黒音_kurone
3 件の小説原神小説「美酒」
自由とお酒の都と呼ばれる風の国、モンド そんなモンドで1番人気なバー エンジェルズシェア モンドに古くから存在している貴族ラグヴィンド家の現オーナー、ディルックの経営するバー。 そしてその次に人気なバーが マーガレットの経営しているキャッツテール。 この2つの店はモンドの主な酒工業であり、またライバルでもある この2つの店でも一際目立つディルックとディオナだが、2人には意外な共通点があった... ━━━━━━━━━━━━━━━ 「たらいま...ん?ディオナ、どおしたんらい?」 「今日は早く帰ってくるって約束だったのに。それにまた酔ってるね。」 ふんっ、とでも言いたそうな顔で父の帰りを迎えるディオナ 「約束を守れなかったから、1週間はお酒禁止!」 (お父さんがエンジェルズシェアに行ったら毎回こうなる...やっぱりお酒は嫌い、お酒を作ってるディルックも嫌い...) 「とりあえず、今日は早く寝て!明日は仲間と朝早くに狩りに行くって行ってたでしょ!」 「お、そうらったな。じゃあ、俺は先に寝る。ディオナも早く眠るんだよ。」 「うん、おやすみ。」 (私も明日はバーテンダーの仕事が入ってるから寝よう...) そうしてディオナは父と眠る −−−−−次の日−−−−− ディオナがバーテンダーをしていると 辺りが暗くなり、僅かな静寂が訪れる時間 店に見慣れない人物が現れた 「おっ、今日のバーテンダーはディオナか。」 少し怪しげのある男、西風騎士団ガイア 「ん?ガイア?あなたは今日はエンジェルズシェアに行かないの?」 「ディルックが冷たいからな...たまには猫に癒されようと思ってな。」 ははっと笑いながらディオナが立つ目の前の椅子に腰を下ろす 「んじゃ午後の死を1杯。」 「ここはエンジェルズシェアじゃないから午後の死は置いてないよ。そんなに飲みたいならエンジェルズシェアに行けばいいのに。」 と言いながら冷めた目でガイアを睨む 「おっとそうだった...じゃあこの店で1番人気の酒を。」 ディオナがこくりと頷きテキパキと材料やらなんやらを混ぜ、10秒程でガイアの前に運ばれてきた 「お、速いな。手際の良さならディルックと競える程だ。」 「私がお酒に良い感情を持ってないの知ってるでしょ。そんな事言われても嬉しくない。」 と言っているが顔は自信げである 「そうだったな、んじゃ酒を飲んでる間の話し相手になってくれよ。」 「別に私はここから動かないから話したいなら話せば?」 「相変わらず冷たいな...代わりと言っちゃなんだが、お礼に面白い情報をやるよ。お前の嫌いなディルックの秘密の話だ。」 ディオナがピクっと耳を動かししっぽを揺らしながら 「ふ、ふ〜ん。別に興味は無いけど話したいなら話しなさいよ。」 「そうだな、ディルックは知っての通りアカツキワイナリー現オーナー。モンドの酒工業の大部分をあいつが握ってると言っても過言じゃない。そんなディルックだが、実はワイナリーのオーナーのくせに...」 そこで話を止め、ディオナを見るとカウンターの乗りかってしっぽを犬のように揺らしていた 「早く話しなさいよ。」 「あ、ああ...あいつはそんなワイナリーのオーナーだが、酒が嫌いだ。」 それを聞いたディオナがすぐ 「また嘘だね。あなたは嘘つき。まさかディルックが酒嫌いなわけ無いじゃない。」 今度はガイアの方が自信げな顔で答える 「いや、俺ほどあいつに詳しい人間は居ないと言えるほど俺はあいつの事をよく知ってる。昔あいつは商談の時に出された酒を苦手ながら根性で飲み干し、その後3日間寝込んだ事も知ってるぜ。」 他にもディルックに関する色々な秘密らしきものを話していたがディオナは閉店してもなおディルックが酒嫌いという事しか頭に入っていなかった −−−−−その日の夜−−−−− (今日ガイアが言っていた事は本当なのかな...いや、ガイアの事だからまた嘘をついてるに決まってる!明日ディルックを探して聞いてみよう。) 明日の予定が決まったディオナはぐっすりと眠る もちろん父と一緒に... −−−−−次の日の朝−−−−− 「よしっ!まずはエンジェルズシェアに行ってみようかな。」 そうと決まったディオナは足早にエンジェルズシェアへと向かった 正午に着いたため、エンジェルズシェアは空いており ディルックが居ないことも店に入った瞬間に理解出来た 「ディルック様?今日は業務の為、アカツキワイナリーから動けないそうですよ。何か御用でしたらワイナリーに直接出向いてはどうでしょう。」 そう言われディオナはげんなりした様子でエンジェルズシェアを後にした (まだ正午だとは言ってもここからアカツキワイナリーに着く頃には夕方になってるよ...) そう思いながらもやはり情報の真偽は知りたいのでやる気を出してワイナリーへ向かう −−−−−ワイナリー到着時(夕方)−−−−− 「やっと...着いた...」 はあ、はあ、と息を切らす 流石にこのまま中に入るわけには行かないので呼吸を整えようと深呼吸... 「どうなされましたか?」 うわっと驚きの声を発するディオナ カッツェレイン一族であり猫の耳を持つディオナが聞きそびれる程の小さな...無音と言っても良いほどの静かさで近づかれて声をかけられると普通は驚く 「すみません、驚かせるつもりは無かったのですが...」 いつの間にか息が落ち着いていたディオナが少し困惑しながら 「大丈夫、ちょっと驚いただけ。私はディルックと話がしたくて来たの。今話せそう?」 少々お待ちください、と言ってワイナリーの中へ入っていくメイド長アデリン ほんの一瞬で戻ってきて 「申し訳ございません。ディルック様は夜まで忙しいそうですので、御用があるなら明日またいらして頂くか、もしくは夜まで待って頂く形になります。」 少し迷ったが、ライバル店の当主の家となっては気になってしまうので 「じゃあ...夜までここで待っててもいい?」 すると玄関を開け手招きしながら 「分かりました。では、中へどうぞ。」 −−−−−−−−−− 「キャッツテールのバーテンダーが僕に用?名前は?」 「ディオナ様と記憶しております。」 ディオナ?と少々驚くディルック (ディオナは前から僕の事を避けていたはずだが...) 「分かった。話をしよっ...」 ディルックの目の前には積み重なる資料 「いや、今は無理だ。また明日来てもらうか夜まで待ってもらう事になると伝えてくれ。」 「了解しました。」 スタスタと扉の方へ向かうアデリン そしてすぐ戻ってくる 「夜まで待たれるそうです。」 「分かった。中に入れて、もてなしていてくれ。」 「もう中に入れてもてなしております。」 ありがとう。とでも言うようにディルックはこくりと頷き再び資料を捌き始めた −−−−−−−−−− うわぁ...と思わずため息が出そうになるほど広い。何より、こんな広い屋敷全体に埃1つ見えないのが驚きだ。 「おまたせ致しました。お飲み物はいかがでしょうか?エンジェルズシェアに置いてあるお酒は全てありますが...」 「あっ...ごめんなさい。今日はお酒は飲まないの。お酒以外の飲み物はある?」 「でしたら、ノンアルコールカクテルやジュースなどがあります。私のおすすめはぶどうジュースです。」 と謎の一言を付け足すアデリン 少し困惑しながらも 「じゃあそれで...」 「了解しました。すぐ準備致します。」 そして準備に向かったと思った...がまたすぐ戻ってきて 「アレルギーなどはございますか?」 と聞いてくる 「え?いや、無いと思う。」 「了解しました。」 と言い今度こそ準備に向かう 戻ってきたアデリンがぶどうジュースの瓶とそれを注ぐ為の容器 そしてクッキーなどの菓子も持ってきて 「では、ディルック様を待たれている間、私はここにいらっしゃいますので御用があればお声をかけてください。暇でしたら私が話し相手にもなります。」 またもや謎の一言を付け足すアデリン 「じゃ、じゃあ話し相手をお願い。あなたも一緒に食べましょ。」 少し驚いた顔で 「了解しました。」 といいディオナの向かいの席 椅子に腰を下ろす 思ったより面白いメイドさんだな、と思いながらも菓子を食べて話が意外にも盛り上がった そして気が付けば日が沈み、夜が訪れていた 「アデリン、少し来てくれ。」 と言う声が聞こえ 「少々お待ちください。」 と言い残し声の出処へ向かっていく 思っていたより楽しい時間だったなと思うディオナ そして少しすると 「すまない、待たせてしまって。」 とディルックが顔を出す 「ううん、私が勝手に気になる事があって来ただけだから。それにメイドさんとの時間も楽しかったし。」 と言うと驚いた顔でアデリンを見るディルック てへっ、とでも言いそうな顔でディルックを見るアデリン ディルックが首を振り再びディオナを見る 「まあいい...で、用とはなんだ?」 「あ、えっと...ガイアが言ってたから嘘だとは思うんだけど気になっちゃって...」 「ガイアが?また何か言ったのか。」 怪訝な顔で言うディルック 「いや、嘘だとは思うけどね。ディルックがお酒嫌いだ...とか言ってて。」 「あいつ余計な情報をもらしたな...」 「今なんて?」 「いや、こちらの話だ。」 「そ、そう...で、結局どうなの?お酒は嫌いなの?」 考える素振りを見せて20秒程して口を開いた 「ああ、残念ながら僕はお酒が飲めない。」 口をぽかんと開けてすぐ 「え?ガイアが言ってた事は本当なの?」 「ああ。」 「初めてガイアが教えてくれた情報が本当だったかも。」 「あいつが言う事は半分以上嘘だ。鵜呑みにしない方がいい。」 「鵜呑みにして聞きに来たから今の状況なんだけど...」 「......」 少しの沈黙のあと 「まあいい...用件は他に無いか?」 「あ、あの。今までごめん。」 唐突に謝られて少し驚くディルック 「いや...私がお酒嫌いだからお酒を作るディルックの事を毛嫌いしてて...今まで避けちゃってたから...」 「あ、ああ。それなら気にしていない。むしろ気になるのは、なぜお酒が嫌いなのにバーテンダーをしているかだ。」 「えっと...その...もしかしたら不味いお酒を作ったら酒工業を崩せるかなって...」 「今まずい事を聞いた気がするが...まあいい。君が作るお酒は最高だと人気があるはずだが、不味いお酒を作るんじゃなかったのか?」 「私は不味いお酒を作ろうと変な材料を入れてみたりするけど...何故か美味しいって評判のお酒が出来ちゃうの。」 少し困り顔で 「ちなみに聞くが...変な材料とは?」 「トカゲの尻尾とか?」 珍しく口をぽかんと開け数秒固まるディルック 「まさかお酒にそんなものを入れていたとは...」 「試しに今作ってみる?材料なら外の物を使えば作れる...あ、器具だけ借りる事になるけど。」 「構わない...使ってくれ。」 分かった!といい外に出て行って数分後 「じゃあ、材料が集まったから作るね。」 そう言って材料として並べれたのは バッタ、トカゲの尻尾、蝶の羽 「これを1つの容器にまとめて...ぶどうジュースを少し加えて...出来た!」 そう言って容器に完成品を注ぐディオナ 見た目は酷くドロドロっ...としてないどころか艶まである美味しそうなものが出来上がっていた 「何がどうしたらこうなるんだ...」 「あ、えっと...誰が飲む?」 ディルックがお酒を飲めない事を思い出したディオナが聞くと 「では私が。」 と後ろでずっと立っていたアデリンが名乗りあげた 「分かった、はい。」 と手渡しされたものを少し眺め 「頂きます。」 と飲み始め数秒後容器から口を離す 「いつの間にアルコールが入ったかも分かりませんがしっかりアルコールも入っています。今まで飲んだお酒の中でも最高峰だと思います。」 と言いながらまた飲み始めるアデリン 全て飲み干し 「ご馳走様でした。」 と容器をディオナに渡す それを受け取りながら 「ほらね、言った通りでしょ?あなたも同じ材料で作ってみる?」 ディルックに問いかけると 「まともなものが出来るとは思えないが...やってみよう。」 「じゃあ、はい。」 と全く同じ材料を渡す 渡された物をディルックは疑いの眼差しで受け取り そして作り始める こちらも数秒で出来た が、さっきのものとはうってかわって...見た目が残念な事になっている 「......」 「えっと...アデリンさん、飲む?」 「ええ...頂きます。」 「アデリン、まずいと思ったらすぐに飲むのを辞めるんだぞ。」 「はい。」 と言い何の躊躇いもなく飲み始めるアデリン そして飲み干して一言 「さっきディオナ様が作ったもの何も変わっていません。とても美味しいです。」 「え?」 「え?」 ━━━━━━━━━━━━━━━ 多分見てる人は居ないだろうけど時々投稿してる黒音です。 まあ僕にしては更新が早い方でしょう! まあ結局唐突に思いついた話を書き記すだけのものなんですけどね。 んじゃ...まあそんな事は置いといて 今回の小説はどうだったでしょうか! まあそもそも見てる人は居ないんですけど!!!(???) では...また次の投稿で...
原神小説「双子の目覚め」
「ここは...?」 彼女が目覚めて初めて放った言葉 記憶喪失などではなく 本当に知らない場所に居た 元いた世界とは全く異なる しかし似ている世界 「一体どれくらい眠っていたんだろう...」 彼女とその兄は テイワットの外の世界から来た人間だった 「お兄ちゃんを探さなきゃ... もしかしたら近くに居るかも?」 希望を持って異界の地を歩き回ったが 兄は見つからなかった 「居ない...ここじゃない別の世界に飛ばされたのかな...まだ目覚めてない、もしくは遠くで目覚めてる可能性もあるよね」 当分の目的は決まった 「とりあえずお兄ちゃんを探す旅に出よう」 その瞬間 彼女は旅人となった ━━━━━━━━━━━━━━━ 彼女は兄を探してテイワット大陸を旅した 七国を訪ねた そしてカーンルイアに滞在した 旅を終えて1つ彼女はテイワットの法則に懸念の覚えた その法則とはテイワットのシステム この世界が神の目を持つ「原神」を犠牲として崩壊から守られている事 彼女はこのシステムを良く思わなかった そうして彼女はこの原神を犠牲とする法則を変えるため カーンルイアの民と戦うことを決めた たとえカーンルイアが滅び、 テイワットが滅びる事になろうとも... 宮廷親衛隊「末光の剣」であるダインスレイブはこのシステムを維持するべきだと考え 彼女と決別した そうして戦いの準備をする中 兄、空は目覚めた 空は目覚めたばかりでわけも分からなかったが 蛍に協力し、戦う事にした そうして蛍と空、カーンルイアの民は協力し 七神と戦い そして、敗北した カーンルイアが滅亡すると天変地異によりテイワットが崩壊する そのため蛍は言った 「私と一緒に別の世界に渡ろう」 そうして別の世界へ渡ろうとしたとき 天理が目の前に現れ... ━━━━━━━━━━━━━━━ 「ここはどこだ?確か蛍に言われてテイワットから出ようとして...謎の神に蛍が連れて行かれて... 蛍!?いるか!?」 返事は無い 俺は蛍を探すため旅に...出ようとしたが あいにく生き延びるのもやっとだった どうにか釣りなどをして食料を確保し数日 魚では無いものが釣れた 「助かったぜ...オイラはパイモン!お前はなんて名前なんだ?」 そうしてパイモンを助けて(釣り上げて)お礼としてパイモンはテイワットの事を知らない俺を案内してくれる事になった ━━そして現在に至る...━━ あとがき はい、お久しぶりです() そもそも僕の書いた物語を読む人は居るのでしょうかと思いつつある今日このごろ... とりあえず今回の物語の説明を...と言ってもタイトルの通りなんだけどね まあ簡単に説明する文書いときます テイワットに隕石として異世界から渡ってきた双子、空と蛍 蛍は空よりも先に目覚め、空を探す旅に出るが見つからず旅を終え テイワットの法則に懸念を抱く 神の目を持つ「原神」が天空の島に登り その身を犠牲としてテイワットを守っているシステムに そうしてそのシステムを変えるためその時滞在し、統治していたカーンルイアの民と戦う事に そうして戦う準備を進める中空が目覚めてすぐ蛍と再開 わけも分からず一緒に戦い七神に敗北 そして蛍はカーンルイアが滅びると天変地異が起こり テイワットが滅びる事を知っていたため空とテイワットから出る事にする しかし出ていく時に謎の神、天理の調停者に邪魔され蛍が連れ去られ空も捕まり 現在に至る... 書いた僕でもよく分かってません() まあこれも書こうと思って1日で完成させたからね なんか物語に不都合があっても仕方ない...仕方ないよね? まあ今回の物語は双子の話でした 以上閉廷 また次の物語で...
原神小説「無駄足」
前回の原神小説の完成版だよ☆ まあ小説初心者?って感じの僕だが最後まで読んでくれたら嬉しいよ。 では... ━━━━━━━━━━━━━━━ モンドに香る酒の香り 匂いの元を辿ればラグウィンド家が経営する「エンジェルズシェア」にたどり着く。 エンジェルズシェアにはたまにオーナーのディルックが情報収集のためバーテンダーをしている事がある。 ある日、夜遅くにエンジェルズシェアに1人の客が現れた。モンドを守る西風騎士団の騎兵隊長、ガイア。 ガイア「午後の死を1つ...ん?今日のバーテンダーはお前なのか」 ディルック「午後の死を1つ、承知した」 ディルックはガイアの言葉を無視しテキパキとカクテルを作り出した。 ガイア「おいおい無視かよ...」 ガイアは気にせず周りを見渡した...周りの人は既にグループを作っていてガイアの入れそうなグループなど無かった。 ディルック「午後の死、お待たせしました」 ディルックは盃をガイアの方へなめらかに滑らせた。 ガイア「旦那ぁ、話し相手になってくれよ」 ディルック「無駄話は遠慮願いたい」 ガイアはディルックの言葉を無視し、色々な事を話し始めた。 ━━━━━━数分後━━━━━━ ディルックが裏の方から戻ってくるとガイアがテーブルに持たれながら寝ていた ガイア「Zzz...」 ディルック「気持ちよさそうに寝ている所悪いがそろそろ閉店時間だ、起きてくれ」 ディルックはガイアがもたれているテーブルを軽く叩いた。 ガイア「ん...?悪い寝てたか。それでよぉ旦那 この前あのクレーがなぁ...」 ディルックはガイアの言葉を遮り ディルック「話を続けようとするな、閉店時間だ。」 するとガイアは時計を見て ガイア「ん?もうそんな時間なのか、でな?クレーが...」 ディルックは不機嫌そうに ディルック「閉店時間だ、帰ってくれ」 ガイアは仕方なさそうに ガイア「ははっ、しょうが無いな旦那は…へいへい、すぐ帰るさ」 ガイアは席を立って少しふらつきながら扉に向かって行った。 ディルック(やっと帰ったか...) するとディルックはガイアの座っていたテーブルの下に何か落ちている事に気づく ガイアの服に付いているひし形のような装飾品の1つだった。 ディルックはそれを拾いながら ディルック(あいつ...落とした事に気付かなかったのか...?) ディルックは顔を顰めながらそれをポケットにしまい店を閉めた。 ━━━━━━翌朝━━━━━━ ディルック(さて、これをどうするか …騎士団に届けるか?それとも装飾品の変えがあるだろうか...) そんな事を考えながらディルックは店を開きバーテンダーをチャールズに任せ自分はアカツキワイナリーの業務を始めた… ディルック(今日、僕はある人物に呼ばれている...手早く終わらせなければ) ━━━━━━━━━━━━━━━ ガイア「ふぁぁ〜...昨日は飲みすぎた...」 ガイアは起きて支度をした後に騎士団の制服に着替えた。 ガイア(よいしょっと...ん?装飾品が1つ外れてないか?何処かで落としたか...) ガイアはそのまま部屋を出た 騎士団本部の2階は騎士団の寮になっていてここに住み込みで働いている騎士も居る…ガイアもその1人である。 ガイアは階段を降りてすぐある1人の偵察騎士、アンバーと出会った。 アンバー「あっ!ガイア先輩!おはようございます!」 ガイア「相変わらず朝から元気だなぁ...」 アンバー「昨日の夜は任務があって実はまだ寝てないんですよね〜、あはは... ところでガイア先輩は今から何を?」 ガイアは目を逸らしながら ガイア「それは...これから騎士団の仕事を...」 アンバー「あ〜っ!また仕事をサボって何かしに行くつもりですねーっ!」 ガイア「またって...何回もサボってるみたいに言うなよ...」 なお、既に何度もサボっているのである。 ガイア「忘れ物を取りに行くだけだよ …」 アンバー「なぁんだそうゆう事だったんですね〜...」 ガイアは団長の部屋を向き歩きながら ガイア「じゃあな、ジン団長に話を通して来るとするよ...」 アンバー「は〜い!お勤めご苦労様ですっ!」 ━━━━━━団長室━━━━━━ ジン「ん?ガイアか...ってどうしたんだその服...」 ガイア「おっ、流石ジン団長。些細な変化にすぐ気づくほどの洞察ry((」 ジンはそれを遮り ジン「で、どうしたんだ?」 ガイア「全くつれないなぁ団長は...実は昨日何処かで落としたみたいなんだ...おそらくエンジェルズシェアだと思うんだが...」 ジン「それを取りに行きたいって事か?」 ガイア「そうゆう事だ、一応報告を...とな」 ジン「そんな事なら私に報告しなくてもいいと思うのだが...まあいい、一応許可しよう。だが用が済んだら帰ってくるんだぞ、仕事があるからな。」 ガイア「へいへい、じゃ」 ガイアは騎士団本部を出た。 ━━━━━━━━━━━━━━━ ガイア(と言っても2日連続あいつがバーテンダーって事は無いだろうな...あいつはあれでもアカツキワイナリーの当主だ、きっと業務に追われているだろう。) ガイア「まあ、とりあえず行ってみるか」 ガイアはエンジェルズシェアへと向かった。 ━━━━━━━━━━━━━━━ チャールズ「これはこれは騎士さん、こんな朝から酒場とは...」 ガイア「いや、酒を飲みに来たんじゃないぞ?あくまで落とした物を探しに来ただけだ」 チャールズ「そうゆう事ですか、ですがエンジェルズシェアでは閉店した後、忘れ物はその日のバーテンダーが保存しているはずなのでもうここにはないと思いますよ?」 ガイア(昨日のバーテンダーはディルックだよな...) ガイア「確かに何処にもないな...仕方ない、アカツキワイナリーに行くとするか。」 ガイアは酒場を出た。 チャールズ「またのお越しを」 ━━━━━━━━━━━━━━━ ガイアがアカツキワイナリーに着いたのは夕方 ガイアが扉へ向かうとメイド長のアデリンが立っていた。 アデリン「これはこれはガイア様、何か御用でしょうか」 ガイア「よおアデリン、実は落し物をしてな...旦那が保管してると思うんだ、会わせてくれないか?」 するとアデリンは首を横に振った アデリン「申し訳ございません...旦那様は先程、着替えて、【交渉相手】とやらに会いに向かわれました」 ガイア「交渉相手...分かった、どこに行ったか分かるか?」 アデリン「確か星蛍の洞窟、と仰っておりましたよ」 ガイア「なんでそんな所に...ありがとうなアデリン」 アデリン「向かわれるのですか?」 ガイア「嫌な予感がしてな」 アデリン「ドラゴンスパインはとても寒い地域です、お身体にはお気を付けて」 ガイア「ああ」 ━━━━ドラゴンスパイン━━━━ ガイア(今から行くとしたら着いた頃には真っ暗だろうな…一応ランタンを持っているが急いだ方がいいか) ガイアは足早に星蛍の洞窟へと向かった。 しばらく進むと西風騎士団錬金術師、アルベドの拠点に着いた ガイア「おっ、ここがアルベドの拠点か...本人は居ないようだな...火にでも当たって暖を取ろうとしたが今は時間が無いからな…それにしても少し荒れてるな?本や調合台が倒れてやがる...」 ガイアは先に向かった。 ガイア「やっと着いた...こんなところを交渉場所に選ぶとはどうゆう考えなんだ?」 ガイアは洞窟に入って行った... 入ってすぐ、ヒルチャールが1人居た ガイア(悪いな...今は急いでるんだ) ガイアは剣を取り出した するとヒルチャールがガイアに気づき向かって来た。 しかしヒルチャールが飛び、攻撃しようとした時 ガイアは消えた。 ヒルチャールが着地し混乱...する間もなく後ろから剣で首を飛ばされた ガイア「これには少し準備がかかるんだ...まあお前が走っている間に終わったけどな」 ガイアは剣を出した時には自身を薄い氷の霧で囲っていた。 そしてヒルチャールが飛んだ瞬間に自身がヒルチャールにとって見えなくなる程に周りの霧を濃くし、霧の中からヒルチャールの下を通り抜け...霧を消す。 そうする事でヒルチャールにはガイアが唐突に消えたように見える。 ヒルチャールが着地した時にはガイアはヒルチャールの方を振り向きながら剣を横に振った。 ガイア「ふぅ...いつもは剣を振りながら霧を纏うが...やっぱり霧を纏うのに時間がかかるのがデメリットだな」 ガイアは剣をしまい洞窟の奥に進んで行った。 ━━━━━━数分前━━━━━━ ディルックは【交渉相手】に会っていた 場所は星蛍の洞窟の最深部 交渉相手、及び今回ディルックが会いに来ていたのはアルベド。 アルベド「とりあえずこれ以上近付かないでくれ...理由は話す」 ディルック「分かった...で、僕を呼んだ理由はなんだ」 アルベド「来てくれてありがとう、ディルックは僕が錬金術師なのは知っているね?」 ディルック「知っている、あと、 僕は君に呼び捨てされるほど親しくは無いと思うが」 アルベド「おっと、そうなのかい?僕なりに親しみを込めてそう呼んだんだが...」 ディルック「まあいい、要件を言ってくれ」 アルベド「分かった、知っての通り僕は錬金術師で常日頃研究に勤しんでいる...そして僕は人工生命だ、僕は普通の人間には飲めない薬も僕はある程度飲むことが出来る。だから、僕用の【暴走】を抑える薬の研究も進めていた。」 ディルック「待て、暴走とはどうゆう事だ」 アルベド「そのままの意味だ、僕は滅亡したカーンルイアの技術で生み出された生命、だが作られた生命は時に暴走する。 スクロースが作った風の精霊の様な弱小な生命なら風の勢いが少し強くなったり、不発に終わるだけで済む、だが僕の様な人間に限りなく近い、大きな生命だと話は別だ。 暴走の確率は限りなく0に近いが、起こらないわけではない 知能がある生命だと、感情が混乱し何もかも破壊しようとする化け物になる」 ディルック「なに?」 アルベド「ここからが本題だ...さっき言った通り僕が暴走する可能性は限りなく低いがしない訳では無い... そして最近、僕の意識は少しずつ意識が霞んできている...その...意味が....分かる...かい......?」 ディルック「なっ...そういう事かッ...!」 ディルックは大剣を取り出しアルベドに聞いた。 ディルック「質問だ、なぜ僕を選んだ?」 アルベド「それは...騎士団の皆は...僕にとって...家族のような物だ.... 僕を殺して....心に......傷を........負ってほしく...なかっ............」 そこでアルベドの意識は飛んだ。 そして手には剣を持っていた ディルック「やはりこうなるかっ!!!」 ディルックは言われていた通り離れていたため考える時間はあった。 ディルック(アルベドは錬金術師...おかしな技も使ってくるだろう...となるとこちらも元素を使わないと勝ち目は無い。幸いな事に僕の神の目は炎、寒さによる影響は受けづらい。そして向こうも人工生命、寒さによる影響を受けないだろう…) 周りには投擲物を防げるような遮蔽物も無く足場が悪い...しかしアルベドは岩元素の神の目を持っている、足場を作るのは容易い ディルックは大剣を両手で持ち左肩に構えた… 大剣に黒がかった烈焔の力を纏わせ そして、右に振りかざしながら ディルック「烈炎...一切を焼尽せよ!!!」 ━━━━━━━━━━━━━━━ ガイア「さすがに凍えるなぁ...というか旦那は何処に...」 そう言っている途中でガイアの視界の端に黒がかった大きな炎の鷹が見えた。 ガイア「もう始まったのかよっ...!」 ガイアが居るのは洞窟に入って少し進んだだけの場所、そして炎の鷹が見えたのは洞窟の最深部。 ガイア「寒さなんて気にしてられないよな?」 ガイアは走って下へ向かった。 ━━━━━━━━━━━━━━━ ディルック(くっ...やはり足場が不安定すぎる...ここはほとんどが水浸しで足場と呼べるものは浮いている氷だけだ...しかも氷の上に長居しすぎると炎の影響で少しずつ溶けてしまう...) そんな事を考えてる間にもアルベドは剣を持ち近ずいて来ている。 アルベド「はぁっ!」 アルベドが剣を降るとディルックは大剣で防ごうとする...が、アルベドの剣に大剣が触れると岩が破裂するような衝撃があった。 ディルック「ぐっ!」 大剣が弾かれディルックは体勢を崩してしまった。 ディルック「しまっ...」 アルベドは突きの体勢をとり、そのまま剣を突き刺した......が、剣先はディルックに届いていなかった。氷の壁がアルベドの剣を防いでいた。 ディルックが横を見るとガイアが立っていた。 ガイア「間一髪だったな...」 ディルック「ガイア...何故ここに」 ガイア「そんな事はあとだ、今は目の前の脅威を排除する事が最優先だろう?」 ガイアが指を鳴らすとアルベドが氷に突き刺していた剣が凍っていった。 アルベドはすぐに剣から手を離して距離を取った。 ガイア「ほぅ...意識は無くても状況判断は完璧のようだな。」 ディルック「普通の人間は恐怖で動きが遅れる事もあるが今のアルベドにはそれがない...普通の人間より冷静な判断を下すことが出来る。」 ガイア「とりあえず...足場を安定させないとな」 ガイアは元素の力で自身の周りから地面の水を凍らせた。 ディルック「これで...こちら側の有利だ」 アルベドは自身の足元に陽花を作り浮かせた。そしてアルベドが手を大きく振りかざすと岩元素の力が激しく爆発し周囲の氷の地面が破壊された。 ガイア「おいおいなんでもありだなアルベド...宙に浮いたりなんなら腕を振るだけで俺の氷を破壊しやがった」 ディルック「ガイア、空中に足場を作る事は可能か?」 ガイア「空中に足場は無理だが...地面から階段のようにする事なら出来るぞ」 ディルック「分かった、アルベドの周りに氷の霧を撒いてくれ、そしてお前がアルベドに正面から階段を作り突っ込め。」 ガイア「突っ込め?俺を殺す気か?」 ディルック「話を最後まで聞け、お前が霧を周りに撒き散らして視界を悪くしたあと僕は後ろに回り込む...僕の合図でアルベドの後ろに階段を作れ」 ガイア「分かった...じゃ、やるぞ!!!」 ガイア「パチッ」 ガイアが指を鳴らすと周囲がパチパチパチパチ...と音を立て霧が現れた。 そしてガイアはアルベドへ向かうための階段を作り... ガイア「流石に作戦が分かっていても突っ込むのは少し...怖いなっ!」 ガイアは階段を猛スピードで走った。 アルベドは指を鳴らそうと手の形を作り、手を大きく振りながら指を鳴らした。するとガイアの作った階段が破壊され、周りをおおっていた霧も消えた。 それと同時に、 ディルック「ガイアぁ!!!」 ガイア「あいよっ!」 ガイアは地面に落ちながら指を鳴らし階段を作った。 アルベドがディルックの方に振り向こうとする、 ディルックは階段を飛びながら駆け上がり... ディルック「はあぁぁっ!!!」 ディルックは大剣アルベドに向けて振りかざし、寸前で止めて大剣を捨て拳で腹の方を思い切り殴った。 アルベド「がぁっ...」 アルベドは力なくディルックの方へ倒れた。 ガイア「いってて...元々俺が階段から落とされる前提かぁ?」 ディルック「アルベドを油断させるにはこれが1番良かった。」 ガイア「はは...俺が怪我する前提の計画だったのかよ…とりあえずアルベドは俺が騎士団に届けて状況を報告しよう。」 ディルックはガイアにアルベドを渡しながら聞いた、 ディルック「ところでガイア、何故ここに来た?」 ガイア「あぁ...昨日の夜エンジェルズシェアで俺が酒を飲んでただろ?その時に落とした装飾品を受け取りにアカツキワイナリーに行ったんだがお前が居なくてな、星蛍の洞窟に行ったとアデリンが言ってたんだ。それで嫌な予感がしてな...来てみたらお前がアルベドと戦ってたって訳だ。」 ディルック「アデリン...誰にも話すなと言っておいたはずだが…」 ガイア「はっはっはっ、お前がやばい状況になるって予知してたんじゃないか?ところで俺の装飾品は...」 ディルック「あぁ...すまない」 ガイア「ん?いや、怒ってもないから返してくれよ。もしかしてワイナリーに置きっぱなしって事か?」 ディルック「ワイナリーで...」 ガイア「やっぱな...なら、俺はアルベドを騎士団に預けてワイナリーへ取りに行こう」 ディルック「違う...」 ガイア「ん?どうゆう事だ?」 ディルック「ワイナリーで...破棄した…」 ━━━━━━後日━━━━━━━ アンバー「ガイアせ〜んぱいっ...ってあれ?服についてたひし形のやつどこ行ったんですか?」 ガイア「実は落し物としてワイナリーで破棄されたそうで...変えもないから1週間このままらしい...」 ━━━━━あとがき━━━━━━ やあやあやあ...黒音だよ これは最初に投稿した原神モチーフの小説の続き...そしてこれで最終回() 小説を書いたのは初めてでまだ慣れないね〜... まあこれで僕の書いた初めての小説の完結だね。 まあ小説書くのが苦手って事もありおかしいところもありますが... 面白半分で呼んでくれたら幸いです。 じゃ...あとがきはこれくらいにして... では、また次の小説で()