彪真
8 件の小説くだらない話をしていいですか?
朝、私の部屋の東側の窓からお日様が昇った。 少し熱があったけど学校に行って階段を登りテストを受けた。 帰ってきたテストの点数が5点上がった。 午後になって熱が上がり自宅に帰って、部屋に上がった。 その夜、友達とのLINEで日曜の約束と、お見舞いの言葉に少しテンションが挙がった。 日曜日待ち合わせの駅のまで長い坂道を登って 電車に乗り2つ目の駅までその路線を昇った。 こんなくだらない事で 下らないものが 普通にあるこの世界で ちょっとした視点や 捉え方で幸せってきがしている。 こんな話を聞いて 他の人がほっこり出来たらいいなって思う。
野良猫も人間も変わらない
新緑も眩い5月の初旬 私は家の近くの公園を散歩していた。 緑の中に、皐月と藤の花…… そこへ見事なコンストラストで割り込む池の畔を1キロぐらい散策しようとしていた。 この季節、イベントも開催されたり、色々なところから人が訪れる 結構有名な公園だ。 公園の入り口から右に周ると小さなお店が並んでいる。 それを過ぎると、第2駐車場からの道と繋がって居て、 そこからは道が少し狭くなっている。 ふと気付くと、 山道からの畦道の脇に、1匹の猫がいた。 名前は知らないけど、私は何故か その猫が気になった。 白地に黒のブチ色をしたその猫は 行き交う人を見ながら毛繕いをしていた。 暫くして ブチ色の猫は 山道の畦道から、低木の中へと姿を忍ばせて 人待ちをするかのように じっと行き交う人々を見廻していた。 そこへ同じ山道の畦道から白い猫がやってきた。 2匹は知り合いのようで お互いの匂いを確認する仕草をした後、 2匹で行き交う人々を見廻していたが、 ブチ色の猫が起き上がり歩き始めたら その後を付いて歩くように白猫も歩き始めた。 私は、猫達と少し距離を取りながら その行方を追うことにした。 暫く進むと、藤棚の下に皐月の植え込みがある場所に出た。 その下の地面のところで、ブチ猫は腹を見せてゴロゴロしている。 白猫はそれを確認しながら片手を舐めては顔を洗う仕草をしていたが 時々、公園を訪れる人達が気になるのか 行動を止めては人々を見て、 またゴロゴロしてみては、たま人々を見てを繰り返しては また少しして歩き出した。 やがて山に登る道のところで 2匹の猫の行動がピタリと止まった。 ブチ猫の見ている方を見て見ると、 そこには 1匹の黄色いトラ猫が座りながら悠然と毛繕いをしていた。 黄色いトラ猫の顔には傷があり、 いかにもって雰囲気を醸し出していた。 ブチ猫はその場に伏せの体制を取りながら様子を伺って居るようだった。 ブチ猫は暫くして、白猫に何か伝えるように白猫の方を少し振り返り またトラ猫の方を見て警戒している様だった。 白猫は暫くして、今来た道を反対へと歩き出した。 5分くらい過ぎたのだろうか ブチ猫は少しづつ進んでは伏せを体制を取り、 繰り返してトラ猫に近ずいて行く。 トラ猫も気がついたのか 顔だけ覗き込むようにブチ猫の方を見ている。 ブチ猫が更に距離を詰めてゆく 残り10メートルくらいのところで、 トラ猫が威嚇する声を発した。 暫く威嚇する声がしていたが 次の瞬間、 ブチ猫がトラ猫に飛びかかり、トラ猫は両足で立ちながら、両方の前足で応戦に入った。 そこから ブチ猫とトラ猫の戦いが始まった。 私はそれを見て 巌流島の戦いの一説を思い描いていた。 なぜ戦わなければならないのか。 その戦いに意味があるのか。 そんなことを考えながら様子を見ていた 2匹は、狂うように少しづつ戦いの場所を変えて行き 山の方へと入って行った。 私はそれ以上追いかけられず 離れてゆく2匹の声だけ聞いていたが その戦いの意味がなんだったのか。 そして 猫も人間も、同じようなものだと思った。 そんな散策の時間だった。
開けられない箱
君と出逢ったあの場所に来てみた…… 駅前通りの雑貨ビルの2階の本屋…… 今も変わらずに 沢山の本が並んでいる。 あの時買った本はもう無いけど…… 今でも鮮明に覚えている。 僕達が付き合い出して2年目の春 来年大学を卒業したら結婚しようと約束したあの公園も 今は少し雰囲気が変わったけれど…… あのベンチはそのままだ。 夏の一時帰省期間に入り、君は実家へと帰省していた頃、 僕は小さな宝石店で指輪を買った。 バイトで貯めた金額で買えるぐらいの指輪だったけど…… 春まであげるのは待つことにした。 夏休みも、今日で終わる 明日には君に逢える。 さっきも電話でやり取りしたし また明日ねって電話を切ったのは23時48分の事だった。 次の朝、おはようと電話で話して 君が電車に乗るのと同時に電話を切った。 お昼前にはこの駅に着く予定だった。 僕は待っていたが彼女がその駅で降りる事は無かった。 電話をかけても繋がらない。 僕が彼女が事故で帰らぬ人になって居たのを知ったのは その翌日の朝の大学だった。 でも不思議と涙は出なかった。 いつか駅の改札から君の姿が見える気がした。 そして今でも 僕のポケットには 開けられない箱が残っている。
それでも私は生きている
持病…… 簡単に言えば 簡単に片付く…… なりたくてなっている病気でもない…… 不整脈…… そして脳梗塞…… そして心不全…… でも、それらを 誰かの責任にも出来ない…… 心臓は3分の1しか働かない。 でも、やらねばならぬ事は沢山ある。 庭先まで出てみる…… 動悸…… 息切れ…… 倦怠感…… そしてめまい…… 健康だった時の幸せを呼ぶ喜ぶ事はもうない。 こうなってしまえば 誰も私を構おうとはしない。 それはそうだろう 誰も何も出来ないのだから…… 今の私には これが当たり前で…… 1人で病気と対峙してゆかなければならない。 心臓が元に戻らなくとも…… まだ私がやり残した事を どこまで出来るか 分からないけど それまでもがいて悪足掻きして見ても 誰かに迷惑をかけるわけじゃないし もう少し、自分の人生を歩もうと思う。 こんな身体になったとしても それでも私は生きているのだから。
雪解け待ち。
雪が降り出した。 辺り一面真っ白な世界に変えてゆく バスも電車も止まり 今は君に逢えない…… この切なさのように 降り積もる雪。 もう500メートル先も見えない。 そんな中、君からの電話。 「来てくれないの?」と 君との距離は約1000km 「無理だよ今は行けない。」 電話が切れても止まない雪。 君との距離が少し開いた気がした。 もう200m先も見えない。 夜が開けても雪は振る 君からの電話も無い。 もう1m先も見えない。 やっと雪が降り止んだ。 少しづつ少しづつ 雪は溶けて行く 僕から君に電話。 繋がらない。 雪は溶けて次第に周りも見えてきた 君へ連絡。 まだ繋がらない。 雪が溶けた大地の上で 僕は君の雪解け待ちをしている……
夢見る少女と眠れない少女
これはとある少女たちの物語。 ここではお泊まりした時の話を 描いて行きましょう。 D 「おっそいなぁ〜。 20時に来るって言ってたのにぃ」独り言をつぶやく。 玄関のチャイムの音がなる。 D 「あ、来たかも、はーい。」 と言いつつ私は玄関を開けた。 C 「ごっめーん、乗ろうとした電車に、間に合わなくて」 D 「残業だったの?」 C 「そうそう、30分ね、支度を飛ばせば間に合ったんだけど、久しぶりのお泊まりじゃん。やっぱりちゃんと支度して来ないとさ」 D 「まぁ、それは良いけど待ちくたびれたよ笑」 そんな会話をしながら2時間が過ぎた。 C 「ねぇねぇ、明日行くアンティークショップって、結構有名なの?」 D 「そうね。この辺りじゃ有名よ。」 C 「楽しみだなぁ」 D 「そうね。そろそろ寝よっか?。」 C 「そだね。寝よっ寝よっ。」 沈黙ね時間が始まる。 暫くして D 「Cちゃん?」 C 「……スヤー」 D 「え?もう寝てるし笑」 私はそんな独り言を言いながら彼女の顔をずっと見つめていた。 元はと言えば アンティークものが好きな彼女のために 私が計画したものだったけど C 「コーヒーカップ……(´-﹃-`)ムニャムニャ…」 D 「寝言?……笑そこまで楽しみにしてたんだ。」 C 「テーブル……スヤー」 D 「(♡´艸`)ウフッ」 「まぁ、夢中になれるものがあるって良いなぁ。」 C 「スヤー」 D 「でも、良かったぁ。こんなに楽しみにしてくれていて。 明日楽しみだね。 おやすみなさい」
窓
今日も退屈な授業を受けている…… チョークが黒板を擦る音……嫌いだ。 別に勉強が嫌いとかでは無い。 でもチョークが黒板を擦る音は 何故か耳に響く。 窓際の席に座る私には チョークの擦る音が反響して 窓から聴こえるような気もする そう思いながら窓を覗くと そこにはもう1人の薄い自分がいる。 薄い自分が私に問いかける。 「あなたは何のため勉強するの?」 そうだ、私は何のために勉強してるんだろ? もちろん、社会貢献とか大手の会社に入る為とか 色々あるけど…… でも何か大切な事が足りないような気がしていた。 「私って何?」 窓に映る薄い自分に問いかけるが返事は無い。 窓や鏡に映る反対の世界が 私を呼んでる気がした。 そうか。 考え方もまた、反対の世界がある。 窓に薄く映る私は少し笑っていた。
深夜0時の鐘
チクチクチクチク…… 時計の針の音だけが聞こえる。 辺りには何も無いみたいに ただ真っ暗な闇が漂う 何も無いのか? 何を探すのか? その感情さえ飲み込まれてゆく…… 静寂の時の中で 時計の秒針の音だけ聞いている…… 明日が来るのか? 来るはずなのか? そんな事も飲み込まれてゆく…… 薄い意識の中で 深夜0時の鐘が鳴った。