メイ

7 件の小説
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メイ

初めまして、感情を言葉にしたり空想の世界を活字にする事が好きです。よろしくお願いいたします。

手をふる

カレは時々、足を引きずるように歩いた 山も海もアクティブに楽しむ頑丈な人だった まだ出会って間もない頃、会いたい口実で、引越し先でタンスが倒れると怖いから、補強して欲しいと呼び出した。 仕事中に。 補強する事が得意な訳でも、仕事が暇な人でもなかった。 今、思えばなんて失礼なこと。 だけど、カレは来てくれた。 自転車で帰るカレを見送りに出た。 魔女の宅急便に出てくる「とんぼ」のように、颯爽と自転車に乗り少し振り返り手を振る仕草を今でも忘れられない。 カレは時々、足を引きずるように歩いた。 その理由が通風の痛みだと、後々知った。 夕焼けに小さくなる くせのある歩き方 ずっと手をふり続けていたいひと ダンデライオン ユーミン この曲を聴くと思い出す、忘れられない恋

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手をふる

生きる

生きている 昨日も今日も明日も それが 当たり前でないことは 誰しも知っている でも、 心から喜んで、心から感謝して 一日を充実して眠りにつく人は どれだけいるだろう 今日が 最後の一日だと思って生きてる人は どれくらいいるだろう 今置かれている状況 お金、健康、人間関係 その渦の中で、もがき苦しみ 明日が楽しみだなんて思えない そんな人が、外から見ても分からないけど、 案外多くいる。 人は苦しみの中に幸せを見つける 夫婦愛、家族愛、恋愛、 美味しいものを食べる 趣味に没頭する それは逃げではない それで心のバランスを保っている だから、本当に苦しいときは 誰かを求めたり(愛したり) 自分の心に従って我慢する事なく、 頭を空っぽに集中できる事をするべき。 必ず、何かしらの苦しみは 穏やかに緩やかに、形を変える。 今が人生の全てと思わないこと 自分の未来を投げ出さないこと 自分の想いは実現するから あなたの夢を口にしてみよう

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生きる

まほろば

「まほろば」 その昔、20歳前後のわたしは この名前の喫茶店、今でいうカフェで、誰かと待ち合わせした。 誰なのか… 誰だったのか… 遠い過去。 こう見えて? 若い頃はよくモテた(笑) 同世代から親世代まで。 食事に誘われる事は度々。 でも、二人きりになると男性はとても紳士に私をエスコートしてくれた。 なので、グイグイとかガツガツとか、失礼な事をされた覚えもなく。 「身持ちの固い女性」でいられた。 先日、若かりし頃のK氏に似た人を見た。 もしかしたら息子さんかも知れないな…ふと思った。 彼は既にこの世にはいない。 母と同じ年だったから、男性として見ることは無かったけれど、カレは私をとても大切に想ってくれていた。 大人の女性になるということ、 世の中のこと、色々教えてくれた。 私が好きだと言った筋煮込みを作って持ってきてくれた事もあった。 けれど、カレの人生は 寂しさで溢れていた。 時よりお酒の匂いが朝までしていた。目も腫れ苛ついていた。 ボールペンを投げつけられた事もある。 若くして肝硬変で亡くなったと聞いた。 誰もカレの寂しさ弱さを理解して救ってあげられなかったのだと思うと胸が痛い。 もぉ、魂に戻り十分癒されているだろう。 きっとまた会える。 そんな気がする。 懐かしい過去が甦る。 そんな初夏… 想い出は美しすぎて 八神順子の歌が流れた

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まほろば

ひこうき雲

朝の満員電車がストレスで、 時間をかけて普通電車で座って行くことにした。 ランドセルを背負った子供が颯爽と歩く。 周りにいるサラリーマン風の人々にも子どもの頃があったのだろう…と思いながら目を閉じる。 小学生の私が見える。 自分から声をかけるのが苦手で、誘われたら応えるけど、誘われないとひとりで帰る。 帰り道に、わりと大きな文房具屋さんがあり、時々母にもらったお金で、ノートや文具を買う。 そこに並ぶ駄菓子に目がいく。 帰り道に駄菓子を買う小学生に 「あっ買い食いするの?」と横目で見ながら実は羨ましかった。 家に帰ると鍵はかかってなかった。 母は専業主婦だったから、家に帰れば必ずいる、 時にお友達とお喋りしたり、洋裁やお菓子作りで留守をしていても、鍵は空いていた。 今にして思えば、物騒な話だ。 帰宅して母のいない家で、私は自分の豚の貯金箱を逆さにして、チャリンチャリンと大きな音を立て、小銭を握って文房具屋さんに走った。 なんだか良くないことをしてる気分で、急いで30円くらいの駄菓子を買った。たぶん麩菓子だった気がする。 どこでそのお菓子を食べたんだろ。 記憶にないけど、母にはバレてた。 通勤電車、急行に乗らずコトコト一駅ずつ停まる普通電車に乗ったから見えた懐かしい景色。 耳にはユーミンのひこうき雲

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ひこうき雲

今どきの恋文

今どき、、 手紙を書いてポストに入れ、届いたものを読み、返事の手紙を書く そんな文通をしている人など、 極々わすがで、そのやり取り自体を楽しむ気の長い人しかいない 今どき、、 出会いも同じ職場や同じ趣味仲間 合コンや紹介なんてのは、 その後、ややこしくなるのが面倒だと避ける。 自然とマッチングアプリや出会い系イベントで、 気遣いのいらない 知らない人と知り合う人が多い。 今どき、、 第一印象(男性は顔、女性は背景)が気に入れば、大抵直ぐにメッセージのやり取りが始まる。 そして、ひとまずお会いして確かめる。 2時間程度、お茶か食事をしながら、話をしてみる。 今どき 相手のイメージが違えば、 自分の詳細な情報を伝えてないので、断ることもなくブロックすれば関係性はなくなる。 残念ながら、人との出会い方は簡単で簡潔になっている 今どきの マッチングアプリを疑心暗鬼で始め 出会ったカレとは2ヶ月以上、 一度も会うことなく、LINEだけでやり取りをしている。 毎日 朝の「おはよう」「いってきます」から、夜の「帰ります」「おやすみなさい」まで。 2ヶ月のうちに、会いたい話にはなっても、なぜか会えない。 約束はする けれど、いつもどちらかのドタキャン。 会えない本当の理由は分からないままやり取りだけは変わらない。 いや、一旦は終わろうとしている。 なのに、すぐに再開する。 その時間の中で、 互いがこれまでには起こらなかった事を経験する。 仕事だったり、入院だったり、 一度も会っていない 電話で話もしていない。 彼氏でも彼女でも、知り合いでもない 今どきのLINEだけの不思議な仲 なのに、互いを励まし互いを敬い、 心配したり、未来を語ったり、 彼女はカレの背景を知ろうとし カレは彼女の嗜好を知ろうとする だから、一度も会っていないのに、 会う前から合うな。 みたいなのは互いに感じてる。 合うな…どころか このタイミングで、この人に出会えた奇跡はなんだろうかと思う ただ、まだ一度も会ってない そして、実際に会うことが実現し リアルにお付き合いができるのかすら 神のみぞ知る… そんな領域にいる 今どきの恋文をまるで文通のように 送り合う日々

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ホームの向こうに

愛の意味もわからない若いころ、 偶然出会ったカレに夢中になった。 優しいけど、口数は多くなかった。 見た目はとても爽やかで昭和のいい男(神田正輝似) シャイで愛を語るような人じゃなかった。 カレの選ぶデートコース全てが私の初めての経験だった。 月日を経て、ご両親やお姉さんご夫妻のお家にも泊まりに行かせてもらう良好とも思えるお付き合いをしていたつもりだった。 あの日までは、、 『「丙午の子はダメ」と母さんが言ってる。何年か付き合って年がいけば諦めてくれるやろ』 体調を崩して入院していた私に言ったカレの言葉は、 私の心を砕いた。 そのままほどなくして、カレとの別れを決めた。 カレの姉から 「〇〇が荒れてる」と電話があった。 でも、まだ愛が何かが分からない私は 「私よりお母さんを選んだ」とお姉さんに伝えたと思う。 そのカレとのデートの後、いつも電車のホームを挟んで、どちらかが先にきた電車に乗り手を振り別れた。 今でも時々、竹内まりやの「駅」を聴くと、ホームの向こうに立つカレを思い出す。

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メモリ

どんなに愛していても どんなに求めていても 愛は時間と共にかたちを変える 苦しくて切なくてはち切れそうな気持ちも 悲しくて寂しくてやりきれない気持ちも 嬉しくて楽しくて宙を舞うような気持ちも 愛しくて優しくて心が温まる気持ちも 色んな感情を、繰り返し繰り返し 乗り越えたからこそ辿り着いた愛のかたち 変わることのない愛情はあるけれど、 家族でも恋人でも友達でもない愛のかたち 互いが嫌いになるわけではなく 互いが一歩前進して応援し それぞれのステージにあがる ここまで辿りつけたこと 感謝と喜びで讃え合いたい。 そんなメモリ… 胸に刻む。

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