に座る。ちょうどその頃、瑠璃は安藤完治に気になり始め、康介に「お金を貸してほしいの。」「300万円。」「他に頼める人がいないの。」と頼むが、康介は立ち上がり、瑠璃は、立ち上がり、「お願いします!」と頼む。「お願いします。」何度も頼んだ。                                                    美麗は伸一郎にパーカーを返すためにあの市場にやって来た。                       「いらっしゃい。何にしましょう。」と大将が声をかけた。                      美麗は声をかける。                     「あのすいません。 この店でダボハゼを取り置きしていただいた入辺と申しますけど。」               「はっ?ダボハゼ?」                        「いや そんなもん売ってないよ。あのね…。」             「いらっしゃい。」と伸一郎のかけ声が聞こえた。  「ダボハゼの雄ですね。」                    「伸一郎さん。」                     大将が口挟むかのように「何?彼女?」         伸一郎は、照れながら「違いますって。」             そして、伸一郎は美麗と一緒に市場の近くにある食堂で、食事をしていた。                美麗は伸一郎に結婚がなくなったことを話す。         「なくなったんですか!?結婚。」             一瞬、食事をした人たちがみな、何ごとかと見る。                         伸一郎も美麗もよそよそしくなる。            「すいません。」と謝る。                    「まだ 結論が出たわけじゃないんですけど、祖父は味方してくれてるので 父も断念してくれると思います。」                              「よかったですね。」                    「って よかったですねで いいんすよね?」           美麗はうんとうなずく。                     美麗は、伸一郎に貸してもらったパーカを返す。                           「これ ありがとうございました。」             「クリーニングなんていいのに。こんな ぼろいの。」                               「それのおかげですから。奇跡のパーカ。」            「わざわざ すみません。」                  「私こそ ダボハゼまで もらっちゃって。」            美麗は、ダボハゼを見てあっと声をあげ、伸一郎は「どうしました?」と聞くと美麗は「これ、雌ですね。」                        「えっ ホント!?」                     「すいません 釣り直してきます。」              「いいです いいです。」                    「いや 絶対 用意しますから。」               「それに また会いたいし…。」                    美麗はドギマギする。                      「いや でも 雌にしたのはわざとじゃないですよ。」                           美麗は笑顔に「分かってます。」                 「ただいま。」美麗は帰宅すると男性の靴がある。おそらく出澤さんが来たと思った。            リビングに向かうと話し声が聞こえた。               文也の声が聞こえた。                   「これは 何ケーキですか?」             「バナナです。」                康介は「美麗。」                         「出澤さん…。」                       文也は美麗に「お久しぶりです。」              康介は美麗に「座りなさい。」                  真理亜は「ちょうど よかった。」「今 連絡しょうとしてたのよ。」                    「今日 戻られたんですよって。」                 「すいません 急に来てしまいまして。」          「出澤さんね 今度 東南アジア全体を担当する課長さんになられたんですって。」                  「すごいわよね。」              「お掛けになって。」                      「美麗ちゃんも。」ソファーにかけるようにすすめる。                               美麗に文也に「おめでとうございます。」              文也は笑顔に「ありがとうございます。」            「いつか 私も 入辺さんみたいになれればいいんですけど。」                         「まあ。」                          康介は話す。                      「いや…実は出澤君に話しておかなければならないことがある。」                         「はい。」                          「父の遺言が書き換えられた。」                  「わ た し の い さ ん か 」              「み れ い の け っ こ ん か」           「ど ち ら か え ら べ」               「こ う す け」                    「でもね たとえ 遺産がなくなってしまったとしても、私は、君に美麗と結婚してほしいと思っている。」                         「どうか 美麗と。」と文也に頭を下げる。          「やめてください そんなこと。」               「私は、遺産が欲しかったわけではありません。」      「何も変わりません。」                           「ねえ?美麗さん。」                         美麗は、思わず、作り笑いしてしまう。            その頃、伸一郎は、「よっしゃ。」と声をあげ、市   場で働く。                       スマホがなり、『美麗さん』からだった。            「結婚することになりました。ダボハゼはもう大丈夫です。ありがとうございました」            伸一郎は、内心ショックだった。             美麗は、ダボハゼを眺めて、落ち込んだ。               「では、その日、私が、入辺夫妻を家の外へおびき出します。」                      「いや、簡単なことですよ。」                朱美は、ナプキンを持って「ぬれたハンカチで、1分ほど口と鼻を押さえればいい。」と言う。         「全身まひのお年寄りが亡くなったところで誰も疑問に思いません。」                    「それに警察官僚の入辺 康介が自宅で、事件はあったなんて認めるわけがない。」                  「必ずや穏便に事を済ますでしょう。」           文也は、ファイルを閉じる。               「期待してますよ 出澤さん。」             入辺家では、貞吉は、ヘルパーに食事を食べさせていた。                            康介は、貞吉の部屋に入る。                        「ちょっと、いいかな?」とヘルパーの馬場に出るように、する。                        馬場は、「失礼します。」と出た。               康介はカーテンを閉めて、話始める。          「ずいぶん 食が細くなってしまいましたね。」          康介は、おかゆをかきまわせながら、「昔は、分厚いステーキをぺろりと召し上がっていたのに。」とおかゆの器を置く。                  「今週末、出澤君がうちに来ます。」            「ご挨拶に伺うかもしれませんので、よろしくお願いします。」                         「結婚させることにしました。」「遺産はいりません。」「美麗には、私が決めた道を歩ませます。」と話した。                              「さあさあさあ、お父さんほら ほら たくさん食べないと。」と貞吉は、康介におかゆを食べさせられる。                         台所にいた真理亜は、「お父さんは?」と聞くと康介は、リビングに行き、椅子に座った。              「ちゃんと伝えたよ。大丈夫だ。」              「そう。」                           「それと出澤さんがいらっしゃる日なんだけれど、さっき 真海さんからお電話でね お食事に誘われちゃっったのよ。」                 「真海さんから?」                     「私たちに折り入ってお話ししたいことがあるんですって。」                              「何か 出澤さんのご友人らしいのよね 真海さん。」                          そして、土曜日。                     真理亜は、作っておいた食事を冷蔵庫に入れる。「康太は、馬場さんに預けたから。」              「おつまみは 冷蔵庫ね。」                 真理亜は、炭酸水を用意していた。            「それと 炭酸水も。」                 美麗と文也は、真理亜を見ながら、ドギマギしていた。                          「出澤さんは、濃いめのハイボールがお好みですものね。」                        文也はうんとうなずく。                「じゃあ、いってきます。」と美麗は、「いってらっしゃい。」と真理亜はリビングに出ていく。                      「じゃあ、準備してきますね。」と立ち上がり、先ほど、真理亜が用意した夕食の準備するようにキッチンに向かった。                    その頃、真海邸では、朱美は、入辺夫妻と共に夕食に誘った。                       朱美は、紹興酒をワゴンに運んだ。          「紹興酒でいいですか?」と聞くと康介と真理亜は、席に座っていた。              「ええ、いただきます。」                     真理亜は、立ち上がる。                         「真海さん、私がつぎます。」                 朱美は、「いえいえ、お座りになってください。」       真理亜は、遠慮なく「ありがとうございます。」                     朱美は、紹興酒を注ぐ。                 注いだ紹興酒のグラスを真理亜の席に、置く。    「どうぞ。」                       続いて康介に「どうぞ。」                  朱美は、席に座る。                  「楽しい食事が、できそうですね。」           「とっても。」                        「では、乾杯でもしましょうか。」            朱美は、乾杯を始めようとするが、横で、真理亜は、「せっかくだから、待ちましょうよ。ねえ?」康介も乾杯しょうとしたが、「今日は、われわれだけじゃなかったんですね。」                  「どうして 彼らを?」と聞くと土屋が現れ、         「すいません。お客さまが到着されました。」          朱美は、振り向くと、かつて姉の恋人だった悠馬と父だった正彦がいた。                     「呼んでいただき、ありがとうございます。」         「私も、お呼びしていただき、ありがとうございます。」                                             「ずっと、お会いしたいと思っていたので、隆志さんから、連絡を頂いた時、ホントにうれしかったです。」                        朱美は、笑顔に振る舞った。                     「いえ、こちらこそ、お越しいただきありがとうございます。」とお辞儀をする。               悠馬もお辞儀をする。                  悠馬は入辺夫妻に「先日は、妻とお義父さんがお世話になりました。」               「盤台悠馬と申します。」「こちらはご存じかと思いますが、私の義父の坂口正彦です。」             「初めまして。」と真理亜は挨拶した。 悠馬と正彦は、席に座り、朱美は、二人にグラスの入った紹興酒を差し出す。             二人は同時に「ありがとうございます。」            朱美も席に座る。                     「それでは、あらためまして、乾杯。」             入辺夫妻も「乾杯。」                    そして、全員、紹興酒を飲み始めた。            その頃、入辺家では、出澤さんがハイボールを飲んでいた。                        「何か、今日は静かですね 出澤さん。」             「すいません。」                       「久しぶりに美麗さんと2人っきりだから、緊張してしまって。」                           この時、私は、知らなかった。真理亜さんが遺産を守るために、出澤さんを殺すことに、なるとは、知らずに。                       入辺家では、文也は、ハイボールをガブガブ飲んでいた。                         美麗は、氷を持ってきた。                     「大丈夫ですか?」と聞くと文也は、「ええ。」と言うが、「美麗さんの…作るこれが…おいし過ぎてちょっと飲み過ぎたかもしれない。」           その時、インターホンが鳴る。           「ちょっとすいません。」と立ち上がり、インターホンの画像を見て、「すいません。何か 友人が来ちゃったみたいで。」                  「すぐ戻りますから。」と行った。               「いえ、ごゆっくり。」と文也は言う。       文也は酔ってもうろうとするが、立ち上がり、台所へ行き、ハンカチに水でぬらして、貞吉の部屋に侵入した。                      「こんばんは。ご無沙汰しています。」             そうして、美麗は玄関に出て、いたら、そこにいたのは、伸一郎だった。                   「伸一郎さん、どうして?」                「ダボハゼの雄届けに来ました。」とダボハゼの入った水槽を持ってきた。                 美麗は、首を振りながら、「受け取れません。もう、飼えなくなるし。」と断る。              「今、ちょうど婚約者が来てるんです。」           「すいません。」と謝る。                   「ありがとうございます。」                   「その雄は、海に返してあげてください。」      美麗は、家に戻ろうとすると伸一郎は、「いいんですか?本当に。」                          美麗は、立ち止まる。                  「何で、親の決めた相手なんですか。」           「あの…。」                            「すげえバカなこと言いますけど、俺じゃ駄目っすか?」                         美麗は、自分の事を話し始める。             「小学生のとき、母が死にました。私、学校に行けなくて、部屋に引きこもって。」               「そのとき、助けてくれたのが家庭教師をしてくれていた人でした。」                   「それから、すぐ、父とその人は結婚しました。」      「2人とも私のことを一番に考えてそうしてくれたんです。」                     「だから、私だけ勝手なことするわけにいかないんです。」                           美麗は振り向く。                      「ありがとう。」                      「ホントにうれしかった。」                 「でも、伸一郎さんは、こんな息苦しい家に入らない方がいいと思います。」                美麗は、家に戻ると途端に、涙をこらえる。           「お待たせしました。」とリビングに戻ると文也の姿が見当たらず、「出澤さん?」              水道は、出しぱなっしだ。水道の水を止める。       美麗は、文也を探すと貞吉の部屋のドアが開いていた。                                帰ろうとした伸一郎は、美麗の悲鳴声が聞こえて駆けつけた。                      「美麗さん!?」                     「美麗さん!」                              「美麗さん…。」                      「美麗さん!大丈夫ですか?」                 伸一郎は、貞吉の部屋に入るとそこで、文也の遺体を見つける。                    文也はあわをふいて倒れていた。            伸一郎もそれを見て驚く。             そこに寝たきりの貞吉もいる。             朱美は、戻ると真理亜の姿がなかった。        「真理亜さんは?」と康介に聞くと、「悠馬さん達を外まで見送りに。」                          康介は、腕時計を見て、「真海さん、出澤さんとお知り合いだそうで。」                  「すいません。」「肝心の用件が後回しになってしまいまして。」                       朱美は立ち上がり、引き出しを開けてファイルを出して、康介に見せた。                「今日、お呼び立てしたのはこの件についてです。」 康介は、ファイルを見る。                  「クアラルンプールにいる友人から送られてきた報告書です。」                                         そこに書かれてあるのは、全てマレー語でした。     「いや〜私はマレー語はちょっと。」              康介はファイルを返す。                 「出澤さんに関する報告書です。」             「彼は、日本からの援助金の一部をペーパーカンパニーを経由させ、横領していました。」           「娘さんの婚約者の方を悪く言うのは、心苦しいのですが、入辺さんには、お伝えしておいた方がいいかと思いまして。」                     着信が鳴る。                    スマホを見ると『美麗』からだった。          「ちょっと、失礼。」                   康介は、立ち上がり、スマホに出た。             「どうした?」                      「よしよし、分かった。分かった。落ち着け。」           「城南中央病院に回してもらえ。」             「尾崎先生に電話を入れておく。」                「他には、回すなよ。」                    そして、城南中央病院では、伸一郎と美麗は待ち合いで、待っていた。                  「美麗ちゃん!」                      康介と真理亜が、駆けつけた。              「出澤君は?」と聞くと美麗は、「尾崎先生が、今。」      康介は伸一郎を見て、「何だね、君は。」と尋ねると伸一郎は、「初めまして、美麗さんの友達の守尾伸一郎といいます。」と頭を下げる。            「守尾さん?」                     「はい。」                        「ちょうど届けものをしたときだったので、一緒に、ここまで来たんですけど。」              「すみません。」と伸一郎は、謝るが、横で美麗は、「ありがとね。」                伸一郎はうんとうなずいて、「失礼します。」と頭を下げて立ち去る。                 尾崎先生が出てきて康介は、「尾崎先生。出澤君は?」                        尾崎先生は、「残念ながら…。」                文也は亡くなった。                     美麗はショックを受けたが、横で真理亜も落ち込む。                         そこで、尾崎先生が意外な一言を話す。            「奥さまが亡くなったときと症状が似ています。」「事件性の疑いも考えて病理に回したほうが…。」     「あり得ませんよ。そんなこと。」               「私の家で。」                      康介は、貞吉の部屋に入る。                               「あなたですか?出澤君を殺したのは?」               「そこまでして、息子の言いなりになるのが嫌なのか!」                         美麗は、目が覚めると横に真理亜がいた。          美麗は、横にあった毛布を真理亜にかける。          真理亜は、目を覚まし、毛布をかけてくれたことに気づく。「ありがとう。」「ごめんね 寝ちゃってた。」                          「ううん。」                       「何か食べる?」と聞くと「食欲ないか。」              「じゃあ、お茶だけでも飲もっか。入れてくるね。」                    「あのときもこうだったよね。」                「ママが死んだときも真理亜さん、つきっきりで私のこと心配してくれて。」                「そうだったけ?」                               「ありがとう。」                     真理亜は、抱きしめる。「大丈夫だからね。」       「きっと、これからいいことあるからね。」           その朝、真理亜は、機嫌よく、洗い物をしていた。                            真理亜さん宛から、手紙がきた。                       「13年前、前の奥様を毒殺したように入辺貞吉を殺してください。                    遺産を戴ければ、他言しません。             出澤 文也」と書かれてある。                その手紙をくしゃくしゃにして捨てる。          真理亜は、赤い小瓶を持って「だいぶ減っちゃった。」と独り言を言う。                後ろから、康太が、「ママ。」                   真理亜は、「おはよう 康太。」                朱美は、「これで入辺家は崩れ去る。」            「最愛の息子に全ての遺産を残すために悪魔は、必ず壊すはず。」                          「入辺康介の一番の宝物を。」                  美麗は、真理亜に「おはよう…ママ。」         真理亜も「おはよう…美麗。」と挨拶する。         この時は、私は、知らなかった。まさかママである真理亜さんが、私を殺すこと。            その朝、入辺家では、弁護士を通して話あった。       「入辺美麗が出澤文也氏と結婚した場合、遺産は全て、世界文化振興財団に寄付することとするという文言は、出澤文也氏が亡くなったため、削除させていただきますが、よろしいでしょうか?」         「では、手続きを進めたいと思います。」               真理亜は、ティーポットとティーカップののってトレイを持ってきた。                 「まだ、出澤さんのご葬儀が終わったばかりだっていうのに、遺言書の書き換えなんて、しなくてもいいのに。」                       インターホンが、鳴る。                   「来たみたいね。」                          「美麗、お願いね。」                     康介は、「誰だ?」と聞くと真理亜は「美麗ちゃんのお友達。」                         「ほら、病院で、ちょっと会ったでしょ。」          「付き添ってくれた男の子。」             「男の子だ?」と声をあげて、顔をあげる。         「市場で働いてるっていうから、お魚、頼んだのよ。」                         「この間のお礼もしなきゃって思ってたし。」         「美麗!」                       「ねえ、せっかくだから上がってもらって。」         「いえ、いいです。」と断る。              「ううん、駄目。」                   「お茶でも召し上がっていって。」                 「ねえ。」                        美麗は「どうぞ。」と言う。                伸一郎は、「失礼します。」と言い、家に上がる。     「今日はね、お魚のこととかもう、色々、聞きたいことがあるの。」                     「はい。」                               伸一郎は、魚の入った発泡スチロールの箱を運んでいた。伸一郎は、康太に「こんにちは。」と挨拶した。                         康太は、「こんにちは。」と挨拶した。        康介はそんな伸一郎を無視した。             「お魚、そこのテーブルの奥に置いてね。」            伸一郎は、魚の入った発泡スチロールの箱を台所に運んだ。                      「分かりました。」                       「ねえ、今日はどんなお魚が入ってるのかしら。」    「今日は、いいタイが入ったんですよ。」          美麗も真理亜も感激した。              「すごい!」                      伸一郎は、康介に挨拶した。              「こんにちは。」                     康介は、冷静に「守尾伸一郎君だったかな?」      「はい。」                        「先日は失礼しました。」                  康介は突然、「すみませんが、帰っていただけますか?」と冷たい態度をとる。               「ちょっと、パパ。」と美麗は声をあげる。          「美麗は婚約者を失ったばかりなんです。」          「すみません。失礼しました。」と伸一郎は謝り、「魚を届けに来ただけなんで。」            伸一郎は、お辞儀をし、その場を去る。         「ちょっと、伸一郎さん。」と美麗は、引き止めようとするが、伸一郎は、「すいません。」と謝る。     美麗は、康介に「何であんな言い方したの!パパ。」                         真理亜も「そうよ。せっかく来てもらったのに。」     康介は「美麗。もう 彼には会うな。」「会うな!」と言ってんばり。                    「分かったな。」                    横で、真理亜は「ちょっと、あなた一方的にそんな…。」                         康介は「どうせ、彼は美麗を受け入れない。」       「パパは、お前を傷つけたくないだけだ。」          美麗は怒って出てしまう。             そうして、美麗は、伸一郎の働いている市場に向かった。                       伸一郎の姿が見当たらなかった。諦めて帰ろうとしたその矢先に、大将が通りかかって、「伸一郎の彼女さん。」と声をかける。               美麗はとっさに「そんな、違います 違います。」「あいつ…釣り 行っちゃってっかな。」          「堤防のとこ。」                    「ここまっすぐ行けば分かるはずだよ。」           美麗は、大将にちらっと見ると「どうした?」と聞く。                      「あの…伸一郎さんとは長いんですか?」と美麗は大将に聞く。                      「俺と伸一郎?」                    「あいつがまだ、うちに来て3ヶ月くらいかな。」      「俺はむしろ、あいつの親父さんと付き合いが長かったから。」                      「お父さんと?」                  「うん。」                        「守尾鮮業っていう会社やってんたんだよ 親父さん。」                        大将は、仕事しながら、話し始めた。          「結構、でっかい船、持ってて、遠洋漁業で、マグロとかカツオとかがんがん取っててさ、社員もいい連中ばっかりでうまくいってたんだけど。」      「けど、何があったんですか?」            途端に大将が気まずく。                「いや、ちょっとした事件がね あって。」           美麗は「教えてください。」               「もっと伸一郎さんのこと知りたいんです。」        「お願いします。」と頭を下げる。                「この浜浦町で、若い女子大生が強姦されて、この浜浦町で、等身自殺を図った。警察は、あいつの兄貴裕一郎が犯人だってさ、逮捕されたんだよ。」「けど、その自殺した女子大生がなんかククメットか、ククマットとか関わりがあるようなことが、あったらしくて。」                        美麗は「ククメット?」と呟く。             それは、康介が賞をもらった時、『ククメット』と書かれてあったことを思い出した。          「それっていつのことですか?」            「あれは確か…そっかめいっ子が生まれた年だったから、2003年 15年前だな。」               「15年前…。」                        「それから、守尾漁業には、警察の捜査が何度も入って 信用がた落ちしちゃってさ。」             「あいつの親父さんも、テロリストなんじゃないかって。」                       「親父さんもつらいの我慢して踏ん張ってたんだけど体壊しちまって。」                「伸一郎は、親父さんの会社を何とか残そうと踏ん張ってたんだけど結局、駄目で。」           「去年、親父さんが亡くなって会社を畳んだんだよ。」                        「あいつ、いつも楽しそうにやってるけど、若いくせにさ、結構、つらいこととか経験してきたんだよね。」                        「だから…まあ何て言うかうまく言えないけどこれからもあいつのと仲良くしてやってください。」     「仲良く?」                        美麗は、堤防に向かっていた。           伸一郎は、堤防で、釣りをしていた。          伸一郎は、糸を釣りあげた小さな魚をバケツに入れる。                       美麗は、伸一郎と目があってしまう。          「美麗さん。」                      「伸一郎さん。」とお辞儀をして去ろうとする。「美麗さん!」と追いかけるが、そこで立ち止まる。      その頃、真理亜は、赤い小瓶を見ていた。        「何しているの?ママ。」と康太が声をかけると「何かね美麗お姉ちゃんに、好きな人ができちゃったみたいだから、準備を色々急がなきゃな〜って。」「準備って?」                      「これから どういうふうにお料理しょうかなって。」                        「ママ、楽しそう!」                   「そう!ママね 康太のために、これから、どうやってお料理しょうかしらって考えてるときが、一番、幸せなの。」                   その時、馬場が車椅子を押して、貞吉が乗っていた。                           「珍しいですね。お散歩ですか?」            「旦那さまがお屋敷の中を見たいとおっしゃられて。」                        「失礼します。」と部屋に戻る。                  そうして、一ヶ月後。                   美麗はラデル共和国の事を調べていた。        そうして、水槽を眺めていた。               その時、ノックする音が聞こえ、真理亜が入ってきた。                        「美麗。お客さまが来ているわよ。」           美麗は、えっと声をあげる。              真理亜は、美麗を連れて、お客さまは、伸一郎だった。                       美麗は、お辞儀をした。                 伸一郎もお辞儀をした。               美麗は伸一郎に自分の部屋を案内した。               「失礼します。」                  美麗は、パソコンを閉じた。                    「もしかして…迷惑ですか?」               美麗は、えっと声をあげた。             「いや、やっぱり俺なんかじゃ駄目っすよね…。」    「すいません。帰ります。」と帰ろうとするが、    「違うんです。」                      美麗は気まずく言う。                  「私の父なんです。」                   「15年前、伸一郎さんのお兄さんを逮捕したのは。」                           伸一郎は驚く。                         「それでお父さんあんなに反対してたんですね。」    「ごめんなさい。」                     「何で美麗さんが謝るんですか。」           「確かに、あの事件のせいでうちはめちゃくちゃになりました。」                    「あれがなかったら、みんな幸せだったのにって何度も思いましいた。」               「親父は最後まで冤罪だって言ってました。」        「俺もそう信じてました。」                「でも、俺、決めたんです。」               「忘れることはできないけどもう、これ以上、あの事件に縛られるのはやめようって。」           「引きずってたら、一生、前に進められないっすから。」                            「伸一郎さん…。」                    美麗は、安堵した。                          伸一郎は、改めて、「お邪魔します。」            美麗は「はい。」                ヘルパーの馬場は、台所にあった赤い小瓶を取って、臭いを嗅ぐ。すると背後から真理亜がいた。    「馬場さん?」                    「奥さま…。」                         「何してるの?」                    「いえ…。」                         真理亜は、馬場がとっさに隠し持っていた赤い小瓶を取り返す。                        「お父さまに頼まれたのね。」              真理亜は、貞吉の部屋に入る。            「馬場さん少しお疲れのようでしたから、しばらくお休みを取っていただくことにしました。」       「これからは、全て、私が。」               「さあ、お茶をどうぞ。」真理亜は、貞吉に介護用のコップには、お茶が入っていたお茶を飲ませる。                       「大丈夫ですよ〜。」                  「毒は入っていませんから。」真理亜は、エプロンのポケットから、赤い小瓶を見せる。         「気づいてたんですねぇ。」                   「私が、出澤さんや前の奥さまを毒殺したこと。」        「うれしいです。」                  「計画を話せる相手ができて。」          「美麗ちゃんと守尾さんは、どうせ親の反対を押し切って後先、考えずに一緒になります。」         「ロミオとジュリエット気取りで盛り上がっちゃって、今どき、うぶでバカですよね。あの2人。」      「お父さんは溺愛する孫をとられてはなるまいと美麗ちゃんを病死に見せ掛けて毒殺します。」       「そして…。」                    「後を追うようにお父さんも自殺しまーす。」                 「康介さんは、お父さんのことを疑ってましたし、まあ、私の筋書きどおりに捉えてくれると思います。」                       真理亜はビニール手袋をしながら、話を続ける。   「何より、自宅で殺人が起きたなんて絶対、認めませんから、本格的な捜査が入ることはまずありません。」                       「後は、康介さんと私と康太が遺産を引き継いで3人だけで仲良く暮らす。」              真理亜は貞吉に赤い小瓶を握らせる。         「めでたし めでたし。」                  「ねえ、どう思います?この計画。」               真理亜は、赤い小瓶をテーブルに置く。         「取りあえず、美麗ちゃんを殺す前に、毒はこの部屋にあったことにさせていただきますね。」         真理亜は、貞吉の部屋に毒があったことを見せかけるために、スマホで、撮影した。           カートから、おむつを出す。               「じゃ、おむつ替えましょうか。ねぇ」         真理亜はニヤリと笑う。                 そうして、美麗は康介に伸一郎を会わせるようにお願いするが、康介は頑なに断るの言ってんばりだ。                          「ねえ、何で会ってくれないの⁉︎」                「伸一郎さんは、きちんとパパにご挨拶したいって。」                        康介は、仕事に行く支度をしていた。          「もう、彼に会うなと言ったはずだ。」            康介は、行こうとするが、美麗は邪魔する。       「ずっとパパの言うこと聞いてきた!」        「ママが死ぬとき、パパの一番の味方でいるように頼まれたから。」                   「どきなさい。」                     「でも、一度だけでいい。」                「今回は、私の好きにさせてください。」          「お願いします。」と美麗は、頭を下げる。        「パパもママに誓ったんだよ。」             「美麗を絶対に幸せにするって。」                康介は仕事に行く。                 「その誓い、守れてないね。」                    康介は、立ち止まるが、行ってしまう。        背後で真理亜は、美麗の肩を抱く。             「時間をかけて説得すればきっと大丈夫。」       「ねっ康太。」                     真理亜は、そんな康太に振ってくるが「しーらんぺったんごーりら。」                   康太は、ゲームをやる。              真理亜はそんな美麗を励ます。              「美麗には、強〜い味方がいるでしょう。」           貞吉は眠っていた。                  美麗は、貞吉の部屋のドアをノックした。             「入りますね。」                      美麗は、貞吉の部屋に入り、「おはよう。」と挨拶して、サロンを取る。                  「あしたなんだけど…。」                  貞吉は、何か伝えようとするが、そこに真理亜がきょとんと現れる。                  「どうかした?」                    「いや。何か話したいみたい。」             美麗は、タッチパネルを持って来る。          「これ?」とすると真理亜は赤い小瓶を隠す。     美麗は、タッチパネルのスイッチを押すと「むむゆをいるはんんや」と言った途端に美麗は、心配そうに「おじいさま?」                     真理亜は「ねえ、もしかして…。」「認知症?」       「やだ。まさかね。」「そんなことないわよ。ない ない ない。」                    真理亜は、タッチパネルの削除ボタンを押す。      「ねえ、美麗。」                    「あなた、論文の締め切りが近いんじゃない?」     「ねえ、あとは私がちゃんと見ておくから。」        「大丈夫。ねっ。」                      「おじいさま。」                   「私も真理亜さんもついてるからね。」          美麗は真理亜にサロンを渡す。             「じゃ…これ。」                      「ありがとう。」                    真理亜はティシュを取り、「これ、視線を捉えるレンズを汚しておいたんです。」             貞吉は、驚愕する。 「これだけで、視線の認識がずれてうまく入力できなくなるんですよ。」                  真理亜は、タッチパネルを見て入力する。    「みれい ころす」と入力して、読み上げ、ボタンを押す。                    「あした、伸一郎さんが来たときに。」       真理亜は、赤い小瓶を持って「お父さんの目の前で〜。」とニヤリと笑う。           ノックの音がして「はーい!」と返事をする。  美麗は、貞吉の部屋に入る。                「おじいさまにお客さまです。」              「どうぞ。」                     朱美は、真理亜に「ご無沙汰しております。」        「初めまして。真海と申します。」            横で、美麗は貞吉に、「真海さんは、パパと真理亜さんのご友人なの。」               真理亜は、「真海さん、どうされたんですか?」     「投資家として、以前から、お会いしてみたかったんですよ。」                     「伝説のファンドマネジャー入辺 貞吉さんに。」     「2人だけで、お話しさせていただいてもいいですか?」                      「でもね。今、父は、このような状態ですしね。」真理亜は、とっさにタッチパネルの内容を削除する。                          「まばたきで、イエス、ノーは伝えられると美麗さんからお伺いしておりましたが。」           貞吉は、まばたきをした。                 そこで美麗は、張りきるかのように、「ビジネスの話とか、リハビリにもいいんじゃない?」        「そうね。」と真理亜は、言う。              「じゃあ…。」                       「真海さん、ごゆっくり。」と美麗は、椅子を用意する。                        「ありがとうございます。」                 「かわいらしい、お孫さんですね。」                 「きっと貞吉さんや康介さんいとって、かけがえのない宝物なんでしょうね。」               「じゃ、私は、お茶を入れてきますね。」        「いけない。お話の邪魔になっちゃうわ。」     「失礼します。」と真理亜は、タブレットを持って出ていく。                         朱美は、バッグを開ける。            「今日は、新興国のマーケット。特に、隠れたリスクについて、ご意見を伺いたいと思っております。」朱美は真理亜が立ち聞きしていることに気づく。真理亜は、立ち去る。             朱美は、椅子に座り、こっそり、あいうえおボードを出す。                      「これで、お話しできますか?」               貞吉はまばたきをし、朱美も、まばたきをした。      そして、次の日。                   朱美は、康介に、警視庁に呼ばれた。     「応接室でも、構わなかったんですが、あなたにはこっちの方が喜んでもらえるかと。」             「それは、楽しみです。」                  取調べ室に入った。                 朱美に、とっては、忌まわしい場所だ。         朱美は、康介に「どうぞ。お座りください。」         朱美は、ハンカチで、椅子の上に触れて、座った。                           ハンカチをスーツのポケットにしまった。       取調べを開始した。                           「上海共和国の元大統領李朱美のことをご存じですよね?」                      資料を見せる。                   「彼女は、クーデターによって、牢獄に入れられ、1年前、獄中死を遂げています。」            「あなたは、ちょうど1年前莫大な資産を持って、突如、上海のマーケットに現れた。」           「the count 李朱美。」                   「李朱美が亡くなったのと、時期が一致するのは、偶然でしょうか?」                  「何が言いたいんですか?」               「李朱美がいた刑務所には、日本人がいました。」     「坂口優恵。」                      「これがラデルからの通知書ですよ。」          康介は、指紋を手に入れるために、渡そうとするが、朱美は、受け取らなかった。また、冤罪で殺されると思ったのだろう。康介は自ら、開けて見せた。                   「彼女が死んだという報告を受けていたので、すっかり、記憶から消えていましたよ。」           「でも、あなたが坂口優恵なら、全ての辻褄が合う。」                              「私たちに、復讐するために戻ってきたんですよね?」                        「何か身に覚えがあるんですか?」           「復讐される理由が。」                 「いいえ、まったく。」と康介は、否定する。       「あなたは単なる脱獄囚にすぎない。」          「正体を突き止めてラデルに送り返しますよ。」       「あなたの想像の半分は合っています。」             「私は、李朱美の娘です。」                「娘?」                         「ええ。」                      「しかし、ご存じでしょうが、母は、祖国の功労者でありながら、謀反人の烙印を押されている。」        「その娘である私も国を追われる身。」          「だから、別人に成り済ましてるんですよ。」        「英語もろくにできなかった女が、ずいぶん弁が立つようになりましたな。」                「他に、ご用件は?」                  「いえ。」                     「今日のところは、お引き取りいただいて結構です。」                        「それでは。」と朱美は、立ち上がると康介は、わざと机を倒そうとした。                朱美は、倒そうとした机を指で押さえた。       康介はニヤリと笑い、立ち上がり、「どうぞ。」と言う。                     康介は、ドアを開ける。               朱美はその場から、去る。その時、ノックする音がする。                       「どうぞ。」                     部下が「失礼します。」と入る。             「どうした。」と聞くと、「吉岡の殺害現場にあった手袋から皮膚片が採取され、DNAの解析結果が出ました。」と部下が報告をした。                            「データベースと一致したか?」その報告書を受け取り、封筒の中身を見る。              意外な人物のものだった。 真理亜は、貞吉の部屋に侵入し、ティシュを1枚手にして、赤い小瓶を手にし、鼻歌を歌い始めた。                         「もうすぐ、伸一郎がやって来ますよ。」          昨日、貞吉は、朱美と声をあげずに、ボードで、話し合っていた。                  朱美は、「ご冗談を。」と声をあげるが、貞吉は、まばたきをした。                      朱美が、メモを書いた内容によると「みれい ころされる あした」                    朱美は、考えていた。                                     守尾伸一郎は、何も悪くない。              彼だって、同じ、被害者だ。             兄弟を奪われ、幸せまで、奪われ、これ以上、彼には、何から何まで、奪うわけには、いかないと思った朱美は、決心して、メモをくしゃくしゃにし、土谷に「出掛けるわよ 土谷。」出かける準備をした。   窓拭きをした土谷は、早速、準備をする。         「はい。」                            車で、出かけようとした矢先に、一台の車が来た。                         出てきたのは、康介だった。              土谷も車から出てきて「失礼ですが、何か。」        康介は、土谷をどかして朱美に、「お出掛けですか?」                       「ええ、急いでおりますので。」                「真海さんの指紋を調べさせていただきました。」          朱美は、仕方なく、家に戻り、康介と家の中に戻った。                         「真海 朱美。」                            指紋鑑定書を広げた。                「あなたの指紋は、坂口優恵と一致しました。」      「ラデル共和国にあなたの存在を通達します。」     「ラデル側は脱獄の事実を認めないでしょう。」      「でも、あなたの資産を求めて間違いなく、強制送還を希望してくるでしょう。」              「国外逃亡の恐れがあるため、あなたの身柄を警察の監視下に置かせていただきます。」            「復讐ごっこは終わりだよ。」                 「君の負けだよ。」                    「坂口優恵。」                      康介は嘲笑う。                    朱美は口を開く。                   「以前、お話ししたこの庭に埋められていた子犬の骨の話、あれは、嘘です。」              「埋められていたのは、人間の骨でした。」         康介は笑いながら、「何のことでしょう?」         朱美も一緒に笑った。                 「というのも嘘です。」と一言言った。         「23年前、警察署長だった男が、ここで、愛人に産ませた赤ちゃんを埋めました。」              康介は、一瞬、表情が変わった。                 「目撃者がいるんですよ。」               その目撃者が近くにいた。              それが、執事の土谷だった。                    「その赤ちゃんは、今もまだ、生きている。」         康介は驚愕した。                  あの時、かすかに息があった。             けれども、康介は、自分の保身のために、自分の我が子を埋めたのだから。              「名前は、安藤完治。」                  そこで、朱美は立ち上がる。         「もしも、入辺さんが昔のように書類を差し替えてくれるのであれば、このことは、黙っていますよ。」                        そうして土谷は、ろうそくを持って来た。       「何だ、これは!」と怒声をあげる。             横で土谷は「お使いください。」             康介は怒りに震える。               すると鑑定書をくしゃと握り始め、その鑑定書をろうそくの火につける。               康介は、燃えさかる鑑定書を見て、憤怒に震える。                        朱美は、眺めていた。                 「さすが。手慣れたものだ。」               朱美は、テラスのドアを開ける。           「私はこれで。」                       「思い出の別荘を思い切り楽しんでってください。」         と立ち去る。                     康介は、瑠璃に電話をかけた。                「おかけになった電話は、電波の届かない所におられるか、電源…」                       次に清にかけて「入辺だ。瑠璃はどこにいる?」    「どうしたんすか?」と聞くと「安藤完治が吉岡靖殺害容疑で警察に追われてる。」             「はい。」                      「ええ。」                        「何か分かったら、連絡します。」と電話を切る。       その頃、伸一郎は、美麗のために、雄のダボハゼを釣っていた。                    「いってこい!」                    美麗も、明日のためにおめかしをしている。           白の水玉の黒のワンピース               「これかな?」                      「違う?」                    「よしよしよし」やっと釣り上げたと思ったら、違った魚が釣れた。                  「違うんだな」                    「違うのか…。」                    伸一郎は、その釣った魚を海に返した。          次に、美麗は、ピンクのワンピースを当てる。     「これ…太って見えんのか。」             伸一郎は、もう一度、釣竿を投げる。          「ゆけ!」                      「これか。こっちか。」今度は、黄色の花柄のワンピースを当てると、「夏過ぎ。」                 伸一郎はようやく釣れそうになり、「こいこいこいこいこいこい…。」             次に、トップスは、花柄スカートは、赤いスカート「派手。」                       「重っ…。」釣り上げたのは、でかい糸屑のゴミだった                      「時間ねえぞ!」                     「OK…いけ!」                    次の服は、トップスは、ピンクのブラウスと薄茶色のサロンペットを着ると「おい…。ブス。」                          釣り上げて「よし、きた!」と思ったら、タコのおもちゃ。                 「タコ!」                      美麗は、伸一郎に会うために、服が中々決まらない。                       伸一郎も雄のダボハゼも中々釣れない。         時計を見て、もう時間がないと思った。         次は、白い花柄と白のスカート「よし、決めた。」      やっと釣れた。「よし、きた。」             「よしきたー!ダボハゼ!」               雄のダボハゼかと思ったら、雌でした。         「雌!?」                       ところが、美麗が着ている花柄のトップスには、ソースがついていた。                「ソース!?」                    伸一郎はようやく雄のダボハゼを釣れた。       「お か え り。」                  「今度こそ、婿 行けるぞ。」             その時、車のクラクションの音が聞こえ、振り向くと朱美は、車に乗っていた。            伸一郎は、驚いて「真海さん?」            「真海さん!?何で何で…。」              「車が…」                      「今、よろしいですか?」              「はっ?」                      「大事な話があります。」                    釣り人が通りかかると「邪魔くせえな。」          土谷は「お邪魔してます。」と頭を下げる。       車の中で、朱美と伸一郎は、話し合い始めた。       だが、伸一郎は、何言っているのか、わからず、戸惑う。「いや ちょっ…。ちょ ちょ ちょ…。」         「ちょっと待ってくださいよ。えっ?」         「驚かせてすいません。」                  「信じられないかもしれませんが、これがあれば、あなたの大切な人を守ることができるんです。」    とある薬の小瓶を渡そうとする。           伸一郎は頭をくしゃくしゃになりながら、「ちょっと意味 分かんないっすよ…。」                「ちゃんと説明してくださいよ!」              「時間がありません。」                    「とにかくこれを持っててください。」           と小瓶を渡すが、「いや、やっぱ、無理っす。」    小瓶を置く。                    「あなたには…。」                    「あなたには幸せになってもらいたいんです。」      その頃、入辺家では、真理亜はビニール手袋グラスを用意していた。康太は、飲み物を飲んでゲームをやっていた。                  「康太、おいしい?」                   「うん。」                         貞吉は、真理亜の様子を見ていた。           真理亜は、赤い小瓶の蓋を開け、グラスに入れる。                        真理亜は貞吉に向かって微笑む。                   美麗が「ねえ。」と声をかけた。              「ママ。」                       「何?」と言うと美麗は、着ている服を見て、真理亜に聞くと「そうねぇ…。」               横で康太が「ピーマンみたい。」と一言言った。      真理亜は、康太に「康太。ねえ、ホントに邪魔しないでくれる?」                   「今日は、美麗お姉ちゃんの大事な日なの。分かった?」と注意される。                     康太は、不貞腐れて、自分の部屋に行く。          「ママって呼ぶな。」                   「やっぱ、変だよね。」                    「大丈夫よ。」                       「ねえ、ちょっと鏡の前に立ってみて。」            「ここのお袖をちょっとだけ、まくると…。」        真理亜は、美麗のシャツの腕をまくる。         「ほら、すてき!」                    「ねえ?お父さん!」と貞吉にふるう。          「ホント?」                      「すてきよ、とっても。」と真理亜は、レモネードを毒付きのグラスを注ぐ。                 「まくった方がいいかな?」               「はーい。レモネードでも飲んで心を少し落ち着けなさい。」                        「ありがと。」と言い、美麗は、レモネードを飲む。                        真理亜は「どうかしらねぇ…。」             美麗は「おいしい!」と言う。                横で、真理亜は、「よかった!」と大喜びする。            「いっぱい作ったから、いっぱい飲んでね。」          インターホンが鳴り、美麗は、小声で「来た。」      真理亜は、咳払いをする。                        美麗は、コップを置く。                真理亜は、笑いながら、「もう。」           貞吉は、挙動不審になる。                   康太は先ほど、美麗が、口飲みしたコップを飲もうとしたら、「何やってんの!?」と真理亜は、怒声をあげた。                    康太は、びっくりして、コップを落としてしまう。                        「もう!どうしてそうやって邪魔ばっかりする…。」     「ちょっと万歳して!真っ直ぐ立ってね!」「真っ直ぐよ!もう!」と真理亜は、康太のTシャツを脱がせて、抱っこして走る。              美麗と伸一郎には「どいて!どいて どいて!」     すれ違った伸一郎は、「すいません…。」と謝る。        伸一郎は、美麗に「どうしたんですか?」と聞くと「いや、ちょっと、過保護なの。」            美麗は、改めて、貞吉に伸一郎を紹介する。        「おじいさま。」                   「こちらが…守尾…伸一郎さん。」            伸一郎は、挨拶する。                     「何度か、お会いしましたけど、ちゃんとご挨拶できず…。」                          美麗は、その場で、倒れてしまう。              「み…美麗さん!美麗さん!美麗さん!」と呼び叫ぶ。                         一瞬、伸一郎は、貞吉をみて、貞吉の目から、涙が出た。                        「み…美麗さん!」と呼びかける。             伸一郎は、美麗を自分の部屋まで、運ばせた。      その時、ノックする音が、聞こえ、水を持って来た真理亜が入って来た。                   「熱、測った?」                            美麗は体温計を測ったところ、「熱はないみたい。」と言っていた。                 真理亜はほっとしたかのように「よかった。」         横で伸一郎は、「あの…。」                「病院とかに連れていった方が…。」と言うが、美麗は、「大丈夫。少し、休めば。」                  伸一郎は、心配そうに「いや、でも…。」          真理亜は「論文で、徹夜が続いたんでしょう?」       「駄目よ。無理しちゃ。」                「ごめんなさい。」                      「今日は、これで帰ってもらった方が、いいかもしれない。」と真理亜は、言う。             伸一郎は心配そうに「はい…。」「でも、もう少しだけ…。」「いさせてください。」                「じゃあ…。」                     「美麗、お水、たくさん飲まなきゃ駄目よ。」       美麗は、うんとうなずく。           真理亜は、その場から、立ち去る。                   伸一郎は、美麗に「水飲む?」と聞くと、美麗は、起きて自分でやろうとするが、「やるよ。」とコップに水をくむ。                 「ありがとう。」と美麗は起きながらお礼言う。       伸一郎は、朱美の言葉を思い出す。         「あなたの恋人を殺そうとしてる人間がいます。」      美麗は、コップを受け取るが、伸一郎は、思わず、ぼーっとしてしまう。              「ちょっ…ちょっと待って。」                           伸一郎は、バッグから、朱美から、もらった薬を探す。                       美麗は、先に水を飲もうとするが、伸一郎は、「ちょっと待って。」とコップに、手を当てる。           「これ、飲んでみる?」                伸一郎は、朱美からもらった薬を飲むことを勧める。                           美麗は、疑問に思う。                 伸一郎は、「うちの社長からもらったか…漢方なんだけど。」                       「漢方?これが?」                  「いや みたいな。」                  「頭痛い時とか、おなかが痛くなったときとかに飲んだら、一発で治ったんだよね。」           「美麗さんが飲んでも、良くなるんじゃないかなって。」                       「社長なんか、普通に元気になるとか言って、毎日、飲んじゃってるし。」               「いや、無理にってわけじゃ…。」           美麗は、笑いながら、「飲んでみる。」             伸一郎は、えっと声をあげ、うんとうなずく。      美麗は、早速、飲んでみた。             ところが、美麗が、伸一郎にすすめられた薬を飲んだ瞬間、その時、美麗は、一瞬、「嘘。」と声をあげた。                      「何か、もう、すっきりしてきた。」               「ホント?」                     「何これ、すごいね。」                「よかった…。」と伸一郎は、安堵した。         美麗は、「ありがと。」                  ところが、美麗は、鼻血が出て、口から、泡が出始めて、直様、救急車に運ばれた。      それから、3ヶ月後、私は、ICUにいて、治しても、脳に後遺症が残ることにされ、面会謝絶となった。                      その頃、家では、真理亜は、タブレットを使っていた。                        「みれいをころした」と読み上げる。            「康介さんが、私を怪しむかもしれないので、お父さんに、罪をかぶってもらいますね。」         真理亜は、貞吉に、赤い小瓶を指紋つけるかのように、握らせる。                  「私と一緒に、こっそり、リハビリして、動けるように、なってたんですもんねぇ。」              貞吉は、驚愕する。                 「カワイイ カワイイ美麗ちゃんとられそうになってうっかり、毒、やちゃったんですねぇ。」       貞吉は、驚愕しながら、真理亜のつけているビニール手袋を見ていた。                  「もう、お父さんったら…。」              真理亜は、冷めたお湯でタオルを搾り取る。       「責任を取って、自殺なさるなんて、ホントに残念です…。」                     真理亜は、そのタオルで貞吉の口をふさごうとする、その時、「真理亜!」と康介の呼ぶ声が聞こえて、「真理亜!」と呼ぶ声が聞こえ、真理亜は「はーい。」と返事した。                 「ここです。ここにいますよ。」             とっさに、タブレットをしまった。              康介は、部屋に入る。                   「どう?美麗ちゃん。」と聞くと「まだ、ICUに入ってる。」                        「そう…。」                            康介は、伸一郎と揉み合った時に伸一郎の言葉を思い出した。                   「助けようと思ったんです!」             「美麗さんを殺そうとしてる人がいるって言われて」                          「美麗が倒れたとき、どんな様子だったんだ?」      「具合が悪いってなって、部屋で、少し休むってなって…。」                     「伸一郎さんが一緒のときに体調が急変したのよ。」     「何で具合が悪くなったんだ?」               真理亜は、貞吉の身体を拭きながら、答える。       「最近、論文で、徹夜続いてたせいじゃないかしらね。」                        康介は貞吉の目を見ると貞吉は何か訴えるような目で見ていた。                    「真理亜。」                      「はい?」                       「二人っきりにしてくれ。」              「はい。」と言い、冷めたお湯の入ったおけを持って出ていった。                  貞吉は、一枚の表紙を見た。すると康介は、その一枚の表紙には、あいうえおボードがあった。   そのあいうえおボードを取り出す。           無言で、あいうえおボードで指を指す。        貞吉は、真理亜を指した。             康介は、怒りに震えた。                    「どうするかは…。」                   「私が決める。」                    康介は、台所に向かうと真理亜は、料理をしていた。                        「ずっと、病院で、疲れたでしょう。」             「おうどんにしますね。消化にもいいし。」       「ああ。」                       鍋のお湯が吹きこぼれてしまい、真理亜は、慌てて火を消す。                     康介は憤る。                   そこで康太が出てきた。               「パパ、遊ぼ。」                    真理亜は康太に「康太もおうどん食べる?」と聞く。                         「食べる。」と答える。                     「じゃあ、3人で一緒に食べようね。」                        うんとうなずく。                 康介は康太を抱っこする。             「何して遊ぼうか。」                   「お庭で遊ぶ。」                     「いっぱい掘って、山つくって川つくって…。」      康介は、美麗のいるICUの前にいた。        そこで、花束を持って来た朱美が現れた。              「残念でしたね。お嬢さん。」             「助かったとしても、後遺症が残るそうで。」     「殺されたいのか?」               「もう一度、私を殺すんですか?冤罪で。」       「さすが、警視庁 刑事部長 入辺 康介殿。」      「真の悪魔に気付かれたんですね。」           「おめでとうございます。」                  「あなたのような頭の切れる方が、まったく予想していなかったとは、思えない。」            「本当は気付いていたんですよね?」           「奥さまの仕業だと。」                       「でも、あなたは保身のために、何もしない。」     「悪魔の勝利ですよ。」                     「真理亜さんは、それを計算して毒殺を続けていた。」                           康介は、憤りながら、「うせろ。」と言った。       「いいお知らせがあります。」             「ただ今、瑠璃さんは安藤完治と逃走中です。」        朱美は、康介の隣に、花束を置く。           「それでは、どうぞ お大事に。」            「それと…。」                     「守尾伸一郎さんを悪用するのやめてもらえませんか。」                        「彼は、あなたのような汚れきった男が触れてはならない存在です。」                   康介は、憤りながら、花束を投げた。                     その頃、瑠璃は、完治と一緒にいた。        そうして、康介は、再び、瑠璃に会う。       完治には、自分が本当の親だと打ち明ける。      ところが、その夜、完治は、康介に連れてこられ、自分の保身のために、完治を警棒で殴り、あしたか山に遺棄した。                その翌朝、仕事から、出勤すると康介は、真理亜に「康介さーん。」「なんだ?」「隠し子がいるの?」             「さっき、これが送られてきたの。」           真理亜は自分のスマホを康介に完治が自分の隠し子がいるメールの内容だった。              「入辺康介と神楽坂瑠璃には安藤完治という23歳の隠し子がいます。」                 「資料も付いていた。」                「23年前、鎌倉の別荘で康介さんが隠し子を生ませたって。」                     「しかも、相手は瑠璃さん。」              「ホントなのね。」                   「ホントなのね…。」                    康介は舌打ちする。                 「そんなことで、お前が文句を言える立場か?」     「そんなことって…。」                 「他に子供がいるってことでしょ!?」           「そうだよな。」                   「美麗を殺しても、また、遺産が減ることになるもんな。」                             真理亜は途端にしゃぐりとした。           「何…何を言っているの?」               「お前が、美麗に毒を飲ませた。」            「遺産を守るために、出澤君のことも殺した。」     「刑事部長のあなたのこの家で、そんなことあるわけないでしょう。」                  「金のために、妻を殺し、俺と結婚したんだろ。」    「違う!」と真理亜は、声をあげる。康介も「違わない!」と怒声をあげた。              「俺だって…。」                     「美麗のためにお前と一緒になったんだからな。」   「慰謝料なら、くれてやる。」              「康太を置いて、とっとと、この家から出ていけ。」                          真理亜は泣き崩れ、貞吉の部屋から赤い小瓶を持っていた。                      そうして、捜査の記者会見が始まった矢先に、瑠璃が乱入してきて、安藤完治は、自分と康介の子供だと告発されてしまう。「彼は…あの子は、生きてる。」                     そうして、完治は、病院で入院している。      康介は、裏から出て、帰宅して、真理亜を呼ぶ。   「真理亜。すぐに荷物をまとめてくれ。」           真理亜は、「警視庁の方から、お電話ありましたよ。」                         「帰ったら、お電話くださいって。」             「早くしろ!」と声をあげる。                      「どうしたの?」                        「えっ?康介さん?」                    「えっ?」                                  「どこで間違えた。」                     「俺は、ただ、幸せになりたかっただけだ。」       「立派な人間になりたかっただけだ。           「あんな…入辺貞吉のようなずるい人間にだけはなりたくなかっただけだ!」              「正しくて、強くて、愛のある尊敬されるような人間になりたかっただけだ。」                「だから、必死に生きてきた。」             「あなたは、家族のために頑張ってくれたじゃないですか。」                           「家族?」                     「うん。」                      「家族って何なんだ?」                   「えっ?」                      「そう思って来た。だが、それすらも自分だけのためだったのかもしれん。」               「お前の方が、よっぽどましだったのかもしれん。」   真理亜は、そんな康介を抱きしめる。           「私は、康介さんと康太と3人で幸せに暮らしたかっただけです。」                   「そうだ。そうだ。真理亜、どこか遠くへ行ってやり直そう。」                      「えっ?」                      「一緒に来てくれないか?真理亜。」           康介は、真理亜を抱きしめる。            「嬉しい。」                       「真理亜。」                     「でも…。」                     「もう、遅い…。」                     真理亜は康介から離れる。                 「真理亜?どうした?」                             「おい どうした?」                  真理亜の口から、みるみる血が出た。            その場で真理亜は、窓にぶつけ、吐血した。       「真理亜!おい おい 真理亜!」              「おい、どうした?」                 「おい、真理亜、真理亜!」                「おい!」                         「何で…なぜだ!」                        「だって、康介さんがいないと意味ないもん。」      「真理亜?」                     康介は、康太を思い出して「康太はどうした?」               「康太?おい、康太!」「康太!」            真理亜は、その場で、息を引き取る。                   「康太!康太!」 と呼ぶうが、探し回るうちに貞吉の部屋に入ると朱美がいた。          「これは、入辺さんお邪魔しております。」       「今、ちょうど、貞吉さんと昔話をしてたとこなんですよ。」                            「貴様!」と怒声をあげる。               「確認したいことがありましてね。」                 「昔、あなたが、坂口優恵を貞吉さんの身代わりにした理由は、父親を守るためだったか、それとも、保身のためだったのか。」                   「それは……。」                    「貞吉さんの答えは、これです。」            タブレットを読みあげると「すべて、わたしのせいだ」                          「いい父親を持ちましたね。」                       「私の母の李朱美も貞吉はいいやつだと言っておりました。」                     「違う!」と声をあげる。                 「でも、残念ですよね。」                「その良心が、あなたには受け継がれなかった。」   「お前に何がわかる⁉︎」                「お前に何が分かる!?」               「何しろあなたは、保身のために、自分の妻と息子を殺したんですから。」                  康介は、悔しながら、憤るしかなかった。       「いいんですか?」                   「いつもみたいに自分の身を守らなくて。」          「もうすぐ、警察が来てしまいますよ。」         「ほら、急がないと。」                康介は、笑いながら、外に出て、スコップを持って、何度も「埋めなきゃ。」と言った。           朱美は、車椅子で乗っている貞吉を押していた。    テーブルにあった赤い小瓶を見つけ、手にする。    「私も、何度も考えました。」            「死んだ方が、ましだと。」              「分かりました。」                   では私は、これで。」                朱美は、赤い小瓶をテーブルにおく。          康太がいた。康太は、朱美を睨んだ。          そうして、伸一郎は、ICUにいた。             伸一郎は、美麗との会話を思い出していた。     「欲しい魚があって」                   「ダボハゼの…雄」                  「これ、飲んでみる?」              伸一郎にとっては美麗はかけがえのない大切な人だ。                      その時、「伸一郎さん。」と呼ぶ声が聞こえた。    伸一郎は頭をあげた。               「もう、大丈夫です。」               美麗がいた。                   伸一郎は、立ち上がり、美麗を抱きしめた。      伸一郎は、泣きながら「すみませんでした。」と謝る。                      美麗は、「違うんです。」否定する。         「伸一郎さんと真海さんが私を守ってくれたんです。」                          伸一郎は、えっと声をあげる。           横で医師は、「真海さんから、相談があったんです。」                             「真理亜さんが、美麗さんを毒殺しょうとしていると。」                      「真理亜さんが?」                  「美麗さんを守るために病院に運ばれたら、面会謝絶にしてほしいとお願いされました。」         「入辺さんが、警察に届けようとしなかったので、私は、真海さんに協力することにしました。」    「じゃあ、俺が、真海さんからもらったのは?」     「解毒剤と昇圧剤が調合されたものです。」      「真海さん、私に会いに来て謝ってました。」      あれは、一週間前、ようやく、目を覚ました。私の前に真海さんがいた。                  横で、医師は「よかった」と安堵したかのように呟いた。                       「もう大丈夫ですよ。」                「真海さん?」                         「一時的にではあれ、美麗さんと伸一郎さんを苦しめてしまったことを心から、お詫びします。そして、これから先も。」と謝罪した。           医師は、「お二人にとこれを預かっています。」と伸一郎にカードを渡した。             カードを開くと中国語が書かれていた。       「等待並抱有希望  真海朱美」           「中国語?」と伸一郎は呟く。            医師は「真海さんが、お母さまから、言われた言葉だそうです。」                 「真海さんは、昔から、あなたのことをご存じだったようですよ。」                   伸一郎は、あの時の事を思い出した。         「このむごい世界に足を踏み入れないでください」    「あなたには幸せになってもらいたいんです。」     「なぜ、こんなことになってしまったんだろうって 昔は、みんな幸せだったのに…」            あの一億円の小切手のサインを思い出した。       そうして、数日後、テレビのニュースでは、『真海朱美 復讐劇に終止符』               『元刑事部長 入辺 康介 人気舞台女優世良麗子 グローバル会社管理室長盤台由里 神楽坂エステート社長 神楽坂清 4名の逮捕者を出す…。』     『自宅に火を放った坂口優恵の行方は、いまだ分かっておらず、警察は全容解明に向け、捜査を続けています。』                   『私たちの番組は真実を突き止めるため、上海へと向かいました。』                    そうして、父は医療刑務所に入った。          そうして、私は伸一郎さんに、会うことにした。伸一郎は堤防で釣りをしていた。           伸一郎さんのお兄さんは冤罪だったと判明した。     「美麗さん。」                     「父は、医療刑務所に入りました。」          康介は、がりがりに痩せ、髪はかすかに白髪があった。                      「人間って悲しいね。」                「悲しいです。」                  けれども、真海さんが復讐をした真実がわかった時、彼女と彼女のお姉さんは、父親の再婚相手と連れ子から、虐待といじめを受けていた。その味方だったお姉さんは、レイプされ、自殺した。そして、無実の罪を着せられた。彼女と彼女のお姉さんも、被害者だ。彼女の気持ちが分かる気がする。                      私も真理亜さんに殺されそうになったから。     美麗は、痛ましい気持ちでいた。           そんな時、伸一郎があのカードを見て、美麗に見せた。                           「等待並抱有希望」                   「待てしかして希望せよ。」               「真海さんがくれた言葉です。」           「待って、そして、希望せよ。」            美麗も「待てしかして希望せよ。」           これは、ある復讐劇の語る人々のお話です。

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ティータイム

セキララ・タイム情報局。                  今日のお便りは、みいこさんからのお便りです。     私、みいこさんと友人と久しぶりに、ショッピングをしました。                         ところが久しぶりに会った友人の服を見て、思いました。                        「私は、男なのか女のかわかんない格好ばかりしているから、もう、いい加減大人っぽい服にしようか迷っています。」                 「ところが、そんなある日、通りがかりの人にこう言われました。不快な目つきで、「太り過ぎだ」と言われて、しまいました。」               ショックでした。               別に、誰に迷惑かけた訳でもなく、何も悪いことしていないのに、暴言を吐かれるなんて、とんでもない人もいるんだと、けど、よくよく考えれば、私もこれまで、ダイエットは、何回も、試したけど、中々うまくいかず、どうすれば、ダイエットうまく行くんだろう?」                 私も、ダイエットしては、いるんですけど中々、うまくいかず、かといってそのままじゃ駄目と思って、色々、試しはしているんですけどね。             朝、バナナは、やってはいるんですけどね。                今も継続中です。                          もちろん、ファッションのことも、勉強中です。      何が、流行なのか。30代、40代のファッションなら、これがいい。あれがいいと。             私もこれから、ファッションの勉強だ。

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本棚

今日、やっと、本棚が届いた。 嬉しい。 早速、組み立て開始。 今、思えば、色々と悩んだなぁ。 色とか、デザインとか、収納的に。 色は、元々、白って、決まっていたけど、 問題なのは、デザインと収納とどれだけ、入れるかを、迷っていて、2番目に気に入ったやつは、欲しいものリストに追加しといて、次の機会があったら、その時は、あの2番目のやつを選ぼう。 組み立て、完成。

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メヌレット

第五章  友の裏切り あれから、彰司と幸子は、大学で、会っているみたいそうです。 「お疲れ様。」と幸子は、彰司に缶コーヒーを差し出す。 「彰司、コーヒーでいい?」 「うん、ありがとう。」 とお礼を言い、缶コーヒーを渡される。 一人の男子生徒が、話しかける。「そういえば、彰司って、佐々木幸子と如月愛の事どう思ってんの?」 「どうって?」 「二人の事は、その……友達と思っているよ。」 それを影で聞いた幸子はショックを受ける。 そして、そのバイトの帰りに彰司は、幸子と一緒に帰った。幸子も、シフトに入っていた。 彰司は、話そうとして振り向いたその時、幸子は、涙がぼろぼろでた。 「分かっているよ。彰司は、愛の事好きなんだよね?分かっている。それなのに、私、一人で勝手に舞い上がって、自惚れて…でも…友達でも、いいから、縁を切るとか言わないで……。」 彰司は、幸子を抱きしめた。 それから、彰司は、幸子とキスしながら、抱きしめ合った。 気がついたら、朝になった。 彰司は、愛に本当の事を話して、全てを言った。 「ごめんね。愛ちゃん。そういうわけだから。君とは、付き合えない。 「分かった。幸子を大切にしてね。」 「うん、ありがとう。」 その後、愛は、幸子に彰司の事を話したとたんに、幸子は、「ごめん!彰司先輩が愛と付き合い始めたって、いう事は、分かっていたの。」 「でも、愛が付き合っているのをわかっていながら、どうしても、自分の気持ちが抑えられなくてどうすることもできなかった。」 「本当にごめんなさい。」 「帰るね。」 幸子は、その場から去った。

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