好きと気づいたあの日から 1話
僕は自分が嫌い。
そう思ったのは中学校に入ってからのこと。
でも、あの人に出会って人生が変わった。
きっと、あの日から好きと気づいたんだ
第1話 かくれんぼ
友達関係で上手くいかない僕はあっという間に
中学2年の夏を迎えた。
「先生、暑いのでクーラーつけてください」
クラスの一軍女子が言った。
「そうね、みんな窓締めてー」
涼しい風が僕を一気に包み込む。
昼休みになった 。僕は昼休みが嫌いだ!
「葉山君、かくれんぼしない?」
クラスの佐々木真理が言った。
戸惑いもあったが、
「かくれんぼですか?なぜ、僕なんです?」
真理が迷うこと無しに言った
「暇そうだからかな、あと・・・」
「あと?」
なにか言いたげな表情で
「なんでもない」と言った
「じゃあ、鬼は葉山君よーいスタート」
と唐突に言うと同時に走って逃げた
嫌々ながらも探すことにした。
~探すこと30分~
とうとう、見つけた。図書室に隠れていた。
「見つかっちゃったー。明日もやろうね!
次は友達連れてきていい?」
「まだ、やるなんて言ってな」
僕の言葉に聞く耳を持たず、その場から立ち去った。
はぁーと大きなため息をついた
次の日から
葉山君 はやまくーん はやまっちー
いろんなあだ名が呼ばれ、かくれんぼに参加させられた。
僕はかくれんぼをする中で真理と打ち解けていって、嫌いだったはずの昼休みも楽しみな昼休みになっていた。
呼び名も真理さんから真理ちゃんに変わった。
それでも、ひとつの進歩だ。
真理ちゃんの事がいつの間にか恋愛としての好きになってしまった。
そんなある日
クラス1イケメンの岡本将太から話しかけられた。
「最近、真理と仲いいみたいだけどなんかあった。」
「べつに、なんもないですけど」
僕は少し動揺してしまった。
「なら、よかったー。俺、真理のこと好きなんだわ」
「えっ!!」
第1話 完