夜ステップ

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夜ステップ

【元演劇部】脚本とかその他諸々書いてますです!よろしくお願いします!文章力を鍛えたい!!

自己紹介2

初めまして、夜ステップです。名前は後々変更するかも…ですが、とりあえず今までの作品を消して完全な名義変更をしてみました。 前回まではボカロPの方と同じ名義で適当な物を投稿したりしていましたが、ここ最近はボカロの方では表現しきれない部分や単に自分語りや日常の綴をしてみたくなって、ボカロPとは完全に乖離させた新たな名前で色々と始めたいと思います。 自己紹介です。二度目です。 夜ステップです。とある田舎町で暮らしています。単に田舎町といっても色々あるので、イメージのつき易いように書くとまだ電車の線路が二本ある田舎町です。過疎ってほど過疎ってない! 年齢は特に明かすつもりはありませんが、成人はしています。選挙もちゃんと行ってます!まだピチピチですが! 中学時代は剣道を高校時代は演劇をしておりました。特に演劇では脚本を書いたりしていたので、そちらも投稿してみようかなとやんわりと思っています。 とりあえず今日は眠いので寝ます。 今後ともよろしくお願いします。

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自己紹介2

『脚本』liFe(劇伴作品です!小説ではありません)

未咲『こんにちは…関西の兵庫から来ました!2年生の窓街 未咲と言います。父の仕事の都合で転校してきました!えーと好きなことは読書で前の学校では帰宅部、でした。これからよろしくお願いします。え、まだですか?そうだな…ここは空気が綺麗でいいですね!なんか夏の匂いが素敵?です!おばあちゃんちみたいな…ええと、ありがとうございました!』 拍手のSE 緞帳が開く ACT1(図書室)A 部員1人の文芸部で未来は何やら小説を書いている様子 そこに皐月と愉快な仲間たちが現れてうるさくする。(意図的ではない) 皐月は少し気を遣っている そして未来は机を叩く仕草?などをする 愉快な仲間たち決まり悪そうに去っていく 皐月『あ…未来ちゃん…ごめんね、少しうるさかったよね その』 未来『…』 皐月『え…と』 未来『…騒ぐのなら出ていってくれない?』 皐月『あ…うん…ごめんね』 未来の目線は直ぐに向き直る 皐月は気まずそうに出ていく 未来『はぁ…』 結野『また、追い返したの?』 未来『ええ、これでも部活動ですから』 結野『ただでさえ若者の活字離れが深刻なのに追い返されたら困るよ』 未来『どうせ、あんな人たち恋愛漫画とかしか読みませんよ、普及には繋がりません』 結野『未来ちゃんも別に読まないでしょ』 未来『私は文芸部だからいいんです』 結野『…図書室は誰のものでもないんだよ』 未来『別に騒ぐなら出てってって言っただけです、図書室の権利を独占する気は毛頭ありません』 結野『…ぬ』 未来『あとこれ、面倒なんでやめていいですか?』 結野『ちょちょちょ、それはダメだよ!』 未来『部員1人で小説集は無理がありますって』 結野『60年の伝統ある冊子だからこればかりは譲れない!』 未来『…えぇ…』 結野『ちなみにどれぐらい書けたの?ちょっと見せて…』 未来『別にいいですよ』 冊子を見る結野、そして 結野『ゲッ…』 未来『どうしました?虫でもついてました?』 結野『ちょっとこれは…いや…その』 未来『カフカ超えました?』 結野『むしろ逆かな…』 未来『?』 結野『この変態セクハラメガネ、湯婆婆、歩く雑音って言うのは』 未来『あぁそれは(自主規制音)と(自主規制音)と(自主規制音)ですね』 結野『じゃあトトロ、低予算ミッキー、マスターヨーダ(フォースなし)は』 未来『あぁそれは(自主規制音)と(自主規制音)と(自主規制音)ですね』 結野『ちょそれは本当に追放される!しかも実際のモデルがいるならなおさらダメだって』 未来『司書さんも分かっちゃうんですね』 結野『うわ…しまった』 未来『どうせ書くなら大っ嫌いなこの学校と嫌いな人間を全力で卑下した小説を書いてやろうと思って』 結野『先生たちも人間なんだよ』 未来『適当にやれって、部費すらまともにくれなかったのはあの人たちです』 結野『お金があっても何もしないよね?』 未来『…正論やめてくださいよ』 結野『とにかく…まぁ頑張って、直せとは言えないけど書き切って夏終わりに渡してね』 未来『努力しまーす』 結野『はぁ…』 結野『そういえば転校生が来るみたいだね』 未来『ですね、クラスは違うらしいですけど』 結野『確かC組だっけ』 未来『別に来たところで、ですけど…なんならぱっと見で分かりませんし』 結野『本が好きって言ってたから来るかもしれないよ』 未来『うわ、冗談でも笑えませんね』 結野『そんなに嫌なの?』 未来『何というか1人が好きなんですよ』 結野『コミュニケーション苦手なだけだよね』 未来『…げ…まぁ否定はしませんけど』 結野『来たらそれも楽になるのに』 未来『無理です、無理無理無理』 結野『何で?』 未来『人と共同作業とか絶対無理です』 結野『きっと楽しいよ』 未来『んなわけ』 結野『2本あれば一方が見せられないようなやつでも何とかなるし』 未来『ちょっと、今バカにしましたよね』 結野『してない、してない』 結野『じゃあ、僕、戻るから…続き頑張って』 未来『あぁ、了解です!』 少し間があった後 未来『めんどくさい…』 ACT2 ノック音、何回か鳴る 未来『誰?鍵は開けてあるはずなんだけど』 開けにいく 未咲『あ、えっと初めまして』 未来『あぁ初め、まして』 未咲『あの〜私文芸部に用があって、部室を探してるんですけど、どこか教えてもらえませんか?』 未来『あ、文芸部ならちょうど…ん?この顔…こいつ、何処かで…?』 未来、全てを理解する 未来『ゲッ!本当に来た!』 未来『あぁえっと…あはは…あの部活はもう2年前に廃部になったんだ、ごめんね…』 未咲『でもやってるって先生が言うてましたよ?』 未来『あぁえっとじゃあ化学室じゃないかな…』 未咲『本やのに、何で化学室なんですか』 未来『そこは文芸部さんに聞かなきゃ分からないから私に言われてもなぁ』 未咲『えぇ…でもあのちなみに化学室も分からないから…案内してもらうことって出来ませんか?』 未来『あぁ、あはは…ちょっと今忙しいから無理かなぁ』 未咲『冷たいなぁ…』 未来『まぁ…夏だからね…あはは』 未咲『ちなみにお姉さんは何を…?』 未来『わ、わ、私!?私はあのーその何故人間は死ぬのかについての研究をね』 未咲『それ興味深いです!』 未来『食いつかないでよ…』 未咲『さすがにそれは気になります』 未来『極秘情報だから!無理です!』 未咲『えぇ〜』 未来『あと、図書室はもう閉まるから早く出てった方がいいよ!!!』 未咲『えぇほんまですか?早いとこ見つけようと思ってたのに…』 未来『それに文芸部なんてやっばいからやめた方がいいよ』 未咲『えぇ!何がそんなにやっばいんですか』 未来『まぁ…えっとそのうん、あの死んだり、死んだりします…』 未咲『えぇ…そんな野蛮なとこなんですか?』 未来『まぁ…はい』 未咲『えぇ…聞いた話やと捻くれた大人しい根暗で孤独な部員しかいないって聞いたのに』 未来『は?何よそれ!』 未咲『…?あれ?どうしました?』 未来『あぁいやちょっと、あの…』 未咲『あれ?その特徴的にもしかして…お姉さんが文芸部の人…』 未来『違う!私は列記とした帰宅部員!』 未咲『生徒は強制入部って聞いたんですけど』 未来『なんでそんなことだけは知ってるのよ』 未咲『そういえばこの机にあるものは…』 未来『わ、これはそれはあの…』 未咲『文集 liFe…文芸部小説集』 未来『最悪…』 未咲『やっぱり文芸部やったんやね』 未来『そうですけど』 未咲『よかった、よかった!』 未咲『敬語外せへん?私は窓街未咲、キャッチーな名字やし覚えやすいやろ?…あとこないだ転校してきたばっか』 未来『そんなのどうでもいいよ、名前はあれだけど転校は知ってるよ』 未咲『あなたの名前は?』 未来『佐倉 未来』 未咲『文芸部入った理由は?』 未来『楽だったから?1人だし』 未咲『好きな食べ物は?』 未来『え?きつねうどん…?』 未咲『じゃあ将来の夢は?』 未来『え、それは…あの…って急になに?』 未咲『いやぁ、色々知っておこうと思って…これから同じ部活のメンバーになるわけやし』 未来『…はぁ!?入るつもりなの?』 未咲『え?逆になんやと思ったん?』 未来『最悪…あんなフラグ建てるから…』 未咲『…未来ちゃんやったよね?』 未来『そうだけど?』 未咲『じゃあ未来、フューチャー…フューちゃんで!』 未来『へ?何それ』 未咲『あだ名』 未来『分かってるよ!そのあだ名が変って言ってんの!』 未咲『あだ名なんてどうでもいいじゃん!』 未来『普通に本名の方がいいんだけど』 未咲『私、本当に信用した人しか…名前で呼べへんって決めてるんよ』 未来『…もうじゃあ好きしなよ』 未咲『ありがたく、そうさせてもらいます』 未来『…で何でこんなとこに?』 未咲『集会で話したやん?本好きって、前の学校に文芸部なくて…せっかく転校することになったんやから絶対入ろうって思ったんよ』 未来『私に逃げ場はなかったのね…』 未咲『ちょっと!人を化け物みたいに…』 未来『私の1人の幸せがぁ……』 未咲『…じゃあ部活入部届け出してくるから!今日は先帰る、明日からよろしく!』 未来『…』 未来『マジで何なのよ、あいつ…』 結野『例の転校生さん来てたのか』 未来『え?見てたんですか?』 結野『あんな大きい声で聞こえないわけ…』 未来『今からでも何とかして入部拒否できませんか』 結野『それは…無理だね』 未来『はぁ…なんでよりによってここなのよ…』 結野『まぁ、友達ができてよかったじゃん』 未来『…別に友達なんていらないですよ』 結野『liFeの制作も捗るかもよ?』 未来『逆に後退しますよ』 結野『僕としては普通の小説を出せそうでちょっと嬉しいけどね』 未来『あの子も捻くれ者かもしれませんよ』 結野『それは大丈夫でしょ』 未来『信頼置くの早すぎです』 結野『まあね…で、そろそろ閉めるから』 未来『あぁ…分かりました』 ACT3 次の日 未咲『あ!フューちゃん!やっときた!』 未来『…おはよ…』 未咲『変な顔』 未来『気持ち沈んでるの、夢じゃなかったから』 未咲『つねってあげようか?』 未来『いらない!』 席に着く 未咲『ね!今はどんな活動してるん?』 未来『それ』 未来『昨日の文集、liFeってやつ、校内で出す文集というか小説みたいな』 未咲『これを完成させるん?』 未来『そうだよ』 未咲『へー!面白そう!私は!何をすればいいの?』 未来『…もう一度転校してくれると嬉しいな!』 未咲『むり!真面目に考えてよ』 未来『適当に小説を作ればいいんじゃない』 未咲『じゃあフューちゃんは?』 未来『私はもう作ってるよ』 未咲『え!?ほんと!みたい!』 未来『いいよ』 未咲『そこは素直なんや』 未咲『えーとどれどれ』 未咲『…え?フューちゃんこれ…』 未来『何?カフカ超えた?』 未咲『いや、むしろ逆…』 未来『人の高尚な作品にケチつけないでもらえる?』 未咲『…この主人公…学校に爆弾設置して、どうするん?』 未来『爆発して終わりだけど?大丈夫、こないだ言われて軽い怪我程度にはしておいたから』 未咲『じゃあ、このメガネの先生は一体どうなるん?』 未来『アナコンダに食べられる?かなぁ…もしくはサメもありかなぁとは思ってる』 未咲『嘘やろ』 未来『まだ文句あるの?』 未咲『文句しかないよ!この話のオチ、誰も幸せになれへんやん!』 未来『別にハッピーエンドの小説だけが全てじゃないでしょ』 未咲『これはバッドエンドとも言われへんやん』 未来『別に好きなもの書いたらいいじゃん』 未咲『誰かに届かせることことが小説、ハッピーもバッドも関係ない、誰かの支えであることが芸術のもっともあるべき姿なんやで』 未来『それ…誰の言葉?』 未咲『わたし!』 未来『あーじゃあもう説得力ゼロ』 未咲『ひどい!』 未来『とにかく私はこのまま進めていくから!』 未咲『こいつ…』 時間経過 未来『…』 未咲『全く進んでへんなぁ』 未来『うるさい!難しいのよ!そもそも書くどころか普段本なんて読まないし…』 未咲『それで文芸部なん?』 未来『人いなくて楽で入っただけだから』 未咲『わぁ…』 未咲『なぁ、ここのニュアンスさ、彼はただ夕日を見ていたやなくて、彼は、ただ紅く火照った青春の終わりを見ていたの方がよくなれへん?』 未来『なんなの?急に』 未咲『ちょっと読み直してみ、ほら前から』 未来『え…え…彼は爆弾を設置した後、屋上から眼下の校舎を見渡した。彼は、ただ紅く火照った青春の終わりを見ていた』 未咲『どう…』 未来『まぁ』 未咲『ここも!秒読みが始まって緊張した。じゃなくて、脈打つ鼓動は秒読みが刻まれるにつれ比例するように早くなっていくにしたら?』 未来『俺は爆弾を設置した。不思議な高揚感があった。脈打つ鼓動は秒読みが刻まれるにつれ比例するように早くなっていく。』 未来『ちょっといいかも…』 未咲『でしょ!』 未咲『んー私決めた!』 未来『え?何を?』 未咲『私、フューちゃんのアシストやる!』 未来『へ?』 未咲『フューちゃんの!小説書くの手伝う!』 未来『え?えぇ!』 未咲『どうせ仕事ないのなら…それ!やるよ!』 未来『…げ』 未咲『何?げって…2人でやったらその分早く終わるやろ?』 未来『共同作業とか…無理』 未咲『でもフューちゃん1人だったら夏までに完成させるん、ちょっと厳しいと思うで?完成したとしても文章力ないと見てもらえへんし』 未来『…』 未咲『決まり!これから一緒にやろ!』 未来は手を出さない 未咲は手を出し続けている 未咲『ちょっと、手疲れてきたんやけど…』 未来『あぁもう!分かったよ!よろしく!』 最終下校のチャイムが鳴る 未咲『あ、帰んないと』 未来『そうだね…じゃあ』 未咲『ちょっと、そこは一緒に帰ろうよ』 未来『何でよ…流石に下校は勘弁して…』 未咲『記念にジュースでも飲もうよ』 未来『めんどくさいって』 未咲『私、おごるで?』 未来『さて、一緒に帰宅しましょうか』 未咲『…なんだこいつ』 未咲『じゃあ帰ろうか』 2人出ていく 結野『なんだかんだいい感じじゃん!』 結野『ん?あれ?君は…こないだの』 皐月『あぁえっと…皐月です』 結野『君も入部希望?』 皐月『いえ…違います…』 結野『そっかぁ、じゃあ貸し借りかな?ちょっと待って』 皐月『いや!そうじゃないんです、ごめんなさい別になんでもなかったです!ありがとうございました!』 結野『あぁ、えっとうん!気をつけてね』 ACT4 夏、蝉の声が聞こえる 未咲『図書室のクーラーって素敵やね』 未来『設定温度23℃』 未咲『かなり贅沢!』 未来『ちょっと寒いけど…』 未咲『それくらいがいいやん』 未来『外出たとき、温度差で風邪ひく』 未咲『フューちゃん、それ普通は逆やで』 未来『あぁ本当だ』 未咲『あ、こここれに変えてみたけど』 未来『…あぁ、いい感じ…ありがと』 未咲『あとこれとこれもちょっとだけ』 未来『助かる、ありがと』 未咲『フューちゃんちょっと丸くなったな?』 未来『何?前が尖ってたって言いたいの?』 未咲『そりゃあ、そうやろ…』 未来『失礼なやつ』 未咲『あれ?私だけかな』 未来『ねぇ、未咲?』 未咲『ん?どうしたん?』 未来『詰まった』 未咲『トイレ?』 未来『面白くないボケ挟まなくていいから!小説の話!』 未咲『あぁごめんごめん!で何に悩んでるん?』 未来『この後の展開、爆弾魔の生徒が爆弾作るシーンにリアリティーが欲しいの』 未咲『なんかすごい小説家みたいなこと言うな…』 未来『…なんでだろ…なんか急に出ちゃった』 未咲『いいやん!いいやん!リアリティね!分かるで!』 未来『そんな盛り上がらなくても…』 未咲『小説のこと、実はちょっと好きになってない?』 未来『そんなんじゃないって』 未咲『あれー?本当かなぁ…』 未来『違うから!』 未咲『フューちゃんツンデレやね!』 未咲『ごめんって、何すればいいかやんね』 未来『まぁ…そうね』 未咲『じゃあ、ロケってのはどう?』 未来『ロケ?』 未咲『実際に見て確かめるんよ!』 未来『爆弾作るとこ?』 未咲『そう!』 未来『無理でしょ!』 未咲『無理かぁ』 未咲『…なら、科学部さんは?』 未来『え?科学部?』 未咲『科学部!爆弾じゃなくても何か作ってるよ、きっと!』 未来『あー未咲…ちょっと言いにくいんだけど』 未咲『え?廃部!?マジで爆弾作って部停!?』 未来『すごい学校だよね、悪い意味で』 未咲『んーじゃあ、数学研究部は?』 未来『え?数部?』 未咲『うん、数部!理系やし割と近いことしてるんちゃう?』 未来『数部…かぁ…』 未咲『嫌なん…?』 未来『いやそういうわけじゃないんだけど…ちょっと何か気まずいというか』 未咲『気まずい?』 未来『…知り合いいるの』 未咲『知り合い?』 未来『うん…小学校からなんだけど』 未咲『なら、話早くない?』 未来『そうなんだけどさ…その』 未咲『今はあんまり話さないとか?』 未来『いや、そういう訳でもなくて…』 未咲『じゃあ…何なん?』 未来『えーっと何か喋り方分からなくなるっていうか…ちょっとなんか変な気持ちになるっていうか』 未咲『ん?フューちゃん…それってさ…』 未来『ん?何…?』 未咲『いや、何でも…』 未咲『…でもそれだけなんやったら行ってみよ!私もここしか体験来てへんから他の部活もちょっと見てみたいんよな!』 未来『え…ちょっと待ってよ』 未咲『問答無用!さぁ行こう!!』 未来『…この原動力どこから来るのよ』 ACT5 数学部 水崎『悠理さーん今何してんのー?』 悠理『これ』 水崎『…オェッ』 悠理『おい、吐くんならこれに頼む』 水崎『なぁ…sinも cosも微積も複素数も結局、何の役に立つん?』 悠理『…おい水崎…埋めるぞ』 水崎『わ…すいません』 ノック音 水崎『あれ?来客?』 未咲『おじゃましまーす』 未来『おじゃましま…す、悠理と水崎くん』 悠理『…未来?…と転校生の人?』 悠理、少し部屋を片付ける 未来『あはは…ご無沙汰…してます』 水崎『どうした?何か困ってる?うちの悠理が解決しちゃうぜ!』 未咲『ほんとですか!』 未咲『爆弾!!見たくて!』 悠理、水崎『爆弾!?』 未来『ちょ、ちょっと未咲』 水崎『爆弾?』 未来『いや、違くてあの…』 悠理『ちょっと経緯をもらえないか』 未来『あ、うん!えーと』 悠理『なるほど、そういう訳か…』 未来『…ごめん、訳わかんない理由で』 悠理『悪いな…流石に爆弾は置いてないが…これ』 未来『何これ』 悠理『数学書、イギリスのなんとかって人が書いたやつ…別に適当に難しそうな数式なら載ってるから、気に入ったのあったら…使いなよ』 未来『…悠理…ありがとう!』 悠理『役に立ててよかった…』 水崎『これがあれば割と解決か?』 未来『うん…ありがとう、リアリティ問題は解決かな!』 未咲『あっけないな』 悠理、水崎、未来『え…?』 未咲『この際やから、2人のこと色々教えてよ!それも小説の参考にするし』 未来『え?流石にそれは』 水崎『やりたい!それってインタビュー的な感じだよな?一回やってみたかったんだよ』 悠理『…』 未咲『お!乗り気で助かった!やろー!』 未来『悠理は…』 悠理『…あぁ大丈夫、受けるよ』 未咲『…なんかごめんね』 未咲『とは言っても何も考えてこなかったんだよなぁ』 未来『…バカなの?』 未咲『もうちょっと遊びたかったんやもん…』 未来『遊ぶつもりで来てたの?』 未咲『あ!思いついた!2人が数学部に入った理由とか』 水崎『入った理由…?特になし』 悠理『…俺か?まあ好きだから…かな』 未咲『…参考になる!ありがとう』 水崎『絶対なってないじゃん、ごめんな』 未咲『続いて好きな食べ物について』 水崎『うーん魚とか』 悠理『…同じく』 未咲『…参考になる!ありがとう』 水崎『ごめん…マジで』 未咲『じゃあ…将来の夢について』 悠理、未来『え…?』 水崎『急に飛んだな…』 悠理『…』 水崎『将来…か』 水崎『俺、話していい?』 未咲『どうぞ!』 水崎『俺、海外に行ってみたいんだ』 未咲『海外?』 水崎『そ、海外』 未咲『海外のどこ?』 水崎『うーん強いて言えば全部かなぁ』 未咲『全部!?なら海外一周?』 水崎『そうだなぁ』 未咲『すごいね、なんで?』 水崎『…そうだな上手く言葉が見つからないけど、世界って広いんだよ…俺あんまり遠出する家庭じゃないし、毎日の学校への30分の電車だけでも最初は凄く遠い感じがした』 未咲『うん』 水崎『地理で世界地図を初めて見てすげぇ驚いた、バカみたいだけど…通学距離の数千倍なんだよ地球って…スケールの大きいものに惹かれたんだ、なんとなく』 水崎『それからずっとその夢を追ってる』 一同拍手 未咲『すごいね…これは、凄く参考になる!』 水崎『よかった!』 未咲『次、お願いします!』 悠理『俺…か…』 悠理『俺は…、俺は』 沈黙 悠理『悪い、そんなちゃんと決まってないんだ…』 未咲『…そっか、そういう人の方が多いよね!』 悠理『力になれなくて悪い…』 未来『…』 未咲『じゃあ次!好きな音楽は!』 未来『え?まだ続けるの?』 水崎『音楽!いいな!俺は夏っぽいの好き』 未咲『夏っぽいのいいね』 悠理『俺もまあ、そんな感じかな』 未咲『よし!インタビュー終了!お疲れ様でした!』 水崎『ありがとうございました』 悠理『ありがとうございました』 未咲『じゃあそろそろ退散しよか』 未来『うん!そうだね!』 水崎『じゃあね、また来てよ』 悠理『じゃあな、2人とも』 未咲『ありがと!おせわになりました』 未来『ありがと、これも』 悠理『あぁ…』 ACT6 2人の部室 水崎『やっぱり、そうだな』 悠理『何が?』 水崎『お前、佐倉が好きなんだろ?』 悠理『…っ』 水崎『隠さなくてもバレてるって、早いとこ告白とかしちゃえ』 悠理『それは無理だ』 水崎『なぜ…』 悠理『…なんというかその…好きかどうかもまだわからない…自分の気持ちが分からない…100%、どうかって本当に分かんないんだ…好意だけじゃなくてさっきの将来の話も自信を持って何も…』 水崎『…そうか』 悠理『あぁ』 悠理『お前、すげぇよ…あんなすごい夢持ってたんだな』 水崎『まあな、でも』 悠理『でも?』 水崎『でも、スケールのデカいもののくだりは割と適当だ…俺は逃げたいんだよ色んな物から』 悠理『色んな物って?』 水崎『勉強とか進路とか、なんでこんな小さいものに振り回されてるんだっていつも思う』 水崎『そんな物から逃げ出したいんだよ』 悠理『水崎…』 水崎『さぁーて俺は帰るよ、今日塾だし…じゃな!』 悠理『あぁ、じゃあな』 ACT7 皐月と悠理 悠理『え?人?もう閉めるけど…誰だろ』 悠理『皐月…?』 皐月『あぁえっと悠理、久しぶり』 悠理『久しぶり…どうしたんだ?こんな時間に…』 皐月『何となく、未来ちゃんがさっき』 悠理『追いかけてたのか?』 皐月『ううん、話す口実ができたらって思ったの…ダサいよね』 悠理『その気持ちは少し分かるよ…そこ座ったら』 皐月『ありがとう』 悠理『未来とは今はもうそんなに話したりしないのか?』 皐月『うん、というか私からあまり関わらなくなってたみたい、本当は未来がいつまでも友達だと思ってるし、変わらないままでって思ってるけど』 悠理『…』 皐月『私、常に誰か周りにいないとダメみたいで、協調生の輪から外れちゃうのがすごく怖いの…だから一年生のとき必死に周りに笑顔とか繕って仲良くしてた』 悠理『…そうだったんだな』 皐月『私は熱中できるものも特技もないから、誰か周りにいて欲しかったの、それで必死になって…でもそれが結果的に、未来ちゃんを遠ざけた、みたいなの』 悠理『…』 皐月『きっと避けるようになったって思われてるのかもしれない』 悠理『未来ならきっと分かってくれるよ、本当はすごく優しい人だから』 皐月『そうだといいなぁ…』 悠理『…なぁ』 皐月『どうしたの?』 悠理『一つ変な質問してもいいか?』 皐月『…いいよ?あ、ものによるけど…』 悠理『…皐月はさ、自分の将来って考えたことあるか?』 皐月『…変な質問だね』 悠理『さっき未来に言われたんだ』 皐月『変なこと聞くんだね』 悠理『小説のネタにするらしい』 皐月『ふーん、よかったじゃん』 悠理『おい、質問に答えろ』 皐月『そうだね…もっと強くなりたいな…』 悠理『吉田沙保里みたいにか?』 皐月『違うよ、メンタル的な意味』 皐月『私は本当に弱いからさ、生きるために精一杯で毎日倒れそうなの…気にしなきゃいけないことが多いんだよ…この口調気をつけなきゃとか出しゃばりすぎだとか、嫌だけどこの話題に乗らなきゃとか…馬鹿みたいだよ…』 悠理『お前も意外とそんなこと考えてたんだな』 皐月『そうだね、本当は嫌なの…嫌なことばっか、生きるって思ってたよりも難しい…私は怖がりだからさ、人より変なこと気にするんだね』 悠理『…分かるよ』 皐月『あのときみたいには行かないなぁ』 悠理『小学生のときか?』 皐月『そうだね、あの頃の私たちは何の知識もないし、背もずっと小さかったけど、今よりもずっと強かった気がする』 悠理『そうかもな…あの頃は夢とかちゃんと言えてた』 皐月『悠理は宇宙飛行士、だったよね』 悠理『あ、あぁ…』 皐月『それは今でも変わらない?』 悠理『うん』 皐月『よかった!』 悠理『皐月は先生だったよな』 皐月『そう!』 悠理『お前は今でも変わらないのか』 皐月『分からない、自信持って言えないけどまだ憧れてるよ』 悠理『頑張れ』 皐月『ありがと!』 皐月『それで未来ちゃんは』 悠理『…この話やめないか』 皐月『悠理と一緒がいい!って言ってたね』 悠理『…』 皐月『照れてる?』 悠理『今はきっと違うよ、成長しちゃったし』 皐月『でも2人とも夢変わってないよ?てことは…?』 悠理『あんまり期待はしないよ』 皐月『私たち、また仲良くなれるかな?』 悠理『確定はできない…』 皐月『私、突き放したつもりはなかったって…また仲良くしたいって、話したいってどうやったら伝わるんだろう…きっと未来ちゃんはずっと怒ってる…態度で分かる、知らないうちにそうなってた…どうしよう…ほんと…』 悠理『なぁ、皐月』 皐月『?』 悠理『これ、さっき未来が忘れていったペン…明日届けてあげてくれないか』 悠理『』 皐月『私?それ私が行っていいの?』 悠理『…無理にとは言わないけど話すきっかけにはなるだろ?』 受け取るか一瞬迷って 皐月『…ありがとう!』 悠理『頑張れ…役に立ててたら嬉しいよ』 皐月『うん!頑張ってみる!ありがとう!』 ACT8 未来と未咲 未咲『どう?さっきもらった紙とか、インスピレーション降りてきた?』 未来『…うーん分からない、爆弾のとこはだけど…だけど何か違うものを感じたの』 未咲『どういうこと?』 未来『インタビューのとき、将来の話…』 未咲『どういうこと?』 未来『私、本当に書きたいものが…いや、やっぱりいいや…』 未咲『そこはちゃんといってよ』 未来『いや、まだよくわからないから』 未咲『ふーん』 未咲『なぁ、フューちゃんにもインタビューしてもいい?』 未来『え?こないだのあれは違うの?』 未咲『あれは前座、今回はマジの』 未来『いいけど』 未咲『ちょっと、嫌だったらごめんね』 未咲『たまに図書室を見てる子、おって名前分からんくてフューちゃんの知り合いかなって思って』 未来『誰だろ』 未咲『さっき、数部行った時にもすれ違ってフューちゃんの方結構気にしてた、心配してる目みたいな』 未来『…』 未咲『(特徴)な可愛らしい子』 未来『皐月…かな』 未咲『皐月ちゃんって言うんや』 未来『小学校からの知り合い…幼馴染ってほどでもないんだけど…さっきの悠理と3人で仲良かった』 未咲『今は話せへんの?』 未来『高校入ってから、皐月は新しい友達と仲良くなった…その時から、距離をとられるようになった…私が感じてるだけかもしれないけど』 未来『皐月の友達は、遠目に見ててもあまりいい人とは言えない…悪い噂も聞くし…私もきっといい印象持たれてない』 未咲『そうなんや』 未来『だけど皐月はそっちを選んだ』 未咲『…』 未来『それからは本当に話さなくなった、生きる世界が変わってしまったみたいに…』 未咲『でも、気にしてたみたいだよ』 未来『嘘だよ…もう見下されてるの分かる』 未咲『そんなことない…だって昔からの友達、なんやろ?』 未来『そんなので何も変わらないよ』 未咲『変わる…かもしれへん……なぁ、私、見ての通り関西弁やけど、生まれたのは東北なんや』 未来『え?そうなの?』 未咲『今までで4回転校した!すごいやろ?』 未咲『だから、昔からの知り合いなんて1人もおらへん…私は何となくやけど、ずっと1人な気がするんや』 未来『そうなんだ…』 未咲『私、そんな友達がおるフューちゃんが羨ましい、そんな絆のある人が今まで出来たことないから…出来るなら大切にしてほしい』 未来『…』 未来『今度は私が質問してもいい?』 未咲『あぁ、うん、いいよ』 未来『二つあるの、いい?』 未咲『いいよ…?』 未来『…さっきさ、将来の夢の話したじゃん』 未咲『うん』 未来『未咲は将来とか…何か夢とかあるの?』 未咲『…少し引かれるかもしれへんけど…』 未咲『幸せな死を迎えたい』 未来『幸せな…死?』 未咲『そう、死…私小説とか本の中でもハッピーエンドの物語が好きなんよ、子供の頃読んだ白雪姫とかシンデレラとか…苦労しても辛くても最後には報われる、白雪姫もシンデレラも幸せになる』 未咲『私っていう物語の終わりは、死ぬこと…それだけ、その時に幸せであることが夢』 未来『…幸せ』 未咲『私、思う…別に大学行くとか就職するとか、こういう仕事したいとか全然決まらんまま進んでもええと思う、結局何やったって、後悔したって…最後に幸せやと思えるんやったらどうなってもええって』 未来『…すごいな、未咲は』 未咲『フューちゃんに褒められるとは思ってへんかった』 未来『…まぁたまにはね』 未咲『もう一個の質問は?』 未来『あぁ…それは』 未来『…liFeって何だと思う?』 未咲『…え?文集の?』 未来『そう、タイトル』 未咲『…深い意味はないんちゃうかな』 未来『やっぱりそうかな』 未咲『何で気になったん?』 未来『少し形がおかしいじゃん、他は小文字なのにFだけ大文字で…これ去年もその前もその前の前もそうだったらしいの』 未咲『そうなんや、誰が考えたか分からんの?』 未来『60年前からあるみたいだから、流石に』 未咲『司書さんやったら…知ってるかも』 未来『あぁそうか』 結野『呼んだ?』 未咲『そんなお風呂スキーみたいに出てくるんだ』 未来『少し気になったことがあって、この文集のタイトルの意味…知りたくて』 結野『liFeの?』 未来『はい』 結野『あぁ…なるほどね…』 結野『実はこれ、企業秘密なんだ』 未咲『え?』 結野『図書館司書には受け継がれるんだ、赴任した時に、で原則として生徒には教えてはいけないことになってるんだ』 未来『そうなんですか?』 結野『悪いね、だけど間違いが鍵になるって先代からはヒントが与えられてる…これは伝えてもいいらしい』 未来『間違い…』 結野『知りたいのはこれだけ?』 未来『まだ、あります!』 未咲『え?』 未来『liFeのことじゃないんですけど…』 未来『結野さんはどうやってこの道を選んだんですか』 未咲『!?』 結野『司書ってこと?』 未来『はい、知りたくて』 結野『……急にびっくりするなぁ……僕は昔はピアニストになりたかったんだ、それで諦めて今ここにいる』 未来『ピアニスト?』 結野『あぁそうだよ』 結野『憧れがいたんだ、神様みたいだった、その人の旋律に恋して…ピアノを弾いてた…けど、僕では届かなかった』 結野『結局音大、中退して普通の大学を受け直して今に至る』 未来『…司書さんは後悔とかしなかったんですか』 結野『僕は過去の選択を間違いだと思ったことはない、というか間違いって言いたくないんだ…世間一般では間違いだったとしても、音楽に恋してたあの年月も僕を構成する大切な要素の一部だよ』 結野『それに過去の選択はどんなに正しい道でも振り返ってしまうものだから』 未来『振り返り…』 結野『うん、振り返り…いつか2人にも分かる日が来るよ』 結野『ちょっと話すぎちゃったな…ありがとう、続き、頑張って』 未来『はい』 未咲『司書さん…すごいなぁ』 未来『今日はすごく大人に見えた』 未咲『文集、いやliFe完成させよな』 未来『…うん』 ACT9 喧嘩(次の日) 図書室、未来は先に来て小説を書いている 未来『未咲…え?』 皐月『未来ちゃん…』 未来『…』 未来は驚いたように、そして目を逸らす 皐月『ねぇ、あのさ』 未来『…』 皐月『ねぇ、あのさ!』 未来『何?』 皐月『その…これ』 未来『何これ?』 皐月『数学部室で落としてたペン、だよ…使うでしょ?悠理から預かったの』 未来『…それ、悠理の意思?』 皐月『いや…その』 未来『ねぇ、何でそんなに私に構ってくるの?突き放してきたのは皐月だよね?』 皐月『違う!私は…色んな子たちと…仲良くしたかっただけ…』 未来『あんな人たちと?』 皐月『あの子たちだって、別に』 未来『別に?なに?すれ違い様に嘲笑ったり、嫉妬して友達をいじめたり、教室で悪口でしか盛り上がれないような人たちが別に何なのよ?それしてる時点でもう人間として最低よ』 皐月『でも、』 未来『皐月だって今はその1人なんでしょ?何気ない言葉や行動で誰かが傷つくことを分かってない』 未来『私だって…』 皐月『ごめん…』 未来『許さないよ』 皐月『分かってるよ』 未来『…分かってるなら、もうやめて』 皐月『未来ちゃん!』 未来『何?』 何らかの動作 皐月『未来ちゃんは!!1人で勝手に突っ走って…好きなものだって、居場所だって見つけられる癖に、1人でいても平気な癖に!』 未来『何…言ってんの?』 皐月『私は無理だよ、未来ちゃんみたいに強くない…怖いんだよ、独りが 誰かに後ろ指刺されてたり、陰で悪口言われたり…そんなのが吐きそうになるほど嫌だ 人と関わらなきゃ…誰かと繋がっていなきゃ、いつかそうなる気がして』 未来『結局、自分が可愛いだけじゃん』 皐月『そうだよ!自分が大切なんだよ!結局誰も彼も自分が大切なんだよ!未来ちゃんだって傷つきたくないから1人でいたんでしょ?ずっと誰の声も聞こえない図書室で!』 未来『…』 皐月『…』 未来『…じゃあ何で関わってくるの?』 皐月『…』 未来『その現状で満足すればいいじゃん!何で一度話さなくなった私と無理してもう一度話そうととするの?』 皐月『未来ちゃんと仲良くしたいからだよ』 未来『意味わからない…』 皐月『分かってるよ…でも、でも!私は』 皐月『…私は悪いやつだね』 未来『…』 皐月『でも、生きるって本当に難しいよ…1人で何でも出来るなら、気にしないで生きていけたらどれほど楽だったか』 未来『…』 皐月『この世界に1人で生きてる人なんていないんだよ…誰かと関わり合わなきゃ生きていけないの…だからさ、関わり続けるためにはある程度自分も捨てなきゃいけないの…嫌なことだって』 未来『だからって正当化なんて出来るわけないじゃん!』 皐月『未来ちゃんには分からないよ、未来ちゃんは1人でも何でも出来ちゃうから…私は本当に弱いから何も出来ない!1人が怖いの!』 未来『私だって心の底から1人が好きなんじゃない!』 皐月『私はそれどころじゃないんだよ!』 皐月『あぁ…言いたかったのはこんなことじゃなかったのに』 未咲登場 未咲『フューちゃん!』 皐月『未咲ちゃん…?』 未来『未咲』 未咲『どうしたん?』 皐月は逃げるように去っていく 未咲『え、ちょ皐月ちゃん!?』 未来『何で、何で…!』 ACT10 未咲と未来 未咲『皐月ちゃん…そうやったんや』 未来『私、まだ知らないこと沢山あった…皐月のこと…一方的に嫌なやつになったって思ってたけど、皐月は皐月なりに生きるために必死にもがいてたのかもしれない』 未咲『…』 未来『でも、なら私はどうすればよかったの…許せない気持ちはまだ残ってたし…どうすれば…』 俯く… 未咲『未来!』 未来『…?』 未咲『私、liFeの意味についてちょっと考えてみたんよ』 未咲『…聞いてくれる?』 未来『…え』 未咲『このタイトル、Fだけ大文字になってるんよ、Fだけ取り除くとlie、つまり嘘…それで大文字のF、Fから始まる単語って何かある?』 未来『フルーツ』 未咲『ちゃう』 未来『フィッシュ』 未咲『それもちゃう』 未来『fried potatoes』 未咲『未来!食べ物から離れて』 未来『じゃあ、何なのよ…』 未咲『司書さんが言ってたこと思い出して!』 未来『間違いが…鍵?あ、』 未咲『fault、間違い…きっとこのタイトルつけた先代の司書さんは、こんな波瀾万丈で行きづらい高校生に向けてこの文集を作ることにしたんちゃうか』 未咲『結野さんが言ってた、言ってたのはそういうことちゃうか』 未来『もし…それが…憶測だったら?』 未咲『憶測やったっていい!そうやって合理的そうな、曖昧な答えだけ返して逃げても何も進めへん、それが間違いやったとしても間違いだった!って笑って言い切れるぐらい進んでみてよ!』 未来『…』 未咲『人生はこの説の通りなら嘘と間違いでできてる、きっとこれから先も何回もあるよ、こんなこと…だけど繰り返すことが許されてる、そうやって大人になっていくんやと私は思う』 未来『間違って…いい』 未咲『さっき言ってたどうすればって言葉…何を選んだっていいんやで、間違えたって…それが人生なんやから!』 未来『私…』 未咲『続き、一緒に書こ…言葉だけは誰でも使える魔法なんやから…一緒にこれ完成させよ…捻くれた話やけど…未来の言葉を届けさせるチャンスやで…』 未来『…』 未咲『未来?』 未来『私…』 未来涙を拭って 未来『未咲、ありがとう…その紙とペンちょっとこっちに渡してくれる?』 未咲『え?ええけど?』 未来『未咲、私書けるよ、1人で…もう分かった、伝えたいことも私の思いも全部 私はもう書ける、きっと…ありがとう』 未咲『未来…』 未来『今でも私はどこか皐月のことが許せない…この学校のだって…だけど分かったの、みんなそれぞれ何かを抱えて生きてるって、私だけじゃない、未咲も皐月も、嫌いなクラスメイトも、先生もみんな一人一人辛いんだよ、各々嫌いなものがあって、好きなものがあって、時には泣き腫らして今日を生きてるって!うん、私はきっと書けるよ 、だから…』 未咲から何かしらのアクション(ハグとか?) 未咲『頑張って、頑張って、未来』 未来『ありがとう…やってみせるよ』 未咲『本当に応援してるから…』 未来『分かってるよ うん、分かってる』 そこから制作シーン…3分ぐらい? liFe流すのもあり? 夜から朝に 告白 悠理『未来…』 未来『悠理?どうして?ここで何してるの?』 悠理『今日が文化祭だから、何となく様子見に来た、どう?』 未来『なんとか、無事終わったよ』 悠理『よかった!!』 未来『ありがとう』 悠理『あと…その、あんまり聞いていいことか分からないけど』 未来『皐月との…こと?』 悠理『何でもお見通しなのか、あれ悪かったよ…』 未来『別に…気にしてくれてたのに…ごめん』 未来『皐月のことは分かんない、あれから顔合わせてないの…だからさ』 悠理『だから?』 未来『少し怖くってさ』 悠理『…』 未来『これ、渡したいの…配布はするけどきっと取ってはくれないだろうから…あれだけ言ったあとに凄く最低だけど』 悠理『…』 未来『きっと一蹴か悪けりゃ無視、されて当然だとは思う、心の中では分かってるんだけどね、分かってるんだけどね』 悠理『なぁ…未来』 未来『何?』 悠理『俺、お前のこと好きだ』 未来『………え…?え?えぇ…!?』 悠理『急にごめん、前々から言おうとは思ってたんだけど』 未来『え…?急、すぎるよ…』 悠理『そうだよな、ごめん、ただ何かでも、今だって思ったんだ』 未来『何で…頭が…情報が追いついてこない…』 悠理『俺、今までずっと色々なこと隠してた 未来への好意だけじゃない…やりたいこととか進路とか、水崎みたいにはっきり…ずっと劣等感があったんだ』 未来『劣等感…?』 悠理『自分の心からの気持ちを言葉にするってことがすごく怖かった、きっと否定されたときの反動で立ち上がれないって思うから』 悠理『言葉にするのはきっとこれからも苦手なままだよ、だけど今だけは違う』 未来『私…』 悠理『…返事は全部片付いてからでいい、これから皐月の所、行くんだろ』 未来『うん!』 悠理『少しでも助けになれていたら嬉しいんだ、その勇気を持つことに』 未来『悠理…』 悠理『俺はもう行くよ、もう登校時間だから』 未来『…ありがとうね』 悠理『頑張れ』 未来、悠理が去った後に恥ずかしがるアクション?胸を叩くなど そして朝が始まる 図書室 結野『未来ちゃんってこんな話書けるんだ』 未来『バカにしてます?』 結野『してないよ!ただ…凄く感動した』 未来『それはありがとうございます!』 未咲『素敵な話やねぇ』 未来『…ありがとね、未咲』 未咲『思い返せば長かったな』 未来『うん…ほんと』 未咲『…ほな、そろそろ行こか』 未来『言っても図書室前だけどね』 未咲『いっぱい届けよな』 未来『…うん』 外で配布を始める 喧騒 もらう人、素通りする人様々 そして皐月が通る 皐月は少し目を逸らす… 未来も少し気まずそうにする 未咲『一緒に間違えよう!』 未咲、背中叩くなど? 未来は不安そうに未咲を見た後深呼吸して微笑み 未来『…うん!』 未来は皐月の行った方向に向けて走り出した 完

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『脚本』liFe(劇伴作品です!小説ではありません)