さくら
35 件の小説最期
人生の最期の、さようならの言葉を紡ぐ時 貴方と私は同じことを思うのかな
遠いな
追いかけても追いかけても 貴方は遠ざかっている気がして 焦ってまた追いかけるけど もう間に合わないのかな
独り善がりの押し付けた想い
小学校の頃から貴方が気になっていた 正確には、明るく元気な貴方がずっと視界に映っていたから ただ見ていただけ 中学校に入っても貴方の元気な姿を見ていた たまたま話す機会があってそこから話すようになり 本気で好きになった でも“私なんかが選ばれる訳がない”と思っていたから 隠していたの でも貴方から“お前がいい”って言われて すごくすごく嬉しかったの けど思っていた恋人生活とはかけ離れていた しばらくして、貴方は学校に来なくなった 来ない事が悲しかった訳じゃないの クラスメイトに馬鹿にされているのが許せなかった 他の恋人同士は仲良く歩いて帰っていて 見てて羨ましかった それに対して私はいつも1人 辛くて辛くて毎日一人で泣いていた 結局、貴方が学校に来なくなってから距離が出来た 分かってたよ、貴方が物理的にも心理的にも離れていたのは けど お化け屋敷が怖い私を気遣ってくれたのも ホワイトデーとか誕生日、クリスマスにプレゼントをくれたのも 一緒にゴロゴロして過ごしたくだらない時も 修学旅行の時遊園地に誘ってくれたのも 全部全部大切で もっともっと思い出を増やしたかった でも結局、何一つ貴方に伝わることも無く終わってしまった 泣いても泣いても貴方は私をもう見ない だから私も貴方を見るのをやめるよ やっと決心が着いたよ 私じゃない誰かと幸せになってね
結局は
助けを求めても 苦痛に顔を歪めても 泣いていても 誰も助けてなんてくれない アニメのヒーローならすぐに駆けつけるけど 現実なんて皆、他人任せでしょ だって他人に“たすけて”なんて言っても 自分の事じゃないもんね
もどかしさと自己嫌悪
“写真撮ろ” 貴方がそう言って、リアルタイムの写真が投稿されるBeRealで写真を撮った そのまま投稿し何事も無かったかのように振る舞う “彼女さん見たりしないの?” 私は貴方を見ずにそう言った “あー今日は投稿してないから見れないはずだし大丈夫” 彼女の投稿がないか確認しそう言った あーあ、彼女さんが見てくれたら良かったのに それを見て怒って貴方と距離を置いてくれればいいのに そうすれば私を見てくれるかもしれないのに 私は、そんな最低な事を思いながら “そっか” とだけ呟いた
最期の五感
私が最期の瞬間に感じる 音 感覚 景色 匂い 色は 私が大好きだったあの人がいい でも、現実は理想とはかけ離れているんだろうな 私という“にんげん”の最期を看取るのは誰なんだろう
真に似せた何か
文字を信じて 言葉を信じて ネットを信じて 人を信じた先にあったのは 暖かい言葉ではなく 冷たい冷たい言葉たちだった
ずっとずっと先の未来
もし来世があるならば あなたの隣で笑っているのが あの人じゃなくて 私であって欲しいと願うばかり 例え、来世で出会えなくても 何百年、何千年とかかっても あなたの隣であなたと同じ道を歩んでみたい
意味の無い事
人より劣っていることは理解している けど努力をしない 努力しても置いていかれるのが辛かったから辞めた 何時からだったっけ 私が努力するのを辞めたのは
可愛げ
過去の私は 宝石のように輝く目をしていた けど今はどうだろう 現実に打ちのめされてボロボロの見た目で 胸を張って“輝いている”なんて言えない 私はいつから壊れたんだろう 一緒に過ごして、寝て、笑っていたあの時が いちばん可愛かったのかな