チド
354 件の小説ヨハン
バッハがねぇ。 好きなんよ。 今ねぇ。 寝るとこなんだけど。 正面にバッハ。 左もバッハ。 で、右手で書いている。 ホロホロ溢れるねぇ。 エモい。 言葉合ってる? 暗闇で光るねぇ。 特に無いんよ。 人が生きてたねぇ。 いいよね。 生きるって。 死んでるよりいいよねぇ。 感想もそんなもんなのよ。 オッチャンになると。 タバコ吸わんし、酒もやらん。 生きてるねぇ。 おれ。 良かったねぇ。 明日、仕事。 テンション低っ。 高くするつもりも無いんよ。 難儀だから。 難儀は嫌よねぇ。 知らんけど。 漂うねぇ。 思いついた。 ただ酔うねぇ。 こんなもんなのよ。 オッチャンて。 流れるだけねぇ。 何が。 知らんけど。 夜のバッハなの。 バッハのせいよ。 全部。 ハハっ。 じゃあね。
喫茶店
辛い時は、色を出すのよ、きっと、明日は、風がやむから そうは言うけど、彼より好きな、人はいるけど、沈む気分は、とめどもないのよ そう言う場合、どうか自分を信じちゃダメよ、火から闇は、生まれるのだから 困難さなどは、客観視よね、今のこの時、見てないんだ、私 貴女はいつだって、貴女じゃないわ、わたしはいつも貴女しかない 声の最大化は、効果的、なんだか知らんが、身に染みるわ ありがとう、そう言ってくれるのは、守護霊の戯言の続き これ以上の深入りは。わたしを虚無の泉にむかえろよ なんて事ない、なんて嘘おっしゃい、お姉ちゃんはお見通しよ なんでビートルズなの クイーンじゃだめなの だってあなたヘビメタに生まれたでしょ ジャズの巡りは、ワタシなのよ コーヒー苦いね
空港
荒れた空へと意識飛ばすがこれはなんだか浮遊が行き過ぎ? 看板に女の気配など読む妖しの色は燃えるドラマへ 飛んだ事など夢のようだわ貴方と二人キワのキワまで 毒づく唇食べてやろうかきっと甘さは抑えめなのね 光の記憶闇の支配は対立としてはベタであるのね 悔しいことに安堵などする態度に腹立ちまぎれの青春 ベタを思いきりよく振るのは基本であるのは自明の事です 短気はいいよねだって短気なんだもん短気っぽさは短気なりけり リフレインを浴びてシャワーを朝なんだよ爽やか演ずる 性格の人工的は表現として破壊の予感が致します 夜もシャワーよ何言ってんのバカじゃあないの好きよ貴方が 並んで並んで笑顔は得よ仏頂面は語感がゴツい
快
幸せなんぞは無くていい 時々雨など降ればいい 無いもの数えて幸せは 揺れる陽光堕ちる脳 干からびちゃいやまだ生きて 理系のセンスで乗り切れる? 猿だったよね前世は知れて 馬鹿言わないでイケルわい そんな浅さでご満足? 虚しい自信は好みなの 飢えは重要本当よ 抱いてくれれば教えてたげる 嘘などないわ本当よ 身体はきっと覚えたわ 知った快楽嘘つかない 支離滅裂はわかるでしょ 破綻なんて魅力よね わからないなど素敵よね 魅力の破綻に釘付けよ 夜のご馳走いただきます 喰ったらとっとといね 恋人は絵の向こう 鏡よりは確か 離れた空間は快
てんつく
晴れた日曜人の笑み 夜明けのカラスはちぢれ飛ぶ 壊れたヒトガタ呼ぶ声に 皺に埋もれた過去に生く 瓢箪売りの美声のままに 遊女の頭上陽は滲む 苦だけ遺したあの男 今の夢には邪魔なだけ 蟋蟀くんは何処ぞゆく 風より雨より散る恋へ ゆうらりぬうらり骨はなく 喰ったり全く愛想は無い 老婆は昔に毒づいて 眺める月に願かけた 恋に売られた饅頭の のべつ幕無しお喋りは 暗い道の端光る露 頬を流れる悦びの 滴るメロディ外す快 ちんちき てんつく どんどこどん 絡んで転んで又明日
海
星は、凛と気に満ちていた。 風が吹いている。 流れてゆく雲が、まばらにあった。 陽が、水平線に近い。 夏の海であった。 神々は、宇宙(ソラ)で、宴をひらく。 小舟が、一艘、浮いていた。 陸からかなりの距離がある。 波に揺られて、軋む音をたてている。 楽の音は、ゆるく水面を撫でる。 男が、胸部を、露わにして寝ていた。 腕を頭の後ろにまわして眼を開いている。 戯けた白猿に、皆笑う。 一人であった。 肌が黒い。 肉の隆起が、濃い影を造っている。 黒龍は、踊り、如来は、酔った。 釣竿を固定し、糸を垂らしている。 髭面であった。 どのような感情も貌には浮いてはいない。 過ぎゆく刻を淡々と眺める。 恋を覚えた女神は、下界にふぅわり、降りはじめた。
炎
哀しみが無い。 消えてしまった。 どうなのだろう、人として。 悦びも無いが。 場面を見てる。 冷たい視線。 対象と自我。 線が引かれる。 無感動が、極まる。 無関心では無い。 脳は、動く。 冷たい胸で。 観察。 それだけが、ある。 闇を観る。 暗く爆ぜる、炎がある。 眼の表面に映る紅。 心が、灯る。 気がした。
一人
滑りを含んで吐かれた言の葉、軽くてすり抜け風の故郷、蜻蛉の田んぼ留まった午後の陽、ウットリした人見つめた神なり、ゆらり倒れた大木の肉、誰が眠る儚さ知るだろ、軽んず雨温図ビジュアルシンプル、構図の魅惑は監督の性、出ちゃうね隠せぬ下卑た口元、美人だけになおさら浮かぶね、青い夢は画にした老境、いつだってそう伝説は無い、砂舞う大地に血の宴咲く、残酷さのホシ神はいよいよ、薄く霞んだ思いの渇望、暴力の街一人歩く、歩き続ける先など無いけど、あまりに暗いと楽しいものよ、待つ人いない清しい月照る
プログレ
連ねた思いにナイフを通し、語った絆はビールの泡に、今宵吸い付く蛭の這う、月の表面ピカピカに、化粧すれども醜悪は、隠せる闇ほど甘く無し、使えぬ愛は数あれど、結ぶ恋には愛想が無い、今日だけアタシ女なの、艶めく涙は嘘ばかり、計り売りの愛なんて、美味しいのなら問題無し、ブレブレの主張の好ましさ、アハハの娘は理数系、数式の美は十日後に、消えた異人が連れてった、靴の赤さは動脈血、噴出の美は少女の美、鏡ヒビ入れ薄ら笑む、ヒオトコの眼には光る針、軸のクルクル穿つ雨、網は若魚の腹絡み、街路樹の絵に風は巻く。
執着
執着の人は、清しい風には意も介さずに、ユルの夜には許しもクライム、アイネクライネナハトムジーク、逃げのワードの世界に映る、やけに明るいユウリの影に、肝など落とすな迷惑だろガ、鴉に喰わすぞ引きずり出して、目玉の煮えた医者の笑みには、心底ドン底辛酸舐めて、美味しかったわ、サイコーよ、貴方の嘘にメロメロの娘は、知らない人が連れてった、紙の月のライトは燃えて、後はなんにも知らないの、イノチの跡は甘い糸、辿った女はヒトのモノ、泣く恋鳴く宵悲しの老い、サイナラ愛なら飼いならせ、冷たいマイルス熱いリー、JAZZに集まる虫の憂い、妙に気になる去り際は、神さんだけが知っていた、約束したのきっとねと、兄さんだけを待つ娘。