朝顔

58 件の小説
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朝顔

令和七年.六月十二日活動開始 令和七年.十二月十八日活動停止 令和九年.二月九日漂流

笑って

ほら、笑って 笑いたいのなら笑って 泣きたいのなら笑って 怒りたいのなら笑って 楽しいのなら笑って 悲しいのなら笑って 嬉しいのなら笑って ほら、笑いましょう 踊りたいのなら笑って 遊びたいのなら笑って 学びたいのなら笑って 笑顔になりたいのなら笑って 将来の夢を叶えたいのなら笑って 好きな人がいるのなら笑って ほら、笑えるでしょう? 笑う門には福来る そんなことわざがあるように 今日も笑顔を振りまきましょう

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笑って

知らない間に【エッセー】

知らない間に陰口を言われた。 その陰口を言った女子に 共感する子分のような者を見ては 本当に哀れだと私は思う。 目の前で陰口を言われている。 その陰口を言っている女子たち三人組は こっちを見てはニヤニヤする。 心底気分が悪い。 その日私は数少ない友達に言った。 この気分を晴らすために愚痴った。 そして私の気分はスッキリした。 でも友達は少し顔を歪めていて、 私に向かって言った。 「ねぇ、愚痴を吐くのは別に良いけど、 そうやって陰口みたいなこと言ってたら 一生ループすると思うよ。」 そう言われて私ははっとなった。 私も同類なんだ。

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知らない間に【エッセー】

人間たち【エッセー】

何のために生きるのか。 何のために群れるのか。 何のために命を捨てるのか。 何のために行動をするのか。 何のために庇うのか。 人間という生物に、 感情という概念を付け加えてみると 地球という星は人間に支配されていった。 せっかく私が生み出した生物、 ニホンオオカミ、ステラーカイギュウなどが 私の手で生み出した人間たちに 滅ぼされてしまった。 だから私は少し人間の人数を減らそうと考え、 少子高齢化を進めることにした。 結果、実際に子供は少なくなり、 人口も徐々に減っていった。 もうこれで懲りただろうと思い、 少子高齢化を止めようとしたが 今更、もう手遅れだと気づくことになった。

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人間たち【エッセー】

偽笑顔

私はいつも笑っている。 どんな瞬間も、どんなことが起きても。 どんな時でも笑顔でいる。 だから私を気味悪がって 少し度の過ぎたいたずらをされることがある。 でもきっと戯れてるだけだよね。 きっと、そうだよね。 私はいつも笑っている。 親戚が亡くなった時も、悲しいことが起きても。 どんな時でも笑顔でいる。 だから私を気味悪がって 親戚の人たちは 冷たい視線を今日も向ける。 でもきっと私のこと気になっているだけだよね。 きっと…そうだよね。 私はいつも笑ってる。 転けた時も、血が出てきた時も。 どんな時でも笑顔でいた。 だから私を気味悪がって 皆水をかけてきたり黒板消しを投げつけたりしたんだ。 でもきっとそれは皆にとって楽しいことだっただろうから。 きっと…そうだよ…そうに決まってる。 そして私は今日も 親戚の人達が泣いている目の前の額縁で 雲の上で、静かに笑う。

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偽笑顔

寄ってくるのはミツバチたち【実話】

「親友だからね!」 そうだね、親友だもんね。 「一緒にYoutuberなろう!」 なろうなろう、大歓迎だよ。 「私はYoutuberならないから」 なんで?約束したじゃない。 君は私の周りの友達を ミツバチのように取っていくんだね。 「親友だよね?」 うん、君は親友だよ。 「ねぇ、親友って一人だけなんだよ」 そうなの?じゃあどっちを選べば… 「私を選んでくれるよね?」 分からない、私の意見は無視? 君も私の周りの幸せを ミツバチのように取っていくんだね。 「絵上手いね!」 私はそう話しかける。 「私の絵も見て!結構上手く描けたんだよ!」 認められたい、認められたい。 「え、上手?嬉しい!」 認められた?凄く嬉しい。 私は承認欲求のために ミツバチのように皆に愛想を振りまく。 「◯◯さん絵上手いね!」 すごい!私も絵褒められたいなぁ。 「皆見て!こんなに絵上手いのよ!」 本当に凄い!私も描いてきたら褒められるのかなぁ。 「先生みてみて!私も描いてきたの!」 どんなふうに褒められるんだろう。 楽しみにしていると、その先生は 凄く冷たい表情でにこっと笑って 何も言ってくれなかった。 「△△さん絵上手いよ!」 ありがとう、でも君ほどでもないよ。 「絵の描き方教えて!」 逆に君から教わりたいな。 「△△さんいいなぁ、私も上手くなりたい!」 既に上手いじゃない、私は下手だから。 私はあの日からずっと ミツバチから花粉を取られた花のように 一人虚しく、自分を否定する。

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寄ってくるのはミツバチたち【実話】

拾った子供たちは悪魔と天使でした(4)【日記・エッセー】by神蛇⛩

ーーーーーーー〈キラ視点〉ーーーーーーー 『また失敗したのか?』 低音で暗く、そして冷たい声が耳に入ってくる。 その威圧的な声で僕は少し震えながら言った。 「す、すみません、少し悪魔に邪魔されまして…」 デビが居なければあの時殺せたかもしれないのに! …そしたら僕は今頃神様に褒められていたのに。 『悪魔に邪魔された? ほう、魔王の仕業か』 っ、魔王? 目的? 何を言ってるんだろう。 『あぁ、お前にはまだ話していなかったな、 私の目的というものを。気になるか?』 神様はそう言って悪い顔で笑った。 こんな神様、知らない。 けれどここで知りたくない、なんて言ったら地上に落とされるかもしれない。 だけど恐怖で声が出ない。 僕は静かに頷いた。 『そうかそうか、まぁお前には教えてやるとするかね』 そう言って神様は語り始めた。 ================ この世界にはな、光神と魔王が居って、 それぞれ天国と地獄という場所で暮らしている。 そして天国と地獄の境目にあるのが「ウチュウ」だ。 「ウチュウ」には色々な星が存在していて、 その数々の綺麗な星の中にあるのが 「チキュウ」だ。 私は一度「チキュウ」にネコのふりをして 視察に来たことがあってな。 その時に世話になったのが「久王〈クオウ〉」だ。 久王は色々な食べ物を食べさせてくれた。 魚肉ソーセージに魚を乾燥させたものまで。 美味しく、天国へ帰るのが名残惜しくなってきたのだ。 だが仕事も山程残って、天使達に全て任せる訳にも いかなくて。 それなら久王を天国へ持っていけば良いじゃないか、と 思いついたわけだ。 …だが、それを魔王に提案すると魔王は 『正気か?そんなことをしたら創造神に殺られるぞ』 と言ってきた。私は本当に久王が欲しくて欲しくて たまらなくて。魔王の言ったことを無視して 前、行き場を失った君に頼んだわけだが… ================ 『まさか魔王に阻止されるとは、予想外だ』 …そんなちっぽけな理由で。 あの綺麗な心を持っている久王を 殺すように命じたのか? 「…」 憎い、憎い。 そういうことなら僕は地上に落とされても構わない。 久王と一緒にいられるなら、コイツに逆らっても構わない。 「そんなちっぽけな理由で俺に久王を殺らせるように指示したのか?」 『…あ?ちっぽけだと?』 「そうだよ、ちっぽけだよ。 耳でも悪いのかな?光神サマ?」 僕がそう煽ると光神はピキピキさせながら言った。 『もう良い、お前は地上に落とす。 その純白な羽も没収だ』 まったく、短気な神だな。 まぁ久王にまた会えるなら。 この純白の羽を捨てても 構わない。

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拾った子供たちは悪魔と天使でした(4)【日記・エッセー】by神蛇⛩

赤髪の異能者【二】

〜〜〜〜〜〜〜男視点〜〜〜〜〜〜〜 「はぁ...」 今日発売されたクロネコ☆スターの最新刊、 もう売り切れていたとは... ショックすぎてありゃしないッ!!! まぁ帰りにタバコでも買うか。 俺は日乃浦 秋(ヒノウラ アキ)。 今年で二十八歳になる男だ。 職業は配達員と居酒屋の店員の二つを掛け持ちしている。 今日俺はクロネコ☆スターの最新刊、 『拾った子供たちは悪魔と天使でした』の四話目を 見たくて見たくて楽しみにしていたんだが... まさかの売り切れだと… 「あ、おさかな!」 ん? マンションとアパートの間の路地裏から 女の子の少しかすれた声がした。 気の所為では無いと思うが… まぁ、見に行ってみないとわからない。 俺はとりあえず路地裏を覗き込んだ。 そこには… 「っ、こんなところに子供...!?」 やせ細っている”赤髪の少女”が居た。 その少女の額からは一本の小さな黒の角が ちょっぴり生えている。 「おにいさん、だぁれ?」 赤髪の少女は笑顔でそう言った。 少し、見覚えのある顔付きだ。 …隣町の枝衿さん...? 「あ!おにいさんもおさかなたべる?」 「え、いや、お魚は大丈夫だよ、君 お母さんとお父さんは?」 お母さんはともかくお父さんは どこに居るんだ…? 「パパはおうち! かあさんはかいものにいくっていってた!」 笑顔で女の子はそう答えてくれた。 こんな子を捨てるなんてどうかしてる。 〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜カット〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜 このままだと日乃浦視点で終わりそうなので少しカット 〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜ラク視点〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜 「俺と一緒に来ない?」 え? 「いいの…?」 「うん!君が良かったらだけどね。」 「い、いきたい!」 「よし、決定だね。」 そう言っておにいさんはあたしの手を取って、 お家まであんないしてくれた。 ∨∨∨∨∨∨∨∨∨∨∨∨∨∨∨∨∨∨∨∨ 「改めまして…俺は日ノ浦 秋(ヒノウラ アキ)、  よろしくね、君は?」 「わ、わたしはええり らく(枝衿 羅玖)」 「ラクか。よろしくね、ラク」 おにいさんはそう言ってえがおで 握手をしようといわんばかりに手を差し伸べた。 その手を私はにぎってえがおでうなずく。 「うんっ!」 元気よくわたしがこたえるとおにいさんは えがおのまま言った。 「ラク、これからはここがお家だから、安心してね」 そのことばを聞いたとき、わたしの目からなみだが出てきた。 うれしいのか、かなしいのかよく分からなかった。 「え、ちょ、どうしたの」 「わ、わかんない」 なみだがこぼれるわたしに秋さんは少しおろおろしていたけれど、わたしの頭をそっと撫でてくれた。 【二年後】 私は六歳になった。 小学校に行ける年頃だ。 今日は秋さんは留守、私のためにショッピングモールへランドセルを買いに行ってくれている。 何もかもお世話になりっぱなしだなぁ。 だけど秋さんが居ないと暇で暇で仕方がない、 私はテレビをつけ、子供向けのあんぱ◯まんのアニメをつける。 すると玄関の方からインターホンが鳴った。 (ん、誰だろう、秋さんかな) 「はーい」 私は覗き穴を覗くのを忘れて、そのままドアを開けた。 するとそこには白衣の人たちが居た。 『黒い角、この子ですね』 『あぁ、連れて行くぞ』 その人達は私の腕を掴んで家から引っ張り出してきた。 嫌だ、触らないで。 秋さん、秋さん! 私が叫ぶ声は秋さんには当然、届かなかった。 〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜 少し遅れましたが、 この世界の解説を… この世界には異能者が生まれてきます。 世界人口の30%が異能者で、それぞれ魔法が使えます。 羽が生えていれば物を動かせたり、空を飛べたり。 魚の尾が生えていればいつでも広い海を泳げたり。 エルフの耳であれば動物や植物の声を聞けたりなどなど。 …では角が生えている者はと言うと、 角が生えてくる異能者は少数で、 色ごとに特性が違います。 白は光属性、 赤は炎属性、 青は水属性 茶は地属性。 そして黒。 黒は闇属性で、最も少ないと言われています。 そのため詳細がわかっておらず、 今もなお研究を進めているようです。 …ということはラクは… おっと、ここから先は言ってはいけませんね。 ではまた、皆さん。 どこかでお会いしましょう。 〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜

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赤髪の異能者【二】

普通【エッセー】

「普通は◯◯でしょ」 「◯◯することは普通」 「◯◯出来なかったら普通じゃないよ」 こういう言葉をよく聞くけれど、 ”普通”ってなんだろうね。 「普通とは」って検索するとこう出てくる。 『いつ、どこにでもあるような、ありふれたもの。』 って。 「勉強できるのは普通」。 それは君だけが思っていることかもしれない、 その人だけが思っていることかもしれない。 なぜって? 君は知っているのかな、 世の中戦争やお金が無く、貧しい人々が 学校に行けたり、勉強用具を買えたり出来ないことを。 …君なら分かると思うよ、 それが『私の中の普通』だからね。 普通って色んな形があるんだよ、 恋愛とかにも「男は女を好きになる、女は男を好きになる」 っていうのが”普通”と言う人もいる。 けれど、私はそうは思わない。 恋愛は人それぞれで、対象も人それぞれ。 他人に言われる権利なんて無いんだよ。 自分の好きな恋愛をすればいい。 けれど世間はそういうのに厳しい、 少子高齢化の影響かは分からないが、 恋愛の幅もどんどん狭くなってきている。 でもその代わり、 その同性恋愛のことを認める人の割合は どんどん増えてきている。 嬉しいことだよね。 …では勉強のことに戻ってみよう。 例えだが、 A君は国語が苦手です。 ですが、体育だけは物凄く得意です。 B君は国語が得意です、 その代わり体育だけは物凄く苦手です。 B君はA君に言いました。 「国語とか基礎中の基礎だぞ、普通出来るだろ」と。 そしてA君は言い返しました。 「それを言うなら普通に体育も基礎中の基礎だろ」 二人共”普通”という言葉を使ってるよね、 B君にとっては『国語が出来るのは普通のこと』で、 A君にとっては『体育が出来るのは普通のこと』。 でも二人共、何かの代わりに何かが苦手、なんだよね。 苦手なものがない人、なんて君は見たことがあるかい? 私は見たことが無いね。 それが私にとっての”普通”だから。 さぁ、あなたにとっての普通とは 一体何かな?

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普通【エッセー】

凸凹コンビ(1)【正反対の二人】

『あそこの凸凹コンビ、本当に凄いよねぇ...』 【正反対の二人】 私はミズウラ サチ(水浦 幸)。 中学二年生で、運動が得意!!! その代わり勉強が驚くほど苦手で… 通知表が保体・五 なのに 国語とかは一… HAHAHA… 「サチビ!国語テストの結果どうだったんだ?」 ニヤニヤしながらそう聞いてくるのは 私の幼馴染のイクラ イオリ(伊倉 庵)。 …悔しいことに学年一位の頭脳を持つ天才だ。 …チビだからという理由でサチビっていうあだ名は止めてほしいッッ 「そっちこそどうだったのよ?」 私が聞くとイオリは待ってました!という顔をしてテストの解答を私に見せつけてきた。 「うっわ…」 案の定百点満点… 「うっわって何だよ、お前はまた赤点か〜?」 「フッフッフ…」 笑いながら言ってくるイオリに私はテストの結果を見せた。 「なんッだと!?」 そう、私の今回のテストの結果は… 「六十点…いつも赤点のお前が!?」 「フッハッハッハ」 今回のテストは六十点以下が赤点、そう。私は珍しく赤点をギリギリ回避したのだ。 「まぁ威張れるほどでもねぇけどな」 「イオリ、地獄に落とさないで…」 イオリの一言で私のテンションは、天国から地獄に突き落とされたような感じがした。 あ、そういえば… 「そういえば運動力テストはどうだった?」 「うげっ…」 うげっ、て。 「はっ(察)」 「察するな!!!!」 そういえばイオリ、運動だけは大の苦手だったような。 「さっきまで国語のテストで百点取って威張ってた癖に、運動音痴でしゅもんねぇ〜?」 私が煽りしながらそういうとイオリは笑顔になった。 …いや正確に言うと、笑顔でピキピキ怒っているという感じ。 「サチ、今度から勉強教えてやらんぞ」 「はぁ!?煽っただけじゃん!」 「知りませ〜ん、謝れば許してやらんことも無いが?」 くっ、コイツ… 「ハァ、ゴメンナサーイ(棒)」 「棒読みで言うなよ!!!」 「ケッ」 『凸凹コンビ尊すぎっ…!』 …ん? 「イオリ、なんか話してない?あそこ」 「ん、本当だな」 何話してるんだろう。 『わかる…!サチ先輩運動できるの凄いし、可愛すぎるし!』 ウンウン、当たり前だよね。 『イオリ先輩は勉強できるし、イケメンだし!』 いやぁそれはないんじゃない?勉強できるのは納得。 『それに何と言っても!』 『『低身長と高身長!』』 …ん???? 『やっぱり』 『『お似合いだよねぇ…』』 …聞いては行けないものを聞いてしまったようだ。 聞かなかったことにしよ… 「…」 「ん?イオリどした?」 「いや?別に」 なんなんだコイツ、本当に今になってもよく分からん… 『イオリ先輩っ!』 〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜 あれ、なんだろう、なんかモヤモヤする… 〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜 「サチ!どうして避けるんだよ!」 〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜 「サチ君、よければ僕と付き合ってくれないか? 〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜 次回【モヤモヤ】

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凸凹コンビ(1)【正反対の二人】

赤髪の異能者〈一〉

枝衿 羅玖(エエリ ラク) 枝衿 丹生(エエリ ニウ) 日乃浦 秋(ヒノウラ アキ) にう、かあさん。 どこ?どこにいるの? ここどこ? かあさん。 「いまどこにいるの?」 ザァー.... 〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜 あめがたくさん、ふってる。 かさもってないよ、つめたいよ。 かあさん、かあさんはどこにいるの? にうは?にうは家にいるの? わかんないよ、わかんない いまなんじ? 『ここで待っててね、羅玖。 羅玖は良い子だからここで待てるでしょ?』 「うん!まってるよ!かあさん、 はやくもどってきてね!」 『ふふ、すぐに戻ってくるわ。』 かあさんはそういって、あたしを箱?にいれた じょうたいでどこかにいった。 すぐにもどってくるはず、すぐに... いまなんじかなぁ、おなかすいたなぁ。 あそこのごみばこに、たべものはいってないかな? さがしてみないとわからないよね! 「えっと、これは...たべられないよね、 あ!おさかな!」 やった!おさかな、ほねいがいのまだのこってた! おいしい...! かあさんがいつもお皿の上にだしてくれるのも おいしかったけど、おさかなさん、もっとおいしい! 「こんなところに子供...!?」 ? 「おにいさん、だぁれ?」 オレンジ色のかみのおにいさんが、 おどろいたようすであたしをみていた。 「あ!おにいさんもおさかなたべる?」 「え、いや、お魚は大丈夫だよ、君 お母さんとお父さんは?」 「パパはおうち! かあさんはかいものにいくっていってた!」 あたしはえがおでおにいさんに言った。 なんでそんなこときくんだろう? 「そっかそっか...君のお母さん、多分 君のところにはもう来れないんじゃないかな。」 え? 「ど、どうして?」 「え、あー...君のお母さん、 今君のこと置いてお家に居るんだよ。」 「う、うそだ!しょうこ、しょうこはあるの!?」 「証拠はないけど、君の顔に似たお母さんは見かけたよ。 信じられないのなら、ついてきて確かめてみる?」 「うん!!」 ーーーーーーーーーーーーーーーーーー あ!いた!かあさ―― 『もう本当嫌になっちゃう! あの子ったら本当に馬鹿なのよ? 大人しく箱の中に収まって、呼び止めないでさ!』 『良かったじゃないか、あんなヤツ捨てれて。』 「おかあさん、おとうさん、ラクしらない?」 『ラク?ラクは遠いところに行ったのよ。』 「え?なんで?」 『それは内緒、さぁニウの好きなハンバーグ作ったのよ! 食べましょ?』 「う、うん」 …かあさん、パパ... 「...ほら、言っただろう。 あの二人は君を”捨てた”んだよ。 あの少年は何も知らないみたいだけどね。」 「なん、で」 「...ね、君。」 「、?」 「俺と一緒に来ない?」 続

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赤髪の異能者〈一〉