お茶ひとり

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お茶ひとり

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抱え持っている

「内田美保さん」 病院でそう呼ばれて入った。 医師からの一言目が、 「足の骨が折れています。手術しましょう」 だった。 なんか足がずっと痛いと思って、お母さんに行って病院に行ったらそう言われた。 「でも手術をすると今後しっかりと歩けない可能性があります。」 「分かりました。手術します。」 歩けるけど、全力で走ると痛い。 私の変わったところだった。 中学2年生 冬 私はグループに入っている。仲良しグループ。中学1年生の時は友達ができなかったけどなんとかできた。もちろん足のことは言ってない。 でも友人関係において日に日に分かって行くことがあった。 「今日ねー◯◯◯、、」 「あははは」「オモロ」「www」 こんな感じで毎日をやり過ごす。 全然面白くないけど笑ってやり過ごした方が楽だから。 そうしているうちに私は笑う専門となった。 私はどこにでもいる空気となった。 だから、私はあまり遊びにも誘われない。 年一回か二回くらいだ。 グループ内の二人、三人で遊んでいるのを聞くと(誘えよ)とか思ってしまう。 今思えば合わなかったんだろう。 一緒に帰るも私は後ろでただ一人で歩していた。最初はみんな何かしら話してくれたけどそんなこともなくなり次第には私を置いて先に行くようになってしまった。 私はグループを抜けた。 中学3年生 4月 中学3年生になった。 でもここの学校は、中高一貫校だから高校受験はない。だから大丈夫。 そんなことを思って教室に入ると、目の前にグループで話してる姿、二人で話している人、本を読んでる人が見えた。席を探すと1番後ろだった。 (自分の席は、後ろだ、やった) でも自分の席に行くと嬉しさが絶望に変わった。 (げっ、陽きゃの隣じゃん) 「おーい、席につけー!」 みんな席に座って始業式も終わって、帰ろうとした時、前のグループの人たちが帰っているのを見た。 (今更だけどやっぱり私は空気だったんだな) 俯いていると 「おい」誰? 「覚えてないのか?俺だよ、俺」 私はそれでもわからず首を傾げていると 「俺、清水落合、小学校一緒だったろ」 「あー思い出した、久しぶり」 「お前どうした?前はめちゃくちゃ話しかけるやつだったじゃねーか」 「そんなことないよ。気のせいじゃない?w」 帰ろうとすると急に引っ張られた気がした。 「そんなことない。お前なんかあったんじゃないのか。」 「何でもないってば!」 気づいたらみんな見てた。 やばい、そう思って「ごめん、本当に何にもないから」といって学校を出た。 落合の戸惑った表情が見えたような気もした。 やつは私と小学校が同じだった同級生でよく一緒に遊んでいた。あの頃の清水くんは私よりも背は高かったものの、性格はとても内気でいつも遊んでるみんなに入りたそうは目をしては端に座っていた。だから私は入りたいのかと思い声をかけて入れてあげた。もちろん私は彼のことを好きであったわけではない。ある程度は仲良かった。それくらいだ。 あの日まではみんなと楽しく遊んでいた。でのあの日以降誰も私と話してくれなくなった。でも清水くんだけは話しかけてもちゃんと反応してくれた。親の転勤で私が5年生の時に転校することとなり、それ以降私は清水くんと話すことは無くなった。 次の日、学校に行くとやつはもうきていて、近くの男子と話していた。もちろん私の席は取られている。待とうと思って、近くで見ていると「座りたいって、だからどいて」という声が聞こえた。声の方を見ると、やつだった。何とか座ることができた。小さい声で「あ、りがと」と言うとやつは「おう」と笑顔で笑いながら答えた。 (あれ、こんな背が高かったけ?) ふいにそんなことを思ってしまった。  (昔は私よりも背が低かったのに大きくなったなあ)なんて思っていると一限のチャイムが鳴り、授業が始まった。 体育の時間バスケでやつはめちゃくちゃシュートしていて女子にモテていた。 「落合くんーかっこいい」「尊」「それな」なんて言う声が聞こえてくる。 どうやらやつは相当女子にモテているようだ。そして休み時間もめちゃくちゃ男子女子問わず話している。相当な陽キャで人気者のようだ。 そんなこんなで昼休みになった。お手洗いから戻ってくるともうクラスのみんながグループで食べていた。しかもわたしの席は使われている。私にはあのことがあってからあまり友達と深く関わることに抵抗を感じていた。 (一人で食べるか) そう思っていると 「一緒に食べようぜ」と言う声が聞こえた。 もう声で分かるが、うんざりしながら振り返るとやっぱりやつだった。もちろんみんなの視線が一気に私に向いた。 「そうだった。もう少しで委員会だよね。集合場所で食べた方が早いよね。」見事に誤魔化した。やつを押して無理やり空き教室に行った。 「ちょっと!どういうつもり!めちゃ目立つじゃん!」私が早口でそういうとやつは 「まあいいじゃねーか。あまりにも寂しそうな顔をしていたからな。」 私は顔を赤らめながら「そんな顔してない!」と言った。 そんな顔をしたつもりはないのだがしてたなら相当恥ずかしい。 私は照れ隠しに 「てかみんなと食べないの?」と言った。するとやつは 「あー今日はみんな用事があるって言って俺一人なんだよ。」 その後やつはぼそっとなんか言っていた。「なんか言った?」と尋ねるとやつは「いいや。何にもない。」とぼそっといって結局一緒に食べることになった。 一カ月後そろそろ友達を作るかと思った。 深くは関わりたくないが班行動になった時とか、二人組を作る時とかすごく困る。 休み時間近くの席にいるクラスメイトに「何読んでるの」と聞くとその子は小さい声で「えっとーセブンミートって本」と答えた。 私は気になって「どんな本なの?」と聞くとその子は「お笑いの話だよ」とかで盛り上がって気がついたらチャイムが鳴っていた。 そんな感じで一日中グループのところなどのクラスの女子たちに話しかけていった。 お弁当を一緒に食べたりもした。つまんねーとか思いながらも適当に笑って過ごした。 下校の時間メモみたいなものが机に上に置いてあった。隣を見るとまるで『読め』っていっているような奴がいた。 どうやら奴からのようだ。 ため息をつきながら読むと衝撃で思わず声が出そうになった。 『お前本当に笑ってないだろ』 私はメモに『そんなわけない。本当に笑ってる。』と書いてやつに渡した。 するとやつは口パクでそんなことないと言った。 私は怒って「そんなことない」と言った。 またみんなの視線が私に向いた。 私は「ごめん。」と言って家に帰った。 私はそれから問題児扱いされていた。 それはそうだろう。2回も大きい声で怒るのだから。だから学校で話しかけようとしてもみんな無視する。 これでは友達ができない。 とりあえず学校のグループラインの女子全員と繋いでみた。みんな私だと分かってなく私の質問に答えてくれた。『k-popが好きだ』とか『このグループの◯◯が好き』とかだ。 下校の時間になった。(さあ、帰るか) と思い、下校しようとすると誰かとぶつかった。誰だろうと思って見るとやつだった。「ごめん」と謝ると「お前今帰り?」と聞かれた。とりあえず「今帰り」と答えると「俺も」と言われ自然に一緒に帰る流れになっていた。 話はやつが勝手に言っているのをただ聞いて反応するだけだ。 そんなことを思っていると突然「お前は?」と聞かれた。当然のことに驚いていると「だから校外学習の班どうすんの?」と聞かれた。 そういえば先生が帰りにそんなこと言ってたな、どうしよう。「まだ決めてないよ」というと「そうか」と何か言いたげな顔で言ってきた。気になったがわざわざ聞くことでもない。そんなことを思っていると「なんだ?言いたいことあるならいえよ」と言われた。 「別に何でもない」と言って別れた。 ある日のこと先生が「今日は校外学習のグループを作ります。前にやったら余ってしまったので席順で組んでください。」と言われた。 人数などは先生が調節して全員グループを作った。「まだ時間があるのでグループで誰がリーダーかを決めて下さい。」 やつが「誰かやりたい奴いる?」と聞いても誰もいない。「ジャンケンで負けたやつリーダーな」といいジャンケンをしたけった私が負けてリーダーとなってしまった。仕方ないので仕切ろうと思ってみんなを見ると怖がっているように見えた。(やっぱりそうだよね、どうしようかな)と不安になってると「リーダー進めてくださーい。最初どこ行きたいとかだよな」と言う声が聞こえた。やつだった。「分かってる」というと笑っている声が聞こえてきた。「清水くんと仲良いんだね」とか「あんたそんな怖くないな」とか「オモロ」とか聞こえてきた。それですごく楽しく話すことができた。帰りやつに「ありがと」と言った。するとやつは「おう」とまた笑顔で答えた。ついでに「俺は何にもしてないけどな」と言った。 私は「そんなことない。落合くんのおかげで話すことができたから」と言って少し気恥ずかしかった。するとやつが「落合くんって言いづらくね?落合でいいよ」 その時何故か素直になれて「分かった、ありがと落合くん」と言って席についた。やつはぼそっと何か言っていた。 その後、グループの女子がラインで私たちを招待してグループを作っていた。ある程度のスタンプを送った後家に帰ってスマホを見ながらのんびりしているとラインからやつが私を友達に追加していた。何故かこの時は内心少し嬉しく感じていた。気づいたら顔がニヤけていた。グループの子に指摘されるまで気づかなかった。何で嬉しいかは分からなかったがとりあえず友達追加した。 そんなこんなでやっとラインを繋いだ。 ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー 俺清水落合にはある能力がある。 それは人の心が読めることだ。 でも人の目を三秒以上見なければ読めない。 この能力は物心がついた時から使えた。 お母さんにそのことを言うとお母さんは焦っておばあちゃん家に連れていった。 おばあちゃんに聞くとどうやら遺伝で本来は受け継がれるはずのないものが受け継がれてしまったみたいだった。 おばあちゃんは俺に「いい、絶対に人に言うんじゃないよ。本当に信頼してる人だけだったらいいけどね。一人だけだよ。二人以上言うとその能力が暴れ出すからね」当時は何を言っているかかがあまり分からなかったがとにかく人に言ってはいけないと言うことだけわかった。「まあでもいちおのためにおまじないをかけとくね」と言われ俺は何が何だか分からないままこの能力とともに生きていくこととなった。最初は興味本位で人の心を読んで傷ついたこともあったが、大きくなるに連れて傷つくことがわかっていたから、できるだけ目を見ないで話していた。でも人の心がわかるに連れて人が怖く感じていた。 小学生の時、一人でいることを選んだ。本当は一緒に遊びたかったが人が何を考えているか分かるのが怖かったからだ。でもそんな俺にいつも声をかけてくるやつがいた。最初は怖くて何も話せなかった。でもある日その子と三秒目が合ってしまい心の声が見えてしまった。衝撃だった。驚いてついボッーとしてしまっていた。(この子と仲良くなりたいな)と言う純粋な気持ちだった。みんな心の中では否定的なことしか思ってないのは分かっていた、だから見るのが怖かった。でもこの子は何で純粋な子なんだろう。そんなふうに思った。だからだろう。「わたし、内田美保っていうの。あなたの名前は?」と聞かれた時、俺は素直に自分の声で「俺は清水落合って言うんだ。よろしくね。」と言えた。「私のことは美保って呼んでね」と言われた時「うん分かった、よろしくね美保ちゃん」と言えた。自分は心の中でとても驚いた。それと同時に人と話すことに怖さを感じず素直に答えられたのはとても嬉しかった。そこから不思議と怖いと言う感情が消えた。でもやっぱり他の人とは話せないので、体育の時も休み時間の時も一人見ていた。ある日の休み時間みんなで鬼ごっこをしているのを見ていると「一緒に遊ぼう」と言う声がした。するとあの純粋な美保ちゃんだった。 心の声を見ると(一緒に遊びたいな)という純粋な心だった。俺は素直に「うん、一緒に遊びたい」と言って久しぶりにクラスメイトと遊ぶことができた。それから俺はよく美保ちゃんと一緒にいるようになった。俺はこんな純粋な子といられて幸せだと思った。 時が流れて小学四年生の冬ごろ下校は各自で帰って良いことになっていた。俺は職員室にいって用事が終わり教室に戻ろうとすると 俺についての話が聞こえたので聞いていると「清水くんってさーめっちゃ内気だよねw」 「それな」 「てかまじで何言ってるか分かんないしw」 「俺かっこいいってかw」 なんていう俺の悪口が聞こえてきた。 すると 「悪口なんてダサいことしてんじゃねーよ」 というとても低い声が聞こえた。 美保ちゃんだった。 「そんなこと言ってるお前らの方が内気でダッサイよ」 当時の俺は心から救われた気がした。 こんな俺にもそんなふうに言ってくれる人がいるんだって思った。 気づいたら涙が出ていた。 時間が流れ気づいたら5時になっていた。 どうやらあのまま寝てしまっていたみたいだ。でも何故か教室にいる。何でだろうと思って起きると目の前には美保ちゃんがいた。 美保ちゃんが「廊下で寝てたから教室に運んだんだよ、まじめっちゃ大変だったんだから」と笑混じりにいった。 美保ちゃんが「てかあれ聞いてた?気にしなくていいんだよ。」となだめてくれた。 俺はお礼をしたくて「ありがとう、本当にありがとう。」言った。「ちょ、何で泣いてるのよー」と笑いながら俺にティシュを貸してくれた。俺は涙を流していたみたいだ。驚きながら「ありがとう」と言って涙を拭いた。 すると美保ちゃんは「友達だもん」とどやっと笑いながら言うので俺も笑ってしまった。 その後、俺と美保ちゃんは一緒に帰った。 次の日俺が学校に行くといつもと違うことに違和感を感じていた。美保ちゃんはまるで空気のように扱われていた。声をかけても誰も反応せず無視をしていた。俺が「おはよう」と声をかけると美保ちゃんは「どうしてみんな無視するの」と小声で言い一人で泣いていた。当時の俺は何で声をかけたらいいか分からず何も声をかけなかった。休み時間も話しかけにいく勇気もですなかなか話しかけられなかった。放課後勇気を振り絞って美保ちゃんに「どうしたの」と聞くと、美保ちゃんは涙目で「昨日のことがあったからかなあ、今日話しかけても誰も反応してくれなくて」と話してくれた。もし昨日のことが原因だったら勇気が出なかった俺のせいだ。こんな純粋で人のために動ける優しい美保ちゃんがこんな悲しそうな顔をしているのを初めて見た。 俺が困っていると「落合くんのせいじゃない。私が悪いんだよ」と余裕がないのに俺をなだめていた。俺は心の声に怖く感じすぎてこんな純粋で人のために動ける優しい子に悲しい顔をさせてしまった。俺はそれから声をかけようにもみんなに何かまた言われる気がして何も言えなかった。そして五年生の時に美保ちゃんが転校することになった。 俺は声をかけられなかったことにとても後悔していた。そしてなぜか彼女がいないことに寂しさを感じていた。きっとその時に俺は美保ちゃんのことが好きになったのだろう。 時が流れて気持ちを自覚した時はまた会ったとしてもこの気持ちは隠しておこうと思っていた。せめて俺は他の人と話せるようにしなくてはいけないと感じた。 ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー 時は流れて紅葉が綺麗な時期になった。そして校外学習の日になった。バスの席は席順で座ることになってたが、班内でだったら席を入れ替えてもよかったので私は同じ班の女子と席をかわってあげた。1番後ろになったので違う班の子に話しかけた。最初は怖がっていたが、話しているうちにだんだんと盛り上がってきた。話しているうちにその子の班の女子や男子と話せるようになっていた。そしてライン交換もできた。バスの中はとても楽しかった。本当に久しぶりに心から笑えた。 そして目的地に着いた。一通り見た後自由行動の時間となった。三個くらい行きたい場所をあげていたがそのうちの一つは混んでいたので代わりに食べ物屋さんにいくことした。 そこでスイーツ屋さんにいっておかしを買って食べていた。すると「口ついてるよ」というやつの声が聞こえた。本当についてる。恥ずかしすぎる。顔を赤らめているとやつが笑っていた。「だってね、あははは」と高らかに笑っていた。あいつはよく一人でいたのにな、今はこんなに笑うようになってという眼差しで見てしまっていたようだ。やつが「何だよ」と言っていたので何でもないと答えた。時間を見るとそろそろ集合時間になっていたので急いでバスに戻った。 帰りのバス後ろはどうやら楽しんでいるようで私は一個前でやつの隣に座っていた。やつが「楽しかったな」と言ってきたので私もなんか素直に慣れて「うん、楽しかったね」と答え自然と話が盛り上がった。その後しばらくするとやつが寝てしまっていた。わたしはバスの景色を眺めていた。すると突然肩に重みを感じた。見ると寄りかかってわたしの方に来ているみたいだった。私は何故かすごくドキドキしていた。わたしは状況にドキドキしていると思い一旦落ち着いた。その後わたしも眠くなってきたので目を瞑っていた時やつが少し目を開けて私に小声で「好きだ」と言ってきた。私は驚いて声をあげそうになったが何とか堪えて寝た。やつは聞こえてないと思ってまた寝てしまった。 校外学習後の学校の日やつが学校に来ていなかった。朝先生が出席確認をしている時にやつが休んでいることがわかった。みんな「えーまじかよ」とか「暇だな」とかやつがいないことに対してすごく悲しそうだ。私も何でか悲しいと感じた。いつもはやつが話しかけてくれている、でも今日はそんなやつがいない。世界に大きく穴が空いたように感じた。だからか1限から7限まで全く集中することができなかった。帰り先生が私に「隣だろ。プリント届けてやれ。」と私に大量のプリントを押し付けてきた。どうやらやつの家へ行って渡せとのことらしい。でもやつがどこに住んでいるか分からないのでお見舞いに行こうとしていたよく奴と仲良くしている友達と行くこととなった。放課後やつの家に行くとやつはぐったりしながら出てきた。事前に買ってきたスポドリやプリン、学校のプリントを渡して帰ろうとするとやつが倒れてしまった。私もお友達さんも驚き、やつを急いで布団に運び、私はやつの冷蔵庫にあるもので何かしら作ることにした。作り終わった後やつのへやに行って机にお粥を置いといてあげた。「落合くん大丈夫そう?」と聞くとお友達さんが熱は少しあるけど少し落ち着いたみたいと報告してくれた。その後お友達さんは習い事があるので帰って私は薬を買うのを忘れていたので買いに行こうとすると「待って」と誰かに止められた。やつだった。普段とは違ってあまりにも弱々しく小さい子供のようにいうので私はお母さんに帰りが遅くなると言ってしばらくやつの家にいることにした。 しばらくしてやつが寝たことを確認して帰ろうとするとやつが「俺は、、、美保、こと、、、好きだ。」と言ってきた。私は最初は何を言っているか分からなかったが状況を理解するにつれて顔が赤く熱くなってきた。そして照れてる私を見て「かわい、、い」と言ってきた。私はあまりにも恥ずかしくて顔を真っ赤にしながら無言で奴の家を出て家に帰った。 それから3日後やつが学校に来た。先生が「最近インフルエンザが流行ってきています。ちゃんと暖かくして帰りましょう。」と言って朝の1限が始まった。私は若干咳が出ていた。私はやつが来る間、あの出来事から言葉が気になりすぎて全く集中出来なかった。 やつが来てからも私は全く集中することができなかった。でも人に心配させるわけにはいかないので冷静を装って受けているとメモが貼ってあった。(どうしたんだよ、大丈夫そうか?)と書いてあった。やつだった。私は(大丈夫、ありがとう)と書いて渡したが内心あのことが気になりすぎて、そして何故かめちゃくちゃやつが私のことを見てきて何だろうとか思って目を合わせやつが目をそらしの繰り返しで全然集中できなかった。 その後も全然集中できなくて、でもやつを見るとあのことを思い出してしまって、奴に声をかけられても何かと逃げて、やつを避けながら何とか1日を過ごし、これから帰ろうと急いで廊下に行って下駄箱に行こうとすると、追いかけられた。頑張って逃げたけど捕まってしまい無理やり逃げようとしても腕を離してくれなかった。「俺なんかした?」やつがそう言った。私は「覚えてないの?」と聞くとやつは「何のこと?」と本当にわからなそうな顔をしていた。そして何故かやつは私の顔を見てきた。私は呆気に取られて目をずっと合わせてしまった。やつが「大丈夫か?」と聞くまで時が止まったように感じた。何の話をしていたかを思い出して「落合くんが私に、、」と言ったところで思い出してしまい、顔を赤らめて無理やりほどいて走って帰った。やつの困った顔と、恥ずかしそうな顔と後悔しているような顔を混ぜたみたいなよく分からない表情が見えた。 それから家に帰ってラインを見ていると一件の通知が来た。やつからだった。『たぶん熱の時俺なんか言っちゃった?、ごめん』というラインだった。私は不思議と気持ちが落ち着いたと同時に少し悲しくなっている自分がいた。とりあえず『ううん、大丈夫だよ』と送ったがやつも何をしたかある程度分かってしまった以上若干の気まづさはあるだろう。 でも何で言ってないのに分かったのだろう。 疑問に思いながらもむやみに聞くのは失礼だと思い、私は一日を終えた。 次の日5時に起きてしまった。普段より早く寝たからだろう。あの出来事から今日まで三時間くらいしか寝れていなかった。でもなんか暑い気がする。昔からそうだ。早く起きる時は大抵熱があるときだ。だからリビングにいって体温を測ったら、37.5度あった。やっぱり昨日はなんか暑いって思った気がする。 昨日も若干咳は出ていた。寝るのが1番だ。そう思ってもう一回布団で寝た。朝7時お母さんが起こしにきた。私は熱があると言って学校を休むことにした。体温計で、もう一回測ってみたら38度あった。とりあえずお母さんが作ってくれたお粥を食べて寝た。 お母さんは今日会社自体がないので私を病院に連れて行ってくれて薬をくれた。その後寝て、次に起きた時には朝よりは楽になっていた。お母さんが作った昼ごはんを食べて寝ていた。夕方になるとチャイムが鳴りお母さんが出てくれた。学校の友達がお見舞いに来てくれた。私に友達ができたという実感が改めて湧いてきた。そして夜、お父さんが帰ってきて私に体調は大丈夫かと心配してくれて、その後「美保宛にプリントが届いているぞ」と言って私に渡して来た。私はもらってプリンを見ていると小さなメモが入っていた。(体調大丈夫か?お大事に。追記:美保の友達がめちゃくちゃ心配してたぞ。)と書かれていたが誰が書いたかは書いてなかった。私は笑ってしまった。本当に久しぶりに爆笑してしまった。だって分かりやすすぎるから。絶対落合くんだと思った。ずっと私のことをこんなにも気にかけてくれていたのは落合くんだったから。読んだ後また薬を飲んで寝た。 休んでた間友達から『体調大丈夫?お大事に』とか『大丈夫?体調治ったら学校はやく来てお話ししたいな』とかのお見舞いメールがたくさん私に届いた。久しぶりに 土、日を挟んで火曜日体調が完全に直って学校に行った。すると学校の友達が「大丈夫だった?」とか「美保ちゃん来た、嬉しい。」とか言ってくれた。すごく嬉しくて気付けば「ありがとう」と笑いながら言っていた。 席に着くとすでにやつがいた。奴にお礼を言いたくて、朝の1限が始まる前に「プリントありがとう」とお礼を言うとやつは「おう」と私を見ないで小さい声で言っていた。私は普段と違うやつに違和感を抱いたが気にしないことにした。これが合っていたとも知らずに。 それからかやつが私に話しかけてこなくなった。私は何故かすごく暇で寂しいと感じていた。私から話しかけようともしたが人がいてなかなか話しかけられず、でも話したくて(大丈夫?)と書いたメモをやつに渡した。 するとやつは見てぐちゃぐちゃにして机の上に置いて授業に戻ってしまった。すごく遠くにいるように感じてしまった。帰り道私は窓からやつが一人で帰っているのが見えた。今しかないと思って、私は急いで追いかけた。「落合くん」と呼んでも全然止まってくれずむしろもっとはやく足早に行ってしまった。私は全速力で追いかけて何とか追いついた。 足が痛かった。あのことを忘れていた。それでも今しかないと思って落合くんの顔を見ると、落合くんはものすごく私を睨んでいた。はやく帰らせろといっているように。離せと言っているように。それでも今しかない。私は落合くんに「何で避けるの?、私はもう何とも思ってないし、落合くんと話したい」と言いたいことを言った。でも落合くんは「何でもないから、美保には関係ないことだから、離して」とあまりの形相で睨んでくるので私は一瞬手を離してしまった。その隙に落合くんは走って帰ってしまった。 その後足を痛めてしまい土、日で何とか歩けるくらいには直して学校に行くことができた。 でもあの日からずっと落合くんと話してない。 当たり前だったからか寂しくてすごく暇に感じる。昨日も家に帰ってからラインでメッセージを送ったけど既読無視されていた。 寂しいなと思いながら、昼休みご飯を食べようすると「一緒に食べよう」と友達が誘ってくれた。久しぶりに誘われて一緒に食べる。 「屋上でいい?」と言われ、屋上で食べることになった。友達が「どうしたの、最近元気ないじゃん」と心配してくれた。むやみやたらに誰かに話すわけにもいかないので私はその子に全てを話した。すると「なるほどねー、確かに最近落合くんと話してるところ見ないな」と言った。「てかさ、寂しいとか悲しいとか思ってるんだったらそれって恋じゃない?」と言われた。私は驚いて飲み物を吹き出しそうになった。私は慌てて「そんなわけない。」と否定した。でも「寂しいとか感じるのは恋だよ」と言われた。確かに落合くんがいないと毎日が寂しく感じるし暇に感じる。 きっとこれは恋なのだろう。私は落合くんのことが好きなのだ。恋をしている人の条件らしきものに当てはまる。友達は私が落合くんに恋をしていることを教えてくれた。だから私は「ありがとう。頑張るね。」と言って覚悟を決めてご飯をかき込んだ。 結局、明日落合くんに気持ちを伝えることにした。そのためには準備しなくてはいけない。まず急いでやることをやって、急いで寝る準備をして明日来るようにかいた。でもどこにしようか迷ったが一緒に言って争いあった空き教室にすることにした。寝ようと思ってベッドに入ろうとすると、お母さんが入ってきて興奮気味に「この前ポストに入れてくれたのって清水落合くん?」と聞いていた。 私は困惑したまま頷くとお母さんが「何だ言ってくれなかったのよー。」と言ってきた。 なんでと聞くと「だって幼馴染じゃない、それにずっと落合くんのお母さんが言っていたよの(あの時人の心が読めてしまって人を怖がっていた時に話しかけてくれた美保ちゃんにお礼を言いたい)って」 私は衝撃で、お母さんに「人の心が読めるってどういうこと?」「いつから」「今もあるの」立て続けに聞いた。お母さんが「あ、このこと言っちゃダメだった。」と話しを切り上げようとするので私は「どういうこと?ねぇ教えてよ」と急かした。お母さんは諦めたように「誰にも言わない?」と聞いた。私は言わないと答えた。お母さんは私に落合くんの幼いころの話しをしてくれた。私は衝撃で言葉を失ってしまった。幼いころ遊びたそうにして一人で座ってた理由が分かった。何で言ってないのにあのことが分かったのかも分かった。 そんなことを抱えながらも生活していた落合くんはすごいと思った。 次の日私ははやく起きて学校に行って落合くんの下駄箱に手紙を入れて教室に入った。 内心全然落ち着かなかった。時間が経つごとに人がどんどん入っていく。ついに落合くんが来た。私は「おはよう」と言ったけど聞こえなかったように無視して男子と話していた。 緊張していてこの日は全然授業に集中できなかった。そして全ての授業が終わり放課後になった。私は空き教室に行って待っていた。でも来る感じがしない。落合くんはこないのかと思い帰ろうと準備をするとドアが開く音がした。落合くんだった。「何?俺早く帰りたいんだけど。」と言って、ドアの前に立っていた。私に反応してくれたことが嬉しすぎて固まっていると落合くんが「何でもないから帰るから」と言って帰ろうとしていたので私は慌てて落合くんの腕を掴んで「人の心が読めるって本当なの?」と小さい声で聞いた。落合くんはすごく驚いた顔をしてしばらく固まっていた。ドアが空いているのでドアを閉めて立っていた。しばらく沈黙の時間が流れた。私は勇気を出して「人の心が読めるの?」と聞いた。すると諦めたように落合くんは「そうだよ。今までバレなかったのにな。」と打ち明けた。さらに「俺は3秒以上人の目を見るとその人の心がわかる」と言った。「引くだろ、こんな能力。」と自嘲気味に言った。 私は「そんなことない、すごいよ」と言った。本当に驚いたように身を見開いて涙を流していた。「美保はずっと変わんないな、昔から」と笑っていた。「俺はこんなだけどな」と言ってまた自嘲気味に笑っていた。 私は「そんなことない、落合くんは優しくてかっこよくて、平等に接してくれる。それって当たり前じゃないんだよ。すごいことなんだよ。私はそんな落合くんのことが好きです。」と言った。ついに言いたいことを言ってしまった。もう一つ言わなくてはいけないことがある。「私実は全速力で走ると足を痛めちゃうから、全速力で走れないんだ。こんなダサい私でもいいですか。」と付け加えた。落合くんは、「じゃああの時の足って」と自分を責めるように言った。「違う、あれは私が思いを伝えたくて、走っただけ」と慌てて言った。 すると落合くんは「俺は昔俺のせいで美保を傷つけた。小学校のときにみんなに合わせて話しかけなかった。ずっと後悔してた。だから、せめて話せるようにしないといけないって思った。こんなそれに人を傷つける俺が純粋で優しい美保に近づく資格がないと思ってた、ダサい俺を見られたくなくて、避けてたのに。」 「そんなことない。小学生の時だって反応してくれたのは落合くんだけだった。それに昔の私を変えてくれたのは落合くんだった。こんなに合わせることに慣れてた私を相手してくれたのはずっと落合くんだけだった。 落合くんのことが好きです。付き合ってください。」私は言いたいことをこんなにも人に言えたのは久しぶりだった。 落合くんは覚悟を決めて泣きながら「俺だって小学生のときに怖がってた俺にただただ純粋な言葉で気持ちで伝えてくれたのは美保だけだった。悪口を庇ってくれたのもすごく嬉しかった。俺は美保のおかげで人を克服することができた。純粋な美保のことが好きだ。ずっと。俺でよければ付き合ってください。」衝撃だった。落合くんも私のことが好きだったなんて。気づいたら嬉しすぎて泣いていた。私は「もちろん。」と言って付き合うことになった。落合くんは泣きながら笑いながら夕陽に照らされていた。

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