るろうに剣心と鬼滅の刃
《第一夜・恩師と不殺の誓い》
目次
・過去と恩師との出会い
・現在と亡き愛しき人
・柱合会議
・守神町《しゅがみまち》
・お館様
【過去と恩師との出会い】
かつて伝説の人斬りと呼ばれていた一人の女性がいた、その名は 一ノ瀬 雫 という、昔は一ノ瀬 殺鬼《いちのせ さつき》と呼ばれていたが、ある事をきっかけにその名をやめ人斬りもやめた
『 しっ死ねないッ! たっ大切な人がいるんだッ! 』
とある月夜のことその頃の私はなんの迷いもなく
『 私の夫を殺して!ッ許さない! 』
人を斬っていた、すると殺していたはずの女が少しだけ呟いた
『 はっ初一ッ 』
初一《はついち》それはたぶん一緒に殺した男性の名前なのだろう、そして女性は涙を流し息をひきとった
ドクンッ!
この時何故か心臓の鼓動がはやくなった、
手も震えはじめる、それになんでこんなに涙がでるんだ、はじめて流す私には理解できなかった
『 つらい 』
そうふと言った時ようやく分かった、私にとって人を斬ることと目の前で愛し合った夫婦をなんの迷いもなく殺してしまったことがつらいそう感じたのだ、今までしてきた罪が一気に頭の中に入り込んでくる、なんの罪もない人達を私は殺してきたんだ一番つらいのは殺された人達だよな、力なくその場で膝をつきへたり込む、もう駄目だどうしたらいいんだ、すると視界が急に暗くなり思わず上を見ると見知らぬ男性が私の後ろに立っていた
『 驚かせてすまぬ、いきなりで悪いのだが拙者の弟子になってくれぬでござるか?』
これが私と恩師との出会いだ、恩師の名は緋村 剣心といって元私と同じ人斬りをしていたが私と同じような過去をもち《不殺の誓い》というものをたてて人斬りをやめたらしい
鬼がいる、この世の中で私は
人を守るため、もうこれ以上人を斬らないため
《不殺の誓い》をたてた
【現在と亡き愛しき人】
そして今私は恩師である彼の墓の前で手を合わせている、あの日《不殺の誓い》をたててから私はニ十歳になった、彼と出会い共に暮らしてとても幸せだった、でも彼は病で亡くなってしまい、私は涙を流したたくさん泣いた、止まらなかった、でも亡くなる前の日のあの言葉を思い出す、
『 拙者がいなくなっても、前を向いて歩くでござるよ、人を守るためもうこれ以上人を斬らないために刃を振るう、それが《不殺の誓い》でござる 』
亡くなる前彼は私にそう言ってとても綺麗に輝く金色をした日輪刀を貰った、その時の彼の顔は優しく微笑んで 綺麗でござろう? といっていた、私はそんな優しく微笑んでくれる彼が愛しくていつのまにか惹かれてしまった
『 またここに来ます、私は貴方のことが大切な恩師であり、愛しき人でした、この思いとどきましたか?、ではいってきます 』
私は立ち上がって石階段を降りると、急に心地よい風が吹いてきた
《 とどいたでござるよ、いってらっしゃい 》
そう聞こえた気がした
【柱合会議】
『 剣心、とうとういってしまったのだね、一ノ瀬 雫か』
至急柱合会議がひらかれ、柱達はお館様の庭へと集まった
『 お館様の御成です 』
『 来てくれてありがとう、今日は皆に話しがあって呼びたしたんだ、皆は緋村 剣心という人を知っているかな? 』
『 はい、あの伝説の人斬りであり《不殺の誓い》というものをたてたお方ですよね 』
〔 蟲柱・胡蝶しのぶ 〕
『 じつは、病で亡くなったと鎹鴉からの情報がはいってね、亡くなったと知った時、一通の手紙が届いたんだよ、手紙を 』
〔お館様殿〕
お久しぶりです、体調のほうは大丈夫でしょうか、私はあと少ししか生きることができません、じつは柱にして頂けきたい少女がいます、その子は私と同じ人斬りをしていましたが、《不殺の誓い》をたて私の日輪刀を託しました、呼吸は使えませんがそうとうな剣術と速さをもっております、その子の名は一ノ瀬 雫といいます、どうか雫が力になってくれることを信じています、今までありがとうございました、お館様のご恩は一生忘れません 〔緋村剣心より〕
『 さて皆の意見を聞きたい 』
『ド派手に賛成するぜ!どんな奴か気になるしな! 』
〔 音柱・宇髄天元 〕
『 うむ!是非手合わせをしてみたい!もちろん賛成だ! 』
〔 炎柱・煉獄杏寿郎 〕
『 まぁ、足手纏いにならないといいがなぁ 』
〔 風柱・不死川実弥 〕
『 不死川の言う通りだ、信用しない信用しない』
〔 蛇柱・伊黒小芭内 〕
『 ( キャーーッ!伊黒さんネチネチしてて素敵だわぁ!どんな子なのかしら?楽しみね! ) 』
〔 恋柱・甘露寺蜜璃 〕
『 僕はどちらでも、すぐに忘れるので、あれ?あの鳥、なんだっけ、えっと・・・ 』
〔 霞柱・時透無一郎 〕
『 気になるな 』
〔 水柱・富岡義勇 〕
『 なんと、また柱がふえるとは、ありがたい、南無阿弥陀 』
〔 岩柱・悲鳴嶼行冥 〕
『 では皆が賛成ということで、一ノ瀬 雫をここに連れててきてほしい、近頃は守神町にいるという噂がある、そこにいるかもしれない、実弥、天元頼んでもいいかな? 』
『 御意 』
その後・・・
『 なんでよりによって!テメェとなんだよ! 』
『 べつにいいだろ?なんなら富岡とがよかったか? 』ニヤッ
富岡と仲が悪い実弥はなにも言いかえせなくなった
『 ド派手に感謝しやがれ 』
『 あとで!テメェぶっころす! 』
『 あとで、おはぎ奢ってやっからよ! 』
『 “あぁ? 』
という会話が聞こえ、隊士や隠の人達はビクビクしていたらしい
【守神町《しゅがみまち》】
私は守神町という町でお世話になっている、守神町はその名のとおり守り神がこの町を守っているという伝説から守神町と名付けたそうだ、この町はとても美味しい食べ物がたくさんあり、川や山が美しく涼しい風が吹いて心地よい、それに森にはいってみたことがあったが所々藤の花が咲いており、どんどん奥に進むにつれて藤の花がたくさん咲いていた
『 だからこんなに賑やかで、夜になっても鬼の気配が感じなったのか、いい町だなぁ 』
町をぐるぐる散歩していると、前の方から二人の子供が私のところへ走ってきて抱きついてきた
『 雫お姉ちゃん!一緒に遊ぼ! 』
『 ダメっ!僕と遊ぶの! 』
私は微笑んでケンカになりそうなこの子達の頭にポンッと手をのせて髪をくしゃくしゃに撫でまわしイジワルをした
『 わぁーーー!髪がくずれるぅーー! 』
『 前がみえないぃーーー! 』
『 二人が仲直りするまでつづけようかなぁ? 』
『 ごめんなさい 』
『 僕も、わるかったごめんね 』
『 よくできました!はい!おしまい 』
私が微笑むと二人はニコニコして早く早くと私の手を掴んで歩きだす、周りの人達も優しい目で見守ってくれて嬉しく感じる、するとこの町の町長のおじさんが私のところに歩いてきた、後ろには私と同じくらいの二人の若者がついてきている
『 どうかしたのか? 』
『 この二人が話しがしたいそうでの 』
『 わかった 』
私はこの子達に ごめんよ? と言うと 大丈夫! と言って、私は今お借りしている屋敷に二人を招き、天気がいいのでお茶を用意して縁側の方に腰を下ろし話しを聞くことにした
『 話しとはなんだ 』
『 じつは、お館様という方が話しをしたいと言ってな、会ってほしんだ 』
『 ・・・まぁいいだろう、ちょうど暇をしていたところだ、一ノ瀬雫だ宜しく頼む 』
『 俺は宇髄天元だ、それよりおまえド派手にいい顔してるじゃねぇか 』
『 なんのことだ?さっぱりわからん、お主は? 』
『 あぁ?、俺は不死川実弥だ 』
自己紹介が終わったあと町の皆にお礼を言って、お館様のところへ向かうが、あんがい遠い場所ではなかったので日が昇っているうちに着くことができた
【お館様】
着いたところはお館の庭でいつもここで話しをしているらしい
『 お館様の御成です 』
すると二人は跪き私も同じように跪くことにした
『 来てくれてありがとう、実弥と天元はゆっくり休むといい、ありがとね 』
『 御意 』
『 さて雫、私は昔から君の恩師である剣心とは仲の良い友人でね、亡くなったと聞いた時、悲しかったまた一人また一人と亡くなっていくとつらくてね、でも剣心が亡くなる前に書いた手紙を読んでいたら、雫のことが書いてあったんだよ 』
すると私のところに一羽の鴉が一通の手紙を落としキャッチをした、中身を取り出して読んで見ると私を柱にしたいという内容だった、鬼殺隊の事や鬼の事は出会った頃彼に教えてもらったため分かっていた、
『 私は、剣柱《けんばしら》として柱になります、そのために鍛えてきました、人を守るため、もうこれ以上人を斬らないために柱になります! 』
『 剣柱《けんばしら》良い名だね、では今から十人目の柱として任命するね、ありがとう雫これで一つ希望がみえた気がするよ、頼んだよ 』
『 御意 』
その後私はお館様から屋敷を頂き、《けんやしき》と名付け、鎹鴉には剣心という名前にした
『 これから忙しくなるなぁ 』
私は縁側で 剣心 と一緒にくつろぎ、庭に植えてある藤の花を見つめていた
これから、剣柱《けんばしら》と三人の剣士の物語が始まる
《第一夜・恩師と不殺の誓い》END,