かたかたつむり

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かたかたつむり

執筆頑張ります!

200人目の大魔法使い

ーこの世界において"魔法"とは、 誰もが当たり前に持つものであるー *** ??「マーティン、私の話を聞いていましたか?」 私「ふあっ…? 何だ、ユーイ先生か…」 ユーイ「何だではありません。やっぱり寝ていた のですね…」 まだ私の視界はぼやけているが、目の前で 先生が頭を抱えているのは分かった。 ユーイ「あのですね、授業1つまともに集中 できないのでは、魔法を覚えるのなんて何年先に なることやら…」 私「私もう魔法使えるもーん」 ユーイ「あなたが使えるのはまだ固有魔法だけ でしょう?」 そう、この世界には、2種類の魔法が存在 している。 まずは、鍛錬を積むことによって習得できる 魔法。 例えば、火をおこすものや、蛇口のように 水が流れ出てくるものといった誰でも使える "常用魔法" これにはほぼ無限といっていい程の種類が 存在している。(未発見のものも含む) 次に、"戦闘魔法"だが、これはいくつかの カテゴリーに分かれている。 まず、膂力や俊敏性を底上げする"変化魔法" 結界やバリアを張る"防護魔法" 様々な方法で傷を癒す"回復魔法" そして、魔導砲などの"攻撃魔法" 固有魔法はこれらとは違い、ひとりひとりが 生まれながらに持っている世界に1つずつしか ないものである。 ユーイ「しかしあなたの固有魔法は…言って しまえば強くはありません。便利ですが、 相当鍛えない限り戦い抜けないでしょう」 そう。私の魔法はとても便利なのだ。 その名も"無邪気(ノットファウンド)" 一言で言うと、透明化だ。(とは言っても、 今のところは服までは透明にならないので 本当に隠れようと思ったら全裸にならないと いけないのだが。) ユーイ「あなたの魔法は、極めればおそらく 誰もあなたを認識できなくなるでしょう。 そうなれば、誰もあなたに敵いません。」 私「じゃあとっとと固有魔法を極めれば いいんじゃないの?」 ユーイ「そうはいきません。気配を絶とうが、 敵にとどめを刺せないなら意味はありません。 "大魔法使い"になりたいなら、あらゆる攻撃魔法 も極めねばなりません」 ーつづく

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